新型出生前診断でわかること・わからないことを徹底解説 | DNA先端医療

新型出生前診断でわかること・わからないことを徹底解説

更新日:2020.10.02

出生前診断

NIPTで何がわかるのか、反対にわからないことは何か、気になっている方も多いのではないでしょうか。

NIPTは、採血だけで胎児の染色体異常を調べられる検査です。ただし、検査でわかる疾患の範囲や精度には限界があり、正しく理解したうえで受検を検討することが大切です。

この記事では、NIPTで検出できる疾患の一覧や検査精度、陽性だった場合の流れまで詳しく解説します。受検を検討している方はぜひ参考にしてください。

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Contents
  1. 新型出生前診断(NIPT)とは
  2. 受検前に確認しておきたいこと
  3. 新型出生前診断で検出できる疾患一覧
  4. 当施設で検査できる特別な検査項目
  5. 新型出生前診断の検査でわからないこと・限界
  6. 新型出生前診断の検査精度
  7. 新型出生前診断の検査結果の見方
  8. 新型出生前診断で陽性だった場合の流れ

新型出生前診断(NIPT)とは

新型出生前診断で分かること

新型出生前診断(NIPT)は、妊娠中に胎児の染色体異常を調べる検査です。下記の3点を順に説明します。

  • 検査の仕組みと特徴
  • 受検可能な妊娠週数
  • 結果が出るまでの期間

検査の仕組みと特徴

NIPTは、母体の血液を採取して胎児の染色体異常を調べる検査です。

妊娠中、胎児由来のDNA断片が胎盤を通じて母体の血液中に存在しています。NIPTはこのDNA断片を専用の機器で解析し、染色体に異常がないかを確認します。

検査は採血のみで完了するため、羊水検査と比べて母体や胎児への身体的な負担がほとんどありません。ただし、NIPTは確定診断ではなく、陽性の場合は羊水検査などによる確定診断が別途必要です。

受検可能な妊娠週数

NIPTは、妊娠10週0日以降から受検できます。それより前は血液中の胎児由来DNAの量が不十分なため、正確な検査ができません。

受検できる期間は施設によって異なります。受診前に医療機関へ確認することをおすすめします。

結果が出るまでの期間

NIPTの結果は、採血からおおむね1〜2週間で得られます。施設や検査内容によっては、2週間以上かかる場合もあります。

結果を待つ間に不安を感じる方は、事前に担当医に相談しておくと安心です。

受検前に確認しておきたいこと

NIPTを受ける前に、いくつか確認しておくべきことがあります。下記の5点を順に説明します。

  • 自分が受検できる条件を確認する
  • 認証施設と非認証施設のどちらで受けるかを決める
  • 検査費用と保険適用の有無を確認する
  • 双胎妊娠の場合は事前に医師に相談する
  • 受検しなかった場合に後悔するケース

自分が受検できる条件を確認する

NIPTは、すべての妊婦が受検できるわけではありません。

認証施設では、下記のいずれかに該当する方が受検対象とされています。

条件内容
高齢妊娠出産予定日時点で35歳以上
染色体異常の既往過去に染色体異常のある胎児を妊娠・出産したことがある
超音波検査での指摘今回の妊娠で染色体異常の可能性を指摘された
保因者夫婦のいずれかがロバートソン転座の保因者

2022年に新しい指針が公表され、上記の条件に当てはまらない方でも、遺伝カウンセリングを受けたうえで希望すれば受検できるようになりました。ただし、受検条件は施設によって異なるため、事前に医療機関へ確認することをおすすめします。

認証施設と非認証施設のどちらで受けるかを決める

NIPTを実施する医療機関には、「認証施設」と「非認証施設」の2種類があります。両者の主な違いは下記のとおりです。

比較項目認証施設非認証施設
基本検査対象21・18・13トリソミー21・18・13トリソミー
追加検査項目施設により異なる※1施設により異なる※2
遺伝カウンセリング検査前後に必須実施しない場合あり
陽性時のサポート確定検査への案内・継続サポートあり施設によって対応が異なる

