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出生前診断

出生前診断の検査精度とは?検査で使用される指標について解説

出生前診断の検査精度  とは?検査で使用される指標について解説

出生前診断を受けるにあたって、検査結果がどのくらい信頼できるのか気になっている人もいるかもしれません。検査結果によっては、妊娠の継続について重大な決断をする方もいるので、検査結果の精度について知っておくことが大切です。

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出生前診断の検査結果の意味

出生前診断の検査結果の意味

出生前診断とは、妊娠中におなかの赤ちゃんに病気や形態の異常がないかを調べる検査です。出生前診断にはいくつか種類がありますが、検査結果が陽性または陰性のいずれかで記載されるものがあります。

検査結果が陽性だった場合、「赤ちゃんが病気や形態異常である」と捉えてしまう人も多いでしょう。検査では、おなかの赤ちゃんに異常がなく、陰性となるべきなのに「陽性」となるケースもあれば、おなかの赤ちゃんに異常があるのにも関わらず「陰性」となるケースもあります。

上記のような例をそれぞれ偽陽性と偽陰性といいます。分かりやすくまとめてみると以下のようになります。

  • 偽陽性:病気がないのに、陽性と判定されること
  • 偽陰性:病気があるのに、陰性と判定されること

出生前診断は赤ちゃんの病気や形態異常の可能性について調べます。事実とは異なる結果が判定されてしまうのはなぜなのでしょうか。それは「検査の精度」が関係しています。

検査の性能を示す指標について

検査の性能を示す指標について

検査精度について知る前に、まずは検査の性能をみる指標をみていきます。検査の性能をみるために用いられているのが「感度」と「特異度」です。

  • 感度:病気がある人のうち、事前検査で陽性になった人の割合
  • 特異度:病気がない人のうち、事前検査で陰性になった人の割合

感度が高い検査は、「病気がある人をいかに陽性として振り分けるか」に長けています。反対に言えば、陽性を拾い上げるのが得意な検査なので、検査で陰性になれば、「まず異常はない」と判断できます。

反対に、特異度が高い検査は「病気がない人を陰性として振り分ける」ことに長けている検査です。特異度の高い検査で陽性になれば、病気の可能性が高いことを意味します。

いくつかの出生前診断の紹介の中には、検査精度や感度・特異度に触れていることがあるので、理解しておくとよいでしょう。

※感度や特異度は、陽性か陰性かを振り分ける基準(カットオフ値といいます)が変化すると、異なってくることがあります。

出生前診断の検査の性能について

出生前診断の検査の性能について

妊娠中のおなかの赤ちゃんの健康状態が気になっている人の中には、出生前診断を検討している人もいるかもしれません。出生前診断の精度はどの程度なのか気になる人もいるでしょう。

出生前診断には、大きく分けておなかの赤ちゃんの病気の可能性を調べる「非確定的検査」と、診断のために行う「確定的検査」の2種類があります。

≪非確定的検査≫

  • 母体血清マーカー検査:妊婦さんの血液中に含まれる(AFP, uE3, hCG, InhibinAの値)を調べる検査。
  • コンバインド検査:超初期超音波検査に母体血清マーカー検査を組み合わせた検査。
  • 新型出生前診断(NIPT):妊婦さんの血液中に含まれるDNAを調べる検査。

≪確定的検査≫

  • 絨毛検査:妊娠早期の胎盤の一部である絨毛を採取し、おなかの赤ちゃんの染色体や遺伝子を調べる検査。
  • 羊水検査:妊婦さんの子宮内の羊水を採取して、染色体や遺伝子を調べる検査。

それぞれの出生前診断の検査の性能にかかわる「感度」は以下のようになります。

非確定的検査とその感度
コンバインド検査80%
母体血清マーカー検査83%
新型出生前診断(NIPT)99%
確定的検査とその感度
絨毛検査ほぼ100%
羊水検査ほぼ100%

上記をみてみると、検査ごとに感度の幅があり、確定的検査の絨毛検査や羊水検査ではほぼ100%であることが分かります。ただしこの数値だけで「検査精度が高い」と判断するのは注意が必要です。

検査の精度について

検査を受ける上で、性能のよい検査を受けるに越したことはありません。ただし検査の性能が、必ずしも検査精度に上手く反映されているとは限りません。検査の性能をみる「感度」や「特異度」は、事前検査の状態の確率を示すものだからです。

どんなに性能のよい検査でも、偽陽性や偽陰性はつきものです。しかしながら感度や特異度には、偽陽性や偽陰性がカウントされていません。

そこで、検査の精度を見る指標となるのが「陽性的中率」です。こちらは検査後の状態を示します。

陽性的中率=病気である人÷(検査で陽性になった人+偽陽性の人)

分かりやすく例えて説明すると以下になります。

  • 感度:ダウン症の子どもが、事前検査で陽性と判定されていた確率。こちらは事前検査で陽性になっても、ダウン症でなかった人(偽陽性)が加味されていません。
  • 陽性的中率:検査で陽性と判定された人から、実際にダウン症であった人の確率。こちらは検査で陽性となったのに、ダウン症でない人(偽陽性)を加味しています。

新型出生前診断の検査精度について

新型出生前診断の検査精度について

出生前診断(NIPT)は、感度や特異度が高く、検査の性能が高い特徴がありますが、異常がないのに陽性と判定されてしまう偽陽性の場合もあります。

新型出生前診断(NIPT)のように非確定的検査で陽性と判定された場合、診断のためにはより詳しく調べるために確定的検査を受ける必要があります。しかしながら、新型出生前診断(NIPT)では検査で陽性がでた時点で、妊娠の継続をあきらめてしまう妊婦さんもいるのが現状です。

検査結果の陽性が実際には偽陽性であった場合、健康な赤ちゃんを人工中絶してしまうケースもあるかもしれません。新型出生前診断(NIPT)の門戸が広がっているからこそ、検査結果の意味について理解して、納得できる判断することが大切です。

新型出生前診断(NIPT)について

新型出生前診断(NIPT)は、妊婦さんの血液中に含まれるDNAのかけらを調べる検査です。検査自体は採血だけで完了するので、妊婦さんやおなかの赤ちゃんに負担がかからないのが特徴です。

新型出生前診断(NIPT)は判定される染色体異常が3つに限定されている施設と、より多くの染色体を調べることができる施設があります。

DNA先端株式会社では、提携の医療機関を通して新型出生前診断(NIPT)の検査も行っています。前述したように大きな負担なく受けられる新型出生前診断(NIPT)だからこそ、検査で陽性になったとき、その意味や対応などについてカウンセリングする必要があります。

まとめ

検査を示す指標にはいくつかがありますが、感度や特異度は検査の性能を示すもので、必ずしも検査の精度を正確に示すものではありません。出生前診断の中には、年齢によっても検査の精度が変化する場合があります。検査で陽性になった場合は、認定遺伝カウンセラーによく相談しましょう。

参考:Q&A 感度・特異度・精度

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原明子
国立大学で看護学を学び資格を取得し、卒業後は都内の総合病院に勤務。 海外医療ボランティアの経験もあり。 現在は結婚・子育てのため、医療や健康分野を中心にライター・編集者として活動中。 学歴 2005年 国立大学看護学部卒業 取得資格 看護師、保健師
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