2024.04.25

妊娠

つわりがひどかったときの子の特徴は?

つわりがひどかったときの子の特徴は?

妊娠している女性の8割にみられるといわれるつわり。妊婦さんの中にはひどいつわりで悩んでいる人もいるのではないでしょうか。おなかの赤ちゃんがつわりにどのように影響しているのか気になりますよね。

そこで、つわりがひどかったときの子の特徴について解説します。つわりにまつわる迷信の真偽について気になる人も参考にしてみてください。

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「つわりがひどい」とはどの程度?

つわりとは、妊娠初期からみられる吐き気や嘔吐、食べ物の好みの変化のことで、妊婦さんの8割が経験します。つわりは症状に個人差があるため、どの程度がひどいのか自分では分かりにくいものです。

つわりの重症型となるのが「妊娠悪阻(にんしんおそ)」です。つわりと妊娠悪阻には明確な区分けがありませんが、以下のケースは妊娠悪阻と診断されます。

  • 毎日嘔吐があり、尿中のケトン体が陽性である(ケトン体は絶食状態などで、脂質が分解されることで作られる物質)
  • つわりにより5%以上の体重減少がみられている

妊娠悪阻では水分摂取も難しくなり、度重なる嘔吐でミネラルバランスが崩れやすくなるため、点滴や入院など医療機関での治療が必要になります。妊娠悪阻には至らずとも、吐き気や嘔吐が頻回に起こる場合は「つわりがひどい状態」といえるでしょう。

つわりがひどかったときの子の性別は?女の子と男の子のどちら?

つわりに関する迷信でよく聞かれるのが、「つわりが強いと男の子、つわりが軽いと女の子」というものです。結論から言うと、つわりの程度によって、赤ちゃんの性別が分かるわけではありません。

おなかの赤ちゃんの性別は、受精卵の染色体によって決まります。受精卵は精子と卵子が結合によって成り立ちます。精子の染色体はY染色体とX染色体のいずれかであり、卵子はX染色体です。

受精卵の染色体が「XY」の組み合わせであれば男の子、「XX」の組み合わせであれば女の子になります。

ただ、妊婦さんの中には、「男の子を妊娠していたときはつわりがひどかった」という経験談を語る人もいます。つわりの程度にはいくつかの要因があるため、いくつかの要因が重なることで、結果的に「つわりがひどかったときに男の子が生まれた」という結果になることもあるのかもしれません。

つわりがひどかったときの子どものIQについて

つわりと赤ちゃんの関係で興味深いのがIQです。IQとは知能指数(intelligence quotient)のことで、論理的思考・言語能力・空間認知能力・数学的能力を評価し数値化したものです。

海外の研究の中には、つわりがあった妊婦さんから産まれた子どもは、学童期の知能検査でIQが高めである子どもの割合が高いという報告もあります。

つわりと子どものIQの関連が明らかではありません。ただ、吐き気の原因となるホルモンが、赤ちゃんの神経発達に良い影響を与えているのではという推察されています。

もちろん、妊娠時につわりがなかったからといって、子どもの知能が低いというわけではありません。子どもの学力は学習や家庭環境など後天的な要素も大きく左右します。

つわりがひどくなる原因

つわりは、妊娠中のホルモンバランスや血糖値の変化、ストレス、遺伝的要因などが複雑に絡み合って起こります。特に、以下のようなケースではつわりの悪化がみられやすくなります。

hCGの分泌が多い

体質的にhCGの分泌量が多い人は、つわりの程度が強くなりやすくなります。hCGは「ヒト絨毛性ゴナドトロピン」という子宮の絨毛から分泌されるホルモンです。

また、双子の妊娠や胞状奇胎などで子宮内の絨毛量が多い場合もつわりがひどくなりやすい傾向があります。

ストレスを抱えている

つわりの程度は、ストレスも大きく影響します。妊婦さん自身の悩みや不安はつわりを増悪させることがあります。

また、悩みやトラブルがなくても、妊娠による心身や社会的な立場が変化することも、妊婦さんにとってストレスとなるため、つわりがひどくなる原因になることがあります。

女の子を妊娠している

赤ちゃんの性別に関するつわりの迷信とは異なりますが、女の子の妊娠はつわりのリスクファクターといわれています。

妊娠年齢が若い

若い妊婦さんや初産婦さんでは妊娠中のつわりが起こりやすくなります。このように、1人目の妊娠よりも2人目の妊娠の方がつわりは軽くなる傾向があります。一方で、妊娠悪阻は1人目よりも2人目の方が重くなる傾向があります。

つわりは妊婦さんにとって朗報?

妊婦さんにとって、つわりは妊娠中のネガティブな症状を感じる人が多いでしょう。一般的に、つわりのある妊娠では赤ちゃんが大きく生まれることが分かっています。

妊娠中に胎盤形成がしっかりしていると、吐き気を引き起こす物質が作られやすくなるためと考えられています。

一方、つわりが重症化した妊娠悪阻の場合は、おなかの赤ちゃんが小さく生まれる傾向があります。これは妊娠悪阻により、妊娠期間中の妊婦さんの体重増加が伸びにくいためと考えられています。

妊娠悪阻に至らない場合、つわりの程度が強いほど赤ちゃんが大きく生まれやすいと言われています。

妊娠中のマイナートラブルであるつわりですが、つわりが起きている分、赤ちゃんが成長しているサインと捉えられます。つわりが重症化して妊娠悪阻になっている場合は、適切な治療や栄養指導を受けるのがよいでしょう。

つわりがひどいときの対処法

妊娠中のつわりがひどいときは、赤ちゃんの健康に影響がないか気になる人もいるでしょう。妊娠初期に必要なエネルギーは妊娠前と大きく変わることはありません。

そのため、つわりで思うように食事がとれなくても、大きな不安を抱かないようにしましょう。妊娠中のつわり対策には以下の方法があります。

食べられる物をこまめに取る

つわりで吐き気や嘔吐があるときは、無理に食事をとる必要はありません。つわり中はゼリーや果物など口当たりの良い食べものを少しずつ摂取するとよいでしょう。

つわりで嘔吐がある場合は、水分摂取もこまめにする必要があります。スープを摂取するようにすれば、嘔吐により失われたミネラル分も補給しやすいのでおすすめです。

リラックスする

妊娠初期につわりがひどいときは、無理をせずに休息を取るようにしましょう。心身のストレスはつわりを悪化させる原因となります。好きな音楽を聴いたり、好みのアロマを焚いたりして、自分がリラックスできる環境に身を置くのがおすすめです。

まとめ

つわりと赤ちゃんに関連した迷信はいくつかありますが、医学的根拠がない物も多くあります。一方で、「つわりがあると元気な赤ちゃんが生まれる傾向がある」などの報告もあります。

つわりと赤ちゃんの関連についてはあくまで傾向です。つわりがひどかった人もそうでない人も、つわりと子どもの特徴に関して決めつけるのではなく、「このような傾向があるかもしれない」程度に受け止めるようにしましょう。

参考:
今日の臨床サポート/妊娠悪阻
九州大学/「つわりがあると赤ちゃんは大きく生まれるのに、 重いつわり(妊娠悪阻)では赤ちゃんが小さく生まれる」の謎を解明

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ABOUT ME

原明子
国立大学で看護学を学び資格を取得し、卒業後は都内の総合病院に勤務。 海外医療ボランティアの経験もあり。 現在は結婚・子育てのため、医療や健康分野を中心にライター・編集者として活動中。 学歴:2005年 国立大学看護学部卒業。取得資格:看護師、保健師。

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