※1 認証施設では精度や意義が十分に検証された検査項目に限定して実施しています。

※2 非認証施設では性染色体異常や微細欠失など、認証施設より幅広い項目を提供している場合があります。

非認証施設は認証を受けていませんが、違法ではありません。

どちらの施設を選ぶかは、検査項目の範囲や陽性結果が出た後のサポート体制も含めて、事前によく確認したうえで決めることが大切です。

検査費用と保険適用の有無を確認する

NIPTは保険適用外の自費診療のため、費用は全額自己負担となります。

費用の相場はおおむね10〜30万円程度で、検査項目の範囲や施設によって異なります。基本的な3疾患のみを対象とした検査から、全染色体・微小欠失まで幅広く調べる検査まで、内容によって費用は大きく変わります。受検前に、どの検査項目が自分に必要かを確認したうえで選ぶことが大切です。

また、NIPTの費用は原則として医療費控除の対象外です。ただし、陽性後に羊水検査などの確定診断や医療行為に進んだ場合、一連の費用が遡って控除対象となり得るケースがあります。不明な点は税務署や医療機関に確認することをおすすめします。

双胎妊娠の場合は事前に医師に相談する

双子を妊娠している場合のNIPT受検対応は、施設によって異なります。受検を希望する場合は、事前に医療機関へ確認することが必要です。

受検できる場合でも、単胎妊娠とは異なる点があります。まず、陽性結果が出た場合、どちらの胎児に異常がある可能性が高いかを特定できません。また、双胎妊娠では検体の採取がうまくいかず、結果が得られないケースが単胎妊娠より多いとされています。

双胎妊娠でNIPTを希望する場合は、事前に担当医にその旨を伝え、検査の限界について十分に理解したうえで受検を検討してください。

受検しなかった場合に後悔するケース

NIPTを受けなかったことで後悔するケースがあります。代表的なものは、出産後に染色体異常が判明したケースです。「事前に知っていれば、心の準備や出産環境の整備ができた」と感じる方もいます。

一方、NIPTを受けるかどうかの判断は、結果が出た後にどう行動するかまで含めて、パートナーとよく話し合ったうえで決めることが重要です。受検すること自体がゴールではなく、その先の選択まで見据えて検討しましょう。

新型出生前診断で検出できる疾患一覧

当施設での特別な検査項目

新型出生前診断(NIPT)では、さまざまな染色体異常を調べられます。ただし、検査できる項目は施設によって異なります。

標準的なNIPTでは21・18・13トリソミーの3疾患が中心ですが、施設によっては性染色体異常や微小欠失なども検査対象となります。

検出できる主な疾患は下記のとおりです。

  • 21トリソミー(ダウン症候群)
  • 18トリソミー(エドワーズ症候群)
  • 13トリソミー(パトウ症候群)
  • 性染色体の数の異常
  • 微小欠失・重複症候群
  • 全染色体異数性
  • 性別判定

それぞれ詳しく説明します。

21トリソミー(ダウン症候群)

21トリソミーは、21番染色体が通常より1本多い状態です。「ダウン症候群」とも呼ばれます。

出生頻度は600〜800人に1人とされており、染色体異常の中で最も多い疾患です。筋肉の緊張が低い・発達の遅れ・特徴的な顔立ちなどがみられますが、症状の程度には個人差があります。母体の年齢が高いほど発症リスクが上がる傾向がありますが、実際には35歳未満の母親から生まれるケースも多くあります。

18トリソミー(エドワーズ症候群)

18トリソミーは、18番染色体が通常より1本多い状態です。「エドワーズ症候群」とも呼ばれます。

出生頻度は3,500〜8,500人に1人とされており、ダウン症候群に次いで多い常染色体トリソミーです。心臓や脳などに重篤な合併症を伴うことが多く、胎児期や新生児期に亡くなるケースも少なくありません。ただし、医療の進歩により長期生存者も報告されています。

