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パトウ症候群(13トリソミー)とは?確率や症状、治療法について

新型出生前診断で分かる赤ちゃんの染色体数異常のひとつに、パトウ症候群(13トリソミー)があります。聞きなれない病名ですがどのような病気なのか気になりますよね。この記事では、パトウ症候群になる確率や症状、治療法について解説します。

パトウ症候群とは

パトウ症候群は13トリソミーともいわれており、染色体数の異常によって起こる先天異常です。染色体は遺伝情報がつまっており、すべての細胞の核に含まれています。髪の毛や肌の色を決定するのは、遺伝子の情報によるものです。染色体は対になっており、1つの細胞の中には、22対44本の常染色体と、1対2本の性染色体によって成り立っています。

パトウ症候群である13トリソミーは名前の通り、13番目の常染色体が対ではなく3本ある染色体異常です。パトウ症候群の赤ちゃんは、重い知的障がいやさまざまな身体障がいがみられる特徴があります。

パトウ症候群の原因とその確率

パトウ症候群の原因は、13番目の常染色体が2本ではなく3本あることによって起こります。パトウ症候群の1本余分な染色体は、母親から受け継がれているケースが多く、35歳以上の高齢妊娠では、赤ちゃんがパトウ症候群にある可能性が高くなります。これは、卵子の高齢化により、細胞分裂が起こる際に、染色体がきちんと分裂しないことがあるためです。

近年、国内では晩婚化により出産の高齢化が進んでいます。高齢出産にはさまざまなリスクがありますが、赤ちゃんの染色体異常のリスクも高くなります。特に、出産の高齢化により、性染色体の異常のリスクはそれほど増えませんが、常染色体の異常が増えることが分かっています。

このように、社会が少子化・高齢出産が増えているなか、おなかの赤ちゃんの健康状態を知る手段として、出生前診断への関心が高まっています。新型出生前診断では、パトウ症候群を含めた赤ちゃんの染色体異常の可能性を知ることができます。高齢出産などリスクのある妊婦さんは、妊娠中に新型出生前診断を受けるかどうか、一度考えてみるのもよいでしょう。

パトウ症候群の症状

パトウ症候群の赤ちゃんは、特徴的な身体障がいや重い知的障がいを持っていることがほとんどです。以降では、パトウ症候群の赤ちゃんの症状についてみていきます。

身体の見た目の症状

パトウ症候群の赤ちゃんは、体が小さく、口唇裂や口蓋裂といった顔の見た目の異常がみられるため、妊娠時の超音波検査をきっかけに気づかれることもあります。その他の見た目の特徴には、目が小さい、瞳孔が欠けている、網膜は発達していないなどがあります。耳には奇形がみられ、通常よりも低い位置にあるのが特徴で、難聴がみられることがあります。

また、パトウ症候群の赤ちゃんは、頭皮の一部が欠けていたり、皮膚に穴が空いてることがあります。手足に余分な指があり、爪の発育も十分ではありません。

体の器官の異常

パトウ症候群の赤ちゃんは、80%には心臓の奇形がみられます。よくみられる心臓の異常が、心室中隔欠損という異常で、心臓の内部を仕切る壁である心室中隔に穴が開いている状態をいいます。パトウ症候群では、心臓の奇形の有無が予後に影響を与えているともいわれています。

また、無呼吸といって呼吸をしていない状態がみられることもあります。パトウ症候群では生殖器に異常がみられることもあり、男の子の赤ちゃんでは陰嚢が下がっていない停留精巣や、女の子では子宮の形の異常がみられることがあります。脳の発育が悪いことが多く、知的障がいを抱えていることがほとんどです。

パトウ症候群の検査

赤ちゃんがパトウ症候群かどうかは、出生前や出生後の検査で見つけることができます。

出生前に行われる検査

・超音波検査

超音波検査はエコー検査とも呼ばれており、超音波を当ててその反響を画像化する検査です。妊婦さんのお腹に冷たいジェルを塗りますが、体に負担のかからない検査です。

妊娠前の超音波検査を通して、パトウ症候群の可能性を知ることができます。パトウ症候群の赤ちゃんは、健康な赤ちゃんよりも体が小さい特徴があります。また、羊水が通常よりも多い状態(羊水過多)や、心臓の奇形がある場合も、パトウ症候群が疑われます。

・血液検査

妊婦さんの血液には、おなかの赤ちゃんの遺伝子のかけらが含まれているため、血液検査によってパトウ症候群のリスクがあるかどうかを調べることができます。検査は妊婦さんに採血が行うだけなので、母子への体の負担が少ないのが特徴です。

パトウ症候群が分かる血液検査には、新型出生前診断(NIPT)などがありますが、検査で陽性になっても確定ではなく、診断のためには確定検査を受ける必要があります。

・絨毛検査

絨毛は胎盤の一部の細胞で、検査で採取した後、胎児の遺伝情報を調べます。妊娠10~13週頃に行われる検査です。検査は超音波検査で胎盤の位置を確認しながら、絨毛を採取しますが、胎盤の位置によって採取方法が異なります。

血液検査と比べて、より多くの胎児の遺伝情報があるため、出生前診断の確定検査のために行われます。一方で、流産や早産、出血などのリスクがあり、実施している医療機関が限られている特徴があります。

・羊水検査

妊婦さんのお腹に針を刺して、採取した羊水を調べる検査です。羊水中には胎児由来の細胞があるため、採取後に培養した後、遺伝子の解析を行います。羊水検査の実施期間は、妊娠15~18週ですが、検査結果を得るまでに3週間ほどかかります。

絨毛検査と同様に、超音波検査や血液検査で赤ちゃんの染色体異常が疑われた場合、診断のために行われますが、流産や早産の可能性があります。

出生後に行われる検査

生まれてきた赤ちゃんの身体の特徴から、パトウ症候群の可能性をみることができます。パトウ症候群が疑われる場合は、赤ちゃんに採血をして、染色体異常があるかどうかを調べます。

パトウ症候群の治療について

おなかの赤ちゃんがパトウ症候群の場合、95%以上の高い確率で死産か流産になることがほとんどです。また、赤ちゃんが生まれたとしても、ほとんどは生後1か月になる前に亡くなることが多く、1年以上生きている子どもは1割未満です。

パトウ症候群など染色体異常を解決する治療はなく、これまではパトウ症候群の赤ちゃんに対して積極的な治療が行われていないことがほとんどでした。しかし、近年では、パトウ症候群のある赤ちゃんが抱える心臓の奇形や口蓋裂に対して手術を行ったり、症状に対して薬を処方する例もみられています。

パトウ症候群を持つ赤ちゃんをお持ちのご家庭は、どのような対応をしていくか考えていく必要があるでしょう。

まとめ

パトウ症候群は、13番目の常染色体が2本ではなく、1本余分にあることで起こる染色体異常です。パトウ症候群では、心臓や顔面の異常、脳に発達の遅れにより、重度の知的障がいを抱える特徴があります。

おなかの赤ちゃんがパトウ症候群であると分かっても、多くの場合、流産や早産となる一方で、生まれてくる赤ちゃんもいます。パトウ症候群を持って生まれた赤ちゃんも、生後1ヵ月前に亡くなってしまうケースがほとんどです。

おなかの赤ちゃんがパトウ症候群である可能性がある場合は、家族としてどのようにしていきたいかよく話し合いましょう。

参考:
NIPTの概要
染色体異常

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