2020.10.02

妊娠

妊娠から出産までの赤ちゃんの成長

妊娠から出産までの赤ちゃんの成長

精子と卵子が受精し、受精卵となってから子宮へ移動し子宮内膜に着床することで妊娠が成立します。そこから胎児は目覚ましいスピードで成長をしていきます。今回は、実際にお腹の中で赤ちゃんがどのように成長しているのかについて詳しく説明していきます。

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妊娠初期の胎児の成長

妊娠初期の胎児の成長

妊娠初期とは妊娠15週6日までの時期のことを言います。この時期は胎盤が完成しておらず母子共に不安定な時期です。つわりがひどく食事が十分にとれなくなる方もいます。栄養が偏っても胎児への影響はそれほど心配ないので、食べられるものを食べられるだけ食べて脱水を予防しましょう。

また、この時期は胎児の身体の重要な器官を形成する時期で、お母さんが飲んだ薬の影響を受けやすい時期です。不必要な服薬を控えたり、内服する際には必ず医師へ相談するようにしましょう。胎児の器官形成を助ける葉酸を十分に摂取するようにしましょう。

妊娠1ヵ月

妊娠1ヵ月の妊婦さんの子宮の大きさに変化はなく、ニワトリの卵くらいの大きさです。妊娠成立からそれほど日数が経っているわけではないので、「妊娠した」という自覚を感じる人は少ないかもしれません。

妊婦さんによっては、妊娠3週頃に着床出血が起こることがあります。着床出血は受精卵が着床するときに、血管がダメージを受けることで起こります。妊婦さんの全員にみられるものではないので、症状がなくても妊娠していないというわけではありません。

また、妊娠により生理前の高体温期が続くため、熱っぽさを感じる妊婦さんも多いです。

妊娠2ヵ月

妊娠2ヵ月になると、生理の遅れに気づき、妊娠を疑う妊婦さんも増えてきます。妊娠2ヵ月の2週目になると、尿中に排泄されるhCGホルモンの量が増えるため、市販の妊娠検査薬で陽性反応が出るようになります。

また、早い人では妊娠2ヵ月の中盤頃からつわりの症状がみられるようになります。妊娠中のつわりというと、吐き気で食べられないイメージがありますが、妊婦さんによっても現れ方が異なります。

食べると吐いてしまのは「吐きつわり」で、食べ続けていないと吐き気がする「食べづわり」などもあります。つわりによって、食べ物の好みが変わったり、眠気が起こったりすることもあります。

また、妊娠2ヵ月になると、子宮が一回り大きくなり、レモンくらいになります。妊婦さんによっては、膀胱が押されてトイレが近くなることもあります。

妊娠3ヵ月

妊娠3ヵ月の妊婦さんは、見た目はそれほど変化がありません。ただ、子宮が大きくなっているので、お腹を触るとふっくらとした感触を感じる方もいるでしょう。

個人差がありますが、妊娠3ヵ月がつわりのピークを迎えるため、心身に不調を感じる妊婦さんもいます。ここを乗り越えれば、つわりが軽くなる方が多いので、体調のペースに合わせて過ごすようにしましょう。

人によっては、子宮のサイズが大きくなることで、太ももの付け根がつったように感じることもあります。また、子宮が腸を圧迫するようになるため、排便リズムが乱れるようになります。

妊娠による便秘を予防するために、食物繊維の多い食事を心がけたり、適度な運動で腸のぜん動運動を促したりしましょう。

なお、妊娠3ヵ月はまだ安定期に入っていない時期です。自然流産が起きることもあるので、お腹に痛みや強い出血が現れた場合は、早めにかかりつけの産婦人科医を受診するようにしてください。

妊娠4ヵ月

妊娠4ヵ月は自然流産のリスクが下がり、安定期に入ります。個人差がありますが、この時期になるとつわりが治まり、食欲も増してくる時期です。子宮は幼児の頭くらいの大きさになるので、外から見てお腹の膨らみが分かるようになるでしょう

子宮は骨盤の上に上がるので、膀胱の圧迫による尿もれや頻尿の症状が和らぎます。基礎体温も下がり始めるので、心身ともに安定した日々を過ごす人が多くなります。

妊娠中期

妊娠中期

妊娠中期は妊娠16週0日から27週5日までの期間をいいます。この時期は安定期ともいわれ、つわりも落ち着きお母さんの体調が安定してきます。胎盤が完成して胎盤を通して胎児へ栄養が送られるので、栄養バランスを考えた食事をとるようにしましょう。

また、体重が少しずつ増えてくる時期ですが、体重が増えすぎると妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病となってしまったりお産が困難となる場合があるので食べすぎには注意しましょう。胎児の器官形成は妊娠初期で完了し、妊娠中期以降ではその機能が発達していきます。

またこの期間に赤ちゃんがが男の子か女の子かわかるようになるといわれています。

おなかの赤ちゃんの性別が分かるのは、妊婦健診で行われる超音波検査です。超音波検査はエコー検査とも呼ばれており、専用の器具でお腹に超音波を当て、その反響を画像化する検査です。超音波検査以外にも、おなかの赤ちゃんの性別が分かる検査に、新型出生前診断があります。

新型出生前診断は、妊婦さんの血液中に含まれる胎児由来のDNAの断片を調べる検査です。気になる方はこちらをご覧ください。

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妊娠5ヵ月

妊娠5ヵ月になると、子宮が大人の頭と同じくらいの大きさになり、お腹の膨らみがはっきり分かるようになります。皮下脂肪がついてボリュームアップするので、妊娠前よりもふっくらした体つきになります。

乳腺も発達してバストが大きくなるので、ブラジャーが合わなくなる人も増えてきます。通常のブラジャーは胸を押さえつけることがあるので、マタニティブラジャーをつけるのがおすすめです。また、出産に向けて、乳首から分泌物が出ることもあります。