13トリソミー(パトウ症候群)

13トリソミーは、13番染色体が通常より1本多い状態です。「パトウ症候群」とも呼ばれます。

出生頻度は5,000〜12,000人に1人とされています。脳・心臓・その他の器官に重篤な合併症を伴うことが多く、約80%が生後1ヵ月以内に亡くなり、1年生存率は5〜10%程度と予後は非常に厳しい疾患です。

性染色体の数の異常

性染色体の数の異常とは、X染色体やY染色体の数が通常と異なる状態です。施設によって検査できる項目が異なります。

対応している施設でのNIPTで検出できる主な疾患は下記のとおりです。

疾患名染色体構成主な特徴
ターナー症候群X染色体が1本(XO)女性に発症。低身長・不妊など。出生女児2,500人に1人
クラインフェルター症候群X染色体が1本多い(XXY)男性に発症。不妊・精巣機能低下など。出生男児500〜1,000人に1人
トリプルX症候群X染色体が3本(XXX)女性に発症。症状が軽く、気づかれないケースも多い
XYY症候群Y染色体が1本多い(XYY)男性に発症。症状が軽く、気づかれないケースも多い

症状の程度は疾患や個人によって大きく異なります。

微小欠失・重複症候群

微小欠失・重複症候群とは、染色体の非常に小さな部分が欠けたり(欠失)、余分に増えたり(重複)することで起こる疾患の総称です。施設によって検査できる項目が異なります。

通常の染色体検査では見つけにくいため、NIPTによる高精度な解析が選択肢のひとつとなります。知的障害・発達の遅れ・心疾患・顔面奇形などが現れることがあります。

代表的な疾患として、22q11.2欠失症候群(ディジョージ症候群)や1p36欠失症候群などがあります。母体の年齢に関係なく発生するとされています。

全染色体異数性

全染色体異数性とは、21・18・13番染色体以外の常染色体(1〜22番)においても染色体の数の異常がないかを調べる検査です。

すべての施設で対応しているわけではなく、拡張検査として提供している施設に限られます。認証施設では検査対象が3疾患に限定されていますが、施設によっては1〜22番すべての常染色体について異数性の有無を調べられます。

これにより、標準的なNIPTでは検出できない染色体異常もより幅広く確認することが可能です。

性別判定

NIPTでは、検査の過程で胎児の性染色体を解析するため、性別の判定も可能です。ただし、倫理的観点から、認証施設では性別を告知しない方針をとるところが多いのが現状です。

施設によっては、すべての検査プランで追加料金なしに性別判定を受けられます。性別の告知を希望するかどうかは受検者が自由に選択できます。

当施設で検査できる特別な検査項目

当施設(DNA先端医療株式会社)では、認証施設の標準的なNIPTでは対象外となる検査項目にも対応しています。下記下の3項目が特徴です。

  • 22ペア全ての常染色体検査
  • 性染色体検査
  • 微小欠失検査

それぞれ説明します。

22ペア全ての常染色体検査

認証施設のNIPTでは、検査対象が21・18・13番染色体の3疾患に限定されています。

当施設では、1〜22番のすべての常染色体について、染色体の数の異常を調べられます。13・18・21番以外の染色体に異常がある場合、多くは出生前に自然淘汰されますが、出生にいたるケースがゼロではありません。より幅広い染色体異常を把握したい方に適した検査です。

性染色体検査

性染色体とは、23番目の染色体にあたるX・Y染色体のことです。

性染色体は、余分な染色体の働きが自然に抑えられる仕組みがあります。そのため、常染色体のトリソミーと比べて症状が軽いケースもあり、一生気づかれないこともあります。ただし、不妊や生殖器の異常が起こる場合もあります。

