2023.02.09
妊娠
赤ちゃんの性別が男の子か女の子かは、妊娠中に気になることの1つではないでしょうか?また妊娠中に周囲の人間から「男の子ですか?女の子ですか?」と性別を聞かれることも多いかと思います。
今回の記事は、そんな赤ちゃんの性別に関するお話です。赤ちゃんの性別の決定時期や判定方法、誤判定の可能性や、性別を妊娠中に知りたくない場合の病院への伝え方などについて紹介します。
赤ちゃんの性別が決まるのは、実は精子と卵子が出会い、受精したときです。受精した段階で、男の子になるか女の子になるか、性別は既に決定しています。
ヒトの身体は常染色体が44本と、性別を決定する性染色体2本の合計46本でできています。性別を決定する性染色体には「X染色体」と「Y染色体」の2種類があります。「XY」の組み合わせで男性、「XX」の組み合わせで女性となります。
受精では、両親の染色体を1つずつ受け継ぎます。母親の卵子の染色体は「XX」のため、母親からはX染色体を受け継ぎます。
父親の精子の染色体は「XY」で、X染色体とY染色体のどちらかを受け継ぐ可能性があります。
父親からY染色体を受け継いだ場合「XY」の組み合わせで男性に、父親からX染色体を受け継いだ場合、「XX」の組み合わせで女性と性別が決定します。
妊娠中に行う性別の判定方法は、主に妊婦健康診査で超音波検査のエコーを確認し、外性器の形で判定します。
また実は男の子と女の子によって、性別が判明する時期に違いがあります。
超音波検査のエコーで両足の間あたりに外性器(ピーナッツのような形の突起物)が確認できた場合、男の子と判定されます。赤ちゃんの姿勢にもよりますが、時期は妊娠14~15週ごろ(妊娠4ヶ月ごろ)に確認される場合が多いようです。
超音波検査のエコーで外性器に割れ目が確認できた場合、女の子と判定されます。男の子と比較して女の子は外性器の形が分かりづらく、また姿勢によって見えづらいこともあります。男の子に見られる突起物が見えないから、おそらく女の子の可能性が高いだろうと予想することもあります。
エコーで鮮明に女の子と分かるのは妊娠17~18週ごろ(妊娠5ヶ月ごろ)が多いようです。
超音波検査のエコーの技術は昔と比べて格段に進化しており、病院によっては3Dや4Dエコー検査など、立体的に確認できるものもあります。
妊娠週数が早い場合、確認が難しいことから性別が間違っている可能性はありますが、妊娠15週から18週ごろ(5~6ヶ月ごろ)になるとはっきりと確認できるため、性別の判定が間違っている「誤判定」の可能性は極めて低くなります。
ただし赤ちゃんの姿勢や位置、またへその緒が邪魔になり、やはり見えづらいこともあります。誤判定の可能性は極めて低いものの「100%性別判定は正しい」とは言えないのが現状です。
「事前に赤ちゃんの性別を知っておきたい」「とにかく早く赤ちゃんの性別を知りたい」という方から、「生まれるまで赤ちゃんの性別を楽しみにしていたい」「性別が男の子か女の子か、どちらだろうというドキドキを出産まで待ちたい」など、性別を出産前に知りたいか、知りたくないかは人それぞれですね。
性別を知る・知らないについての病院への伝え方や、一般的に言われている出産前に赤ちゃんの性別を把握しておくメリット・デメリットを紹介します。
一般的に妊婦健康診査で赤ちゃんの性別を教えてもらえるというイメージがありがちですが、実は性別を告知しないという方針の病院もあります。
性別を告知しないという方針の病院の大きな理由は「赤ちゃんの性別によって産む、産まないという命の選別をするリスクにつなげないため」です。
事前に赤ちゃんの性別を知りたい方もいれば、生まれるまでは知りたくないという方もいらっしゃるかと思います。
病院や医師によっては、悪気なくうっかり診察中に「男の子ですね」「女の子ですね」と性別を伝えてくれる場合もあります。もし生まれるまで性別を知りたくない場合は「性別は生まれてから知りたいので、妊婦健診では教えないでください」などと妊婦健康診査前に事前に伝えておきましょう。
事前に男の子か女の子かという性別を知ったほうがいいか、生まれてから知ったほうがいいか迷っている方は、出産前に赤ちゃんの性別を把握するメリット・デメリットを確認し、ご自身に合ったほうを選択しましょう。
・育児の準備の参考にできる
出産後に必要とされるおむつや洋服をはじめとしたベビーグッズを妊娠中から計画的に準備される方も多いでしょう。特に洋服にこだわりたい、我が子に似合う色やデザインの洋服を選びたいという場合、性別は重要な情報の一つです。妊娠中から性別を把握しておくことで、ベビーグッズ選びの参考にすることができます。
・名前をつける際の参考になる
妊娠中に性別が分かっていると、名前をつける際の参考にすることができます。妊娠中から名前が決定していると、お腹の中の赤ちゃんに、考えた名前で早くから声掛けをすることもできますね。
・「性別がどっちかな」というワクワクする期間が短くなる
赤ちゃんが生まれるまで「男の子かな」「女の子かな」と想像しながら考えを膨らませる期間を長く持ちたい方は、早くから性別を把握しておくのはデメリットになります。
・まれに性別の誤判定がある
超音波検査のエコーの技術は格段に進歩しており、誤判定の可能性は昔と比べて格段に低くなっているものの、妊娠中に伝えられた性別は100%ではなく、誤判定の可能性もわずかながら存在します。
まれにですが「男の子だと思って名前を考えていたのに女の子だった」「女の子だと思っていて、着せたい洋服をたくさん購入していた」といった場合、誤判定の可能性によって再度名前を考えたり、ベビーグッズの購入を検討したりといった手間が増えます。
今回の記事では、赤ちゃんの性別について、決定する時期や判明する時期、性別の判定方法や誤判定の可能性、性別を出産前に知っておくことについて紹介しました。
赤ちゃんの性別が決定するのは受精のときで、「XY」の組み合わせで男性に、「XX」の組み合わせで女性と性別が決定します。
性別は主に妊婦健康診査の超音波検査のエコーで確認することができ、男の子の場合妊娠14~15週ごろ(妊娠4ヶ月ごろ)、女の子の場合妊娠17~18週ごろ(妊娠5ヶ月ごろ)に確認されることが多いです。
医療技術の進歩により、性別の誤判定はかなり少なくなっているものの、100%正確とは言い切れないのが現状です。出産前に性別を知るメリット、デメリットはいろいろあります。出産前に性別を把握しておきたくない場合は、妊婦健康診査などで事前にその旨を病院に伝えておきましょう。
※引用・参考文献
東邦大学 性決定のしくみ(sex determination)
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