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出産

理想は何人産みたい?子どもの数と高齢出産の問題点

結婚している夫婦の中には、いずれ子どもを持ちたいと考えている方も多いのではないでしょうか?すでに、子どものいる家庭もいるでしょう。結婚をきっかけに新しい家族を作り上げるときに気になるのが、子どもの数です。

この記事では、家庭の理想の子どもの数についての現況について解説します。

国内の出産を取り巻く状況-合計特殊出生率について

地域をみて「昔より子どもが少なくなった」と感じる人は多いでしょう。近年、経済的または社会的要因を背景に、日本の少子化が進んでいるといます。

実際に、毎年どのくらいの数の赤ちゃんが生まれているか知るのに役立つのが、「合計特殊出生率」です。この指標は、妊娠可能な年齢(15~49歳)の女性のそれぞれの出生率を合計したものをいいます。もっと簡単に説明すると、合計特殊出生率は、一人の女性が一生のあいだに産む子どもの数を表わします。

2018年に合成特殊出生率の数値は、1.42です。つまり、女性が一生に産む平均的な子どもの数が1.47人ということになります。実際の風景を見てみても、一人っ子の家庭が増えており、兄弟がいる方がめずらしいケースも少なくありません。

人口を維持するためには、合計特出生率が2.08以上である必要があります。人口が減少しすぎると、労働の担い手が不足して、国力が衰えていきます。

実際の理想の子どもの数は?

少子化の問題は、さまざまな問題が複雑に絡まっています。最近では、本当は子どもをたくさん産みたいけれど、子どもに不自由な思いをさせないために、「選択的一人っ子」を望む家庭も増えています。

国立機関による出生動向に関する調査では、「理想の子どもの数」と「予定の子どもの数」に関する質問があります。2015年のデータをみてみると、以下の結果が分かりました(※)。

  • 理想の子どもの数の平均値は2.32人であるのに対して、予定の子どもの数の平均値は2.01人と若干低い値になっている。
  • 理想の子どもの数の平均値は、年々低下傾向にある。
    (例:1992年の理想の子どもの数は、2.64人)

上記のデータから分かることは、日本では、子どもを持ちたいという理想があっても、十分に叶えられていない状況であることです。実際に、、日本は「理想の子どもの数」と「予定の子どもの数」の差が大きい国であることが報告されています。

みんなが子どもを持ちたい理由

子どもを育てることは、夫婦にとってかけがえのないことでもあります。

ここでは、夫婦が子どもを持つ理由には、どのようなものがあるか、国立機関の調査では以下のようになりました(※)。

  • 子どもがいると生活が楽しく豊かになる
  • 結婚して子どもを持つのは自然なことだから
  • 好きな人の子どもを持ちたい

上記の回答を見てみると、子どもを持つことに対して前向きな意見が多く占めていることが分かります。また、そのほかにも、「将来の支えのため」「夫婦関係の安定のため」「両親からの要望」等の回答も一定の割合でみられました。

子どもを持ちたくない理由は?

近年では、結婚や出産にコストパフォーマンスを意識する人も増えています。子ども一人を育て上げるのには、莫大な時間とお金がかかるものです。調査では、子どもを持ちたくない夫婦の理由は以下のようになりました(※)。

  • 子育てや教育にお金がかかる
  • 高齢で子どもを産みたくない
  • 欲しくてもできない

上記の結果を見てみると、子どもを望まない大きな要因に、日本の子育てを取り巻く環境だけでなく、高齢出産や晩婚化が妊娠に影響を与えていることが伺えます。以降では、晩婚化による高齢出産のリスクについてみていきます。

出典:昭和大学医学部産婦人科学講座/出生前診断 より
http://jsog.umin.ac.jp/70/jsog70/2-1_Dr.Sekizawa.pdf

一方で、高齢出産により、必ずしもすべての先天異常のリスクが挙がるわけではありません。高齢出産により、リスクが著名に上がるのは、「常染色体数異常」で、「性染色体数異常」はそれほど大きな影響を受けません。

常染色体と性染色体について

人間の細胞の1つ1つには、遺伝情報を持つDNAが折りたたまれた染色体が存在します。染色体は合計46本あり、23対のペアになっています。このうち、1から22までの染色体を常染色体、残りの1対の染色体を性染色体といいます。

  • 性染色体は、女性は2つのX染色体である「XX」で、男性はX染色体とY染色体の「XY」になります。受精では、卵子の精子が、合わさることで、胎児の性別を決定します。
  • 染色体数異常は、本来2本である染色体が、1本欠けていたり、3本以上になったりすることをいいます。

高齢出産の人が検討したい新型出生前検査

高齢出産でおなかの赤ちゃんの健康に影響が出るのは、一部の病気です。一方で、晩婚等により高齢出産になる人の中には、健康な赤ちゃんが生まれてくるかどうか気になる人も多くいるでしょう。

高齢出産の人が、おなかの赤ちゃんの異常がないかどうかを知るきっかけとなるものに、新型出生前診断があります。新型出生前診断は、妊婦さんの血液中に含まれている胎児由来のDNAを調べる検査です。検査そのものは採血で終わるので、母体や胎児の負担が小さい特徴があります。

新型出生前診断で分かる病気

新型出生前診断では、以下の3つの病気の可能性について知ることができます。

  • 21トリソミー(ダウン症)
  • 13トリソミー
  • 18トリソミー

※トリソミーは染色体が対の2本ではなく、3本ある状態をいいます。

番号は何番の常染色体かを示しています。

上記の病気は常染色体数の異常によって起こるもので、高齢出産とも深いかかわりがあります。新型出生前診断で分かるのは、3つの病気に限定されていますが、これは倫理的な配慮のためです。

また、検査で陽性を判明した場合は、診断を確定するために、精密検査が必要です(羊水検査等)。

高齢出産は新型出生前診断の条件に当てはまる

新型出生前診断は、誰も希望すれば誰でも自由に検査できるわけではありません。胎児の特定の先天異常の可能性が分かることが、命の選別につながるおそれがあるためです。新型出生前診断では、受検に関して以下のような条件を設けています。

  • 妊婦健診のエコー検査等で、赤ちゃんに染色体数異常の可能性を指摘された方
  • 過去に染色体数異常の赤ちゃんを産んだことのある方
  • 高齢出産になる方(出産予定が35歳以上)
  • 両親の遺伝により、赤ちゃんが13トリソミーや21トリソミーになる可能性がある方

新型出生前診断に関しては、さまざまな意見がありますが、前もっておなかの赤ちゃんの異常が分かれば、育児環境を整えるための準備期間となります。

上記の条件に当てはまる人は、パートナーと話し合って新型出生前診断を受けるかどうかを決めましょう。

まとめ

日本の少子化の原因を考えるとき、理想の子どもの数と実際の養育可能な子どもの数に隔たりがあることが分かります。理想の子どもを持てない大きな原因は、経済的な問題だけでなく、晩婚化による高齢出産も挙げられます。

 

ABOUT ME
原明子
国立大学で看護学を学び資格を取得し、卒業後は都内の総合病院に勤務。 海外医療ボランティアの経験もあり。 現在は結婚・子育てのため、医療や健康分野を中心にライター・編集者として活動中。 学歴 2005年 国立大学看護学部卒業 取得資格 看護師、保健師