当施設では、ターナー症候群・クラインフェルター症候群・トリプルX症候群・XYY症候群について検査が可能です。

微小欠失検査

微小欠失検査とは、染色体の特定の領域が微細に欠けていないかを調べる検査です。

通常の染色体検査では発見が難しい微細な変化を検出できます。当施設で検査できる主な疾患は下記のとおりです。

疾患名発生頻度主な症状
1p36欠失症候群5,000〜10,000人に1人成長障害・重度精神発達遅滞・難治性てんかん
4p欠失症候群(ウォルフ・ヒルシュホーン症候群)50,000人に1人成長障害・重度精神遅滞・難治性てんかん
5p欠失症候群(猫鳴き症候群)15,000〜50,000人に1人成長障害・甲高い啼泣・精神運動発達の遅れ
プラダー・ウィリ症候群15,000人に1人筋緊張低下・肥満・低身長・性腺機能障害
アンジェルマン症候群15,000人に1人重度の発達障害・失調性運動障害・難治性てんかん
22q11.2欠失症候群(ディジョージ症候群)4,000〜5,000人に1人先天性心疾患・免疫低下・口蓋裂・特徴的顔貌

新型出生前診断の検査でわからないこと・限界

NIPTは染色体の数の異常を調べる検査です。そのため、調べられる範囲には限界があります。下記の項目はNIPTでは確認できません。

  • 発達障害・自閉症スペクトラム
  • 知的障害のリスク
  • 形態異常
  • 単一遺伝子疾患
  • 多因子遺伝疾患
  • 環境・催奇形因子による障害
  • 視覚障害・聴覚障害

それぞれ説明します。

発達障害・自閉症スペクトラム

自閉症スペクトラムやADHDなどの発達障害は、NIPTでは調べることができません。

発達障害の多くは、特定の1つの染色体異常が原因で起こるものではなく、数多くの遺伝子の組み合わせと生後の環境が複雑に関係して生じます。また、発達障害の診断は生後の行動観察をもとに行われるため、胎児の段階では判断できません。

知的障害のリスク

NIPTは染色体の数の異常を調べる検査であり、知的障害のリスクそのものを直接調べることはできません。

ただし、ダウン症候群(21トリソミー)や微小欠失症候群など、知的障害を伴う可能性がある染色体異常を検出することは可能です。一方で、NIPTで陽性となっても知的障害の程度まではわからず、陰性であっても染色体異常以外の原因による知的障害が生じる場合があります。

形態異常

心臓・口唇口蓋裂・脳の形成異常などの形態異常(臓器や体の形の異常)は、NIPTでは調べることができません。

これらの異常は染色体の数とは関係なく発生するためです。形態異常を調べるには、超音波検査(胎児ドック)が有効です。NIPTと胎児ドックはそれぞれ得意な分野が異なるため、両方を受けることでより多くの異常を把握できます。

単一遺伝子疾患

単一遺伝子疾患とは、特定の1つの遺伝子の変化によって起こる疾患のことです。筋ジストロフィーや血友病などがこれにあたります。

NIPTは染色体全体の数の異常を調べる検査であり、遺伝子レベルの細かな変化を検出することはできません。そのため、単一遺伝子疾患はNIPTの検査対象外となります。

多因子遺伝疾患

多因子遺伝疾患とは、複数の遺伝子と環境が組み合わさって発症する疾患のことです。先天性心疾患や口唇口蓋裂の一部などがこれにあたります。

原因が複数にわたるため、特定の染色体異常を調べるNIPTでは検出できません。

環境・催奇形因子による障害

催奇形因子とは、胎児の発育に影響を与える外部からの要因のことです。薬・アルコール・放射線・感染症などがこれにあたります。

これらは遺伝子や染色体の異常ではなく、外部環境による影響で起こるため、NIPTでは調べることができません。

視覚障害・聴覚障害

先天性の視覚障害や聴覚障害の多くは、染色体の数の異常とは直接関係なく発生します。そのため、NIPTでは検出できません。

ただし、染色体異常に伴って視覚障害や聴覚障害が現れることはあります。その場合でも、NIPTで染色体異常の可能性がわかるだけであり、視覚・聴覚への影響の有無や程度まで判断することはできません。