この時期は、女性ホルモンの影響で、乳首の周りや外陰部の色が濃くなっていきます。出産後に少しずつ元の色に戻るので、心配する必要はありません。

妊娠6ヵ月

妊娠6ヵ月になると、ほとんどの妊婦さんが胎動を感じるようになります。おなかの動きを感じることで、赤ちゃんの存在を強く感じられるでしょう。子宮の大きさは成人の頭より一回り大きくなります。

お腹を前にせり出すような姿勢になるため、体の重心がずれて、腰に痛みを感じやすくなります。また、妊婦さんによっては、体の重心を支えるために、下半身の筋肉が疲労を起こして、ふくらはぎをつることもあります。

妊娠6ヵ月になると、ホルモンの影響で皮膚の色素沈着が起こりやすくなります。妊娠中にできたシミやそばかすは、出産後に薄くなることも多いですが、日焼け対策をしっかり行いましょう。

妊娠7ヵ月

妊娠7ヵ月になると、子宮底がおへその位置よりも高くなり、お腹がさらに大きくなります。重心のバランスを取ろうとして、前反り姿勢になるので、腰の痛みを感じることがあります。

特に、この時期になると、仰向けで寝るのが辛く感じる妊婦さんも多いです。シムス位のように、左側方向に横向きになると、お腹の圧迫感を和らげられます。

また、急激にお腹が大きくなることにより、皮膚が引き伸ばされやすくなるため、妊娠線ができやすくなります。妊娠線は、皮膚が伸展についていけないことで、真皮の組織が断裂することで起こります。 月日の経過とともに、赤色から白色になりますが、妊娠線そのものを消すことはできません。

肌を十分保湿することで、皮膚が柔らかい状態を保てるため、妊娠線の予防につながります。また、適切な範囲超えた体重増加を避けるようにしましょう。

妊娠後期

妊娠後期

妊娠後期は妊娠28週0日以降のことを言います。妊娠後期になるとさらに胎児は大きく成長していきます。胎児が大きくなるにつれてお母さんのお腹も大きくなります。腰痛や足のむくみ、動悸・息切れなどのマイナートラブルが起こりやすくなります。

妊娠8ヵ月

妊娠8ヵ月になると、子宮底がおへそとみぞうちの真ん中あたりまで達するので、お腹のせり出しが目立つようになります。足元が見えにくくなる時期でもあるので、転倒に注意しましょう。

また、大きくなった子宮が足の付け根の太い血管を圧迫するため、ふくらはぎや足にむくみを起こしやすくなります。妊娠中は、妊娠高血圧症候群によりむくみが起こることもあります。

足のむくみが夕方に現れて、翌朝に改善する程度であれば問題ありませんが、一日中続く場合は、かかりつけの産婦人科を受診しましょう。また、お腹の張りを感じやすくなるため、体調を見ながら活動することも大切です。

妊娠9ヵ月

妊娠9ヵ月は、子宮底がみぞおち部分まで高くなります。胃が圧迫されて、胃酸が上がりやすくなるため、ムカムカ感を感じる妊婦さんが増えてきます。また、心臓や肺も圧迫されやすくなるため、動作により動悸や息切れを感じることもあるでしょう。

赤ちゃんの成長にともない子宮が大きくなると、膀胱も圧迫されるので、お腹に少し力を入れただけで尿漏れを起こしたり、トイレが近くなったりすることがあります。女性ホルモンの分泌が増えるので、おりものも増えてきます。

妊娠9ヵ月になると、足の太い血管が圧迫されることで、むくみが現れたり、足がつったりすることも多くなります。お腹も張りやすくなるので、あまり無理をせずに、体調と相談しながら毎日を過ごしていきましょう。

妊娠10ヵ月

妊娠10ヵ月になると、赤ちゃんが下がってくるのにともない、子宮底も下がってきます。胃への圧迫がなくなるので、これまであった胃の不快感や動悸が軽くなってきます。

胃のムカムカ感がなくなることで、食欲が増す妊婦さんもいますが、必要以上に体重を増やしすぎないように注意することが大切です。反対に、子宮が下がることで膀胱が圧迫されるため、尿漏れがひどくなったり、排尿間隔が短くなったりします。

妊娠10ヵ月は臨月に該当するので、おしるしや破水、前駆陣痛などのお産の兆候がみられます。おしるしや前駆陣痛があっても。慌てないようにしましょう。破水があった場合は、すぐに出産予定の病院へ連絡することが大切です。

まとめ

妊娠が成立してから受精卵から胎児へ非常にはやいスピードで成長していきます。

妊娠初期には、人間にとって大切な器官の形成が行われます。この時期には葉酸を適切に摂取するようにしましょう。妊娠を望んでいる方は、妊娠前から葉酸を摂取しておくこともおすすめです。

妊娠中期では、形成された器官の機能が向上していきます。胎盤が完成するので、お母さんがとった栄養が胎児へと送られるためバランスの良い食事を心がけるようにしましょう。

妊娠後期では、外での生活に向けて皮下脂肪をつけたり最終的な成長をしていきます。お腹の中で少しずつ確実に大きくなる赤ちゃんを守ることができるのはお母さんだけですので、妊娠期間中は無理をすることなく穏やかに過ごすようにしましょう。

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ABOUT ME

大河友美
国立大学医学部保健学看護科卒業後、大学病院で6年、看護師として勤務。その後、国立大学医学部保健学大学院へ進学し修士号取得。現在は、子育てをしながら医療ライター・監修者として活動中。学歴:平成21年 国立大学医学部保健学看護科 卒業、平成28年 国立大学医学部保健学大学院 修了。取得資格:看護師、保健師、修士(保健学)。

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