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出産

帝王切開にかかる時間や費用、母体への影響や産後の回復まで

妊娠中の女性の中には、帝王切開での出産を予定している方もいるでしょう。経腟分娩の予定の妊婦さんでも、今後の経過や出産当日の状況によっては、帝王切開で赤ちゃんを取り出す可能性もあります。この記事では、帝王切開がどのように行われるのか、手術後の経過や費用について解説します。

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帝王切開とは?その種類

帝王切開とは?その種類

帝王切開は手術で赤ちゃんを出産する方法です。母体やお腹の赤ちゃんに何らかの問題が起こり、経腟分娩が難しいと判断されたときに、帝王切開が選択されます。

年々、帝王切開する妊婦さんの割合が増えており、現在では妊婦さんの5人に1人が、帝王切開で分娩を行っています。帝王切開には、状況別に以下の2種類に分けられます。

予定帝王切開

妊娠37週までに自然分娩が難しいと判断されたときに行われる帝王切開で、妊娠38週頃に手術が行われます。予定帝王切開の対象となるのは、以下のケースがあります。

  • 骨盤位
    いわゆる逆子のことで、子宮口に赤ちゃんの頭がある「頭位」ではなく、反対向きになっている状態をいいます。逆子の経腟分娩はリスクが伴うため、帝王切開が行われます。
  • 多胎妊娠(双子以上の妊娠)
    双子以上の妊娠の70%は帝王切開が行われます。双子の妊娠でも、妊娠週数、胎児の位置や体重などの条件が当てはまれば、経腟分娩が行われるケースがあります。
  • 前置胎盤
    胎盤が子宮口を覆っている状態をいいます。出産時に出血のリスクがあったり、胎盤が赤ちゃんよりも先に出ることで酸素や栄養が途切れてしまったりするリスクがあるため、帝王切開を行います。
  • 1人目が帝王切開
    1人目の赤ちゃんを帝王切開で出産した場合は、2人目も帝王切開が勧められています。経腟分娩により帝王切開の傷跡が開いて、子宮が破裂するリスクがあるためです。

緊急帝王切開

母体や赤ちゃんに問題が起きて、緊急手術で赤ちゃんを取り出す必要がある帝王切開です。緊急帝王切開の対象には、以下のケースがあります。

  • 遷延分娩
    お産が長引いている場合は、経腟分娩から帝王切開に切り替えることがあります。
  • 胎児機能不全
    赤ちゃんの健康状態に問題があったり、問題が生じる可能性があったりする場合、帝王切開が行われます。
  • 常位胎盤早期剝離
    赤ちゃんが生まれる前に胎盤が子宮から剥がれる症状です。子宮内で大量出血が起こるので、帝王切開でお腹の赤ちゃんを取り出す必要があります。

帝王切開が行われる流れー入院から退院まで

帝王切開が行われる流れー入院から退院まで

帝王切開の手術で赤ちゃんを取り出す場合、どのような流れで行われるのか、何を行うのか、不安を抱えている妊婦さんもいるかもしれません。ここでは入院から帝王切開による出産までの流れについてみていきます。

入院当日

予定帝王切開の場合、入院当日に妊婦さんやお腹の赤ちゃんの健康状態を確認します。入院当日には、帝王切開の手術内容の説明も行われます。

手術当日

帝王切開の当日は、手術に備えて飲食ができません。尿を出すために細い管を入れたり、体に水分や栄養分を補給するための点滴を行ったりします。唇やのどが渇くことがありますが、口をゆすぐと気分を紛らわすことができます。

帝王切開の手術

帝王切開の手術では、麻酔が行われるので、痛みを感じることはありません。手術では、下腹部を横に一文字に切開するか、おへそから下を縦に切開します。

その後、切開した部分から赤ちゃんを取り出し、子宮とお腹の傷口を縫い合わせます。帝王切開の手術は30~60分くらいです。帝王切開の麻酔が全身麻酔でなければ、赤ちゃんの顔を見ることができます。