新型出生前診断の検査精度

NIPTは非常に高い精度を持つ検査ですが、100%確実な診断ではありません。下記の4点を順に説明します。

  • 感度・特異度・陽性的中率とは
  • 偽陽性が起こる原因
  • 偽陰性が起こる原因
  • 判定保留となるケース

感度・特異度・陽性的中率とは

NIPTの精度を表す指標として、下記の3つがよく使われます。

指標意味
感度染色体異常がある胎児を正しく「陽性」と判定できる割合
特異度染色体異常がない胎児を正しく「陰性」と判定できる割合
陽性的中率「陽性」と判定された中で、実際に染色体異常がある割合

当施設では、感度・特異度ともに99.9%、陰性的中率99.99%という高精度な結果をお伝えしています。

ただし、陽性的中率は母体の年齢や疾患の発生頻度によって大きく変わります。年齢が若いほど染色体異常の発生率が低くなるため、陽性と判定された中に偽陽性が占める割合が相対的に高くなります。発生頻度が低い疾患でも同様です。

そのため、陽性結果が出た場合は必ず確定診断を受けることが重要です。

偽陽性が起こる原因

偽陽性とは、実際には染色体異常がないにもかかわらず「陽性」と判定されることです。主な原因は下記のとおりです。

  • 胎盤限局性モザイク:NIPTは胎児のDNAを直接調べるのではなく、胎盤から放出されたDNAを解析します。胎盤のみに染色体異常がある場合、胎児が正常でも陽性と判定されることがあります。
  • バニシングツイン:妊娠初期に双子の片方が自然に消失した場合、消失した胎児のDNAが血液中に残り、陽性反応を引き起こすことがあります。
  • 母体側の要因:まれなケースとして、母体自身の染色体異常や悪性腫瘍が原因で偽陽性となる場合があります。

偽陰性が起こる原因

偽陰性とは、実際には染色体異常があるにもかかわらず「陰性」と判定されることです。

最も多い原因は、血液中の胎児由来DNAの量が不足していることです。妊娠週数が早すぎる場合や、母体のBMIが高い場合などに起こりやすいとされています。

また、染色体異常が胎児の一部の細胞にしか現れない「モザイク型」の場合も、検出されにくいことがあります。偽陰性の発生頻度は非常に低いですが、ゼロではないことを理解したうえで受検することが大切です。

判定保留となるケース

判定保留とは、陽性・陰性のどちらとも判定できない状態のことです。再検査が必要になります。

主な原因としては、血液中の胎児由来DNAの濃度が基準値を下回っている場合や、採取した血液に溶血(赤血球が壊れる現象)が生じている場合などがあります。

再検査を行っても判定保留となる場合は、超音波検査や確定診断(羊水検査など)を組み合わせて対応することが選択肢となります。

新型出生前診断の検査結果の見方

NIPTの結果は原則として「陰性」または「陽性」で示されます。それぞれの結果が何を意味するのかを正しく理解することが大切です。

陰性だった場合

陰性とは、検査対象の染色体異常の可能性が低いという結果です。確定診断ではありません。

当施設では陰性的中率99.99%という高精度な検査を提供しています。陰性結果が出た場合、検査対象の染色体異常がある可能性は極めて低いといえます。

ただし、下記の2点は理解しておく必要があります。

  • NIPTはスクリーニング検査であり、ごくまれに偽陰性が起こる恐れがあります。
  • 陰性であっても、NIPTの検査対象外の疾患や形態異常がないことを保証するものではありません。

陰性結果を受け取った後も、妊婦健診や超音波検査を継続することが重要です。

陽性だった場合

陽性とは、検査対象の染色体異常の可能性が高いという結果です。ただし、確定診断ではありません。

陽性結果が出ても、実際には染色体異常がない偽陽性の場合もあります。そのため、陽性結果を受け取った場合は、まず担当医や遺伝カウンセラーに相談し、羊水検査などの確定診断を受けることが推奨されます。

当施設では、陽性結果が出た場合の羊水検査費用を当施設が全額負担しています。

確定診断を受けるかどうかは、最終的にご夫婦の意思によります。まずは落ち着いて結果の意味を正しく理解したうえで、今後の方針をパートナーとよく話し合うことが大切です。

新型出生前診断で陽性だった場合の流れ

NIPTで陽性結果が出ても、それはあくまで「可能性が高い」という意味であり、確定診断ではありません。落ち着いて次のステップを踏むことが大切です。

陽性後の一般的な流れは以下のとおりです。

ステップ1:担当医から結果の説明を受ける

まず、担当医から検査結果の内容について説明を受けます。

陽性結果は「その染色体異常の可能性が高い」という意味であり、確定診断ではありません。偽陽性の可能性もあるため、陽性的中率や今後の選択肢について担当医からしっかり説明を受けることが重要です。

ステップ2:遺伝カウンセリングを受ける

遺伝カウンセリングとは、臨床遺伝専門医や認定遺伝カウンセラーが、正確な医学的情報を提供しながら今後の選択を支援するものです。下記のような内容を確認できます。

  • 陽性結果の意味と偽陽性の可能性
  • 確定診断を受けるかどうかの選択肢
  • 確定診断を受ける場合の検査方法とリスク
  • 利用できる福祉サービスや心理的サポート

カウンセラーは中立的な立場でサポートするため、特定の選択を押しつけることはありません。

ステップ3:羊水検査・絨毛検査で確定診断を受ける

確定診断を希望する場合は、羊水検査または絨毛検査を受けます。両者の主な違いは下記のとおりです。

羊水検査絨毛検査
実施時期妊娠15〜16週以降妊娠11〜13週
採取するもの羊水(胎児の細胞を含む)胎盤の絨毛組織
流産リスク約0.3%約1%
結果までの期間2〜3週間2〜3週間

当施設では、陽性結果が出た場合の羊水検査費用を当施設が全額負担しています。

ステップ4:確定診断の結果を受けて今後の方針を決める

確定診断で染色体異常が確認された場合、妊娠を継続するか中断するかを選択することになります。

どちらの選択もご夫婦の意思が尊重されます。妊娠を継続する場合は、出産環境の準備や療育・福祉サービスの情報収集を始められます。

いずれの場合も、医療スタッフや遺伝カウンセラーのサポートを受けながら進めることが大切です。

まとめ|新型出生前診断でわかることを正しく理解して受検を検討しよう

新型出生前診断(NIPT)は、母体への負担が少なく高い精度で胎児の染色体異常を調べられる検査です。ただし、確定診断ではなく、調べられる範囲にも限界があります。

NIPTでわかることとわからないことを正しく理解したうえで、受検するかどうかをパートナーと話し合うことが大切です。また、陽性結果が出た場合に備え、確定診断の流れや選択肢についても事前に把握しておくと安心です。

当施設では、幅広い検査項目への対応と充実したアフターフォローにより、受検前から結果後まで一貫してサポートする体制を整えています。NIPTの受検を検討している方は、まずはお気軽にご相談ください。

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ABOUT ME

大河友美
国立大学医学部保健学看護科卒業後、大学病院で6年、看護師として勤務。その後、国立大学医学部保健学大学院へ進学し修士号取得。現在は、子育てをしながら医療ライター・監修者として活動中。学歴:平成21年 国立大学医学部保健学看護科 卒業、平成28年 国立大学医学部保健学大学院 修了。取得資格:看護師、保健師、修士(保健学)。

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