手術後は回復室に移動し、体の経過をチェックします。母子の健康に問題がなければ、この時点で赤ちゃんを抱くことができます。

手術から退院までの流れ

手術後の経過は、母子の状態や医療機関によっても異なりますが、ここでは一般的な流れについてみていきます。

  • 手術後1日目
    飲水が可能になります。ママと赤ちゃんの健康に問題がなければ、ベッド上で母乳を与えることができます。
  • 手術後2日目
    帝王切開による痛みはありますが、ママや赤ちゃんの健康状態が良ければ、オムツ交換などお世話を始めます。手術後の血栓症を予防するために、少しずつ歩いたりしましょう。
  • 手術後5~7日
    お腹の傷口を抜糸します。通常は、抜糸後からシャワーが可能ですが、医療機関によっては、抜糸前から保護テープをしてシャワーに入ることができます。

退院

帝王切開の入院期間は7~10日間で、経腟分娩の入院期間が1~3日であるのに比べると少し長くなります。入院期間中は、妊婦さんの体調に合わせながら、赤ちゃんの抱き方、授乳やおっぱいマッサージ、オムツ交換、沐浴の方法について学んでいきます。

帝王切開の退院後は開腹手術後なので、体が回復するには1~2か月ほどかかります。退院後は、ママが1人で育児を頑張り過ぎることがないよう、家族など周りのサポートが大切です。

帝王切開の入院であると便利なグッズ

帝王切開の入院であると便利なグッズ

帝王切開による入院は手術を行うので、経腟分娩の入院と経過が異なります。特に、手術後は思うように体を動かせないこともあるかもしれません。ここでは、帝王切開の入院である便利な用品についてみていきます。

  • リップクリーム
    帝王切開当日は、手術に備えて飲食ができません。唇が渇くことがあるので、リップクリームがあると唇を潤せます。
  • メガネ
    帝王切開前は体に装着している物を全て外さなければなりません。手術前はコンタクトレンズも外さなければならず、手術後の視界がぼやけてしまうこともあります。医療機関によっては、医療スタッフにメガネを預けることも可能です。
  • スマートフォン
    帝王切開の場合、手術中に赤ちゃんの顔が見られてもすぐに面会できないことがあります。スマホがあれば、医療スタッフに赤ちゃんの写真を撮ってもらったり、遠方にいる家族に写真を送ったりできます。
  • ストロー付きのキャップボトル
    帝王切開後、痛みで起き上がれない場合があります。キャップボトルがあれば、枕元にも置けるので便利です。

帝王切開にかかる費用について

帝王切開にかかる費用について

医療機関によっても異なりますが、自然分娩の出産費用はおよそ50万円かかります。この費用は、入院中の食事代や部屋代の費用のほか、分娩費用、生まれた赤ちゃんの保育費用、産後のママの指導費用などが含まれています。

出産そのものは病気の治療ではないため、健康保険が適用とならず、すべて自費となります。しかしながら、ほとんどの費用は出産育児一時金でまかなうことができます。

帝王切開の場合、上記の出産費用にプラスして手術代がかかります。帝王切開は保険診療であるため、どの医療機関で手術を受けても費用は同じです。

予定帝王切開であれば、手術費用は約20万、緊急帝王切開であれば約22万円です。そのため、自己負担額が3割であれば、手術代だけで6万円程度の費用がプラスになります。帝王切開では高度療養費制度を活用できるので、収入に合わせた限度額までの自己負担にすることも可能です。

まとめ

帝王切開は、妊婦さんやお腹の赤ちゃんに何らかの問題があり、自然分娩ではなく手術で赤ちゃんを取り出す方法です。逆子や双子の妊娠などで帝王切開の手術を決定しているケースだけでなく、緊急時に帝王切開が行われることがあります。

予定帝王切開の妊婦さんだけでなく、自然分娩予定の妊婦さんも、帝王切開でどんなことが行われているか知っておくとよいでしょう。

参考:前置胎盤

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原明子
国立大学で看護学を学び資格を取得し、卒業後は都内の総合病院に勤務。 海外医療ボランティアの経験もあり。 現在は結婚・子育てのため、医療や健康分野を中心にライター・編集者として活動中。 学歴 2005年 国立大学看護学部卒業 取得資格 看護師、保健師
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