2021.10.07
妊娠
妊娠が判明した際に気になるのが妊娠週数ですが、妊娠週数、月数の計算方法はご存知でしょうか?
この記事では、妊娠週数、月数の正しい計算方法と出産予定日の出し方、また産婦人科を受診するタイミングや新型出生前診断(NIPT)を受けることのできる週数についてご説明します。健やかな妊娠ライフの参考にしてください。
妊娠週数・月数の数え方には、「最終月経の初日から計算する方法」「排卵日から計算する方法」があります。それぞれの数え方を紹介します。
最終月経の初日から妊娠週数を計算する方法です。最後に来た月経の開始日を妊娠0週0日とし、計算します。月経周期のリズムを知るために、整理期間を記録している女性は多いでしょう。
排卵日が分からない、基礎体温を付けていない方でも最終月経から計算できるため、医療機関ではこちらの方法が取られています。最終月経から妊娠週数を数える方法は、最終月経の終了日ではなく、最終月経の初日であることに注意してください。
排卵日から妊娠週数を計算する方法です。排卵日を妊娠2週0日として考え、妊娠週数の計算を行います。生理周期にもよりますが、排卵日は次の月経予定日の14日前頃になります。排卵日の前後は、生理周期の中でも最も受精率が高い日です。そのため、妊活中の女性の中には、基礎体温を計測するなどして、排卵日を予測している人もいるでしょう。
排卵日は、基礎体温グラフが上昇し始める3日ほど前になります。生理周期にともなう基礎体温の変化はわずかであるため、婦人用体温計を使用しなければなりません。
そのほか不妊治療を受けている人では、医療機関の検査から排卵日を特定することができます。不妊治療を受けていない人でも、薬局で排卵検査日を購入することも可能です。
排卵日には、排卵痛(排卵にともなうお腹の痛み)やおりものの変化を感じる女性もいます。しかし多くの女性にとって、毎月の排卵日を特定することが難しいかもしれません。
最終月経日や排卵日がわからないときも、おおよその妊娠週数を把握できます。妊娠をした女性の中には、上記で紹介した最終月経や排卵日が分からない人もいるでしょう。とくに生理不順の場合は排卵期を特定しにくく、生理期間が極端に短かったり長かったりします。
最終月経日と排卵日がわからないときは、超音波(エコー)検査で赤ちゃんの大きさから、およその妊娠週数を推測できます。妊娠をしたら、定期的に妊婦健診を受けて母子の健康状態を確認する必要があります。 市販の妊娠検査薬などで妊娠の可能性がある場合は、早めに産婦人科を受診するようにしましょう。
妊娠週数を知ることで、出産予定日を知ることもできます。計算方法の基本的な考え方は、前述で紹介した妊娠週数、月数の数え方と同じになります。妊娠期間は約10ヶ月、すなわち40週0日が標準であることを基本に計算を行います。
例えば、次のとおりです。
最終月経を用いて出産予定日を計算できるのがネーゲレの計算法です。具体的な出産予定の月と日に対して、次の計算をします。
ネーゲレの計算方法の使用例をみていきましょう。
≪例1:最終月経が2021年1月1日の場合≫
≪例2:最終月経が2021年4月1日の場合≫
ネーゲルの計算法を使えば、簡単に出産予定日を計算することができます。しかしネーゲレの計算法は、月経周期が28日の方を基準にしています。月経周期や排卵のずれにより出産予定日が前後するため、計算で出した出産予定日に差が生じることがあります。
また、妊娠経過やおなかの赤ちゃんの成長には個人差があり、計算で出した出産予定日に赤ちゃんが産まれるわけではありません。医療機関では、最終月経を使用した計算方法に加え、エコーで赤ちゃんの大きさを確認し、週数によっては修正を入れることもあります。
あくまで、こちらの計算は出産予定日の目安の1つとして考えてください。
正期産とは、赤ちゃんがお母さんのお腹の中から出てきても、十分な適応性をもっている期間、すなわち生まれてきても健康に生活できる期間のことで、37週0日~41週6日までを指します。
正期産とは、赤ちゃんがお母さんのお腹の中から出てきても、十分な適応性をもっている期間です。生まれてきても健康状態を維持できる期間のことで、妊娠37週0日~41週6日までを指します。
ここでは、平均的な分娩週数についてみていきます。周産期委員のデータベースによると、正期産の分娩週数ごとの割合は次のとおりです。
上記から分娩週数の89.9%が正期産であることが分かります。
出産には妊娠週数ごとに区分があります。
正期産よりも前に起こる出産を早産、正期産を過ぎた出産を過期産といいます。早産では赤ちゃんの体が十分に成熟しない時期に生まれるため、さまざまな健康問題を抱えるリスクがあります。
妊娠34~36週の早産でも、低体温症や低血糖症、呼吸障害がみられるリスクがあります。さらに早い時期の出産では、重度の呼吸障害や感染症、脳出血を合併しているリスクがあります。
一方、過期産でもおなかの赤ちゃんの健康状態が悪化するリスクがあります。妊娠42週を過ぎると、胎盤の機能が低下していきます。おなかの赤ちゃんは胎盤からへその緒を介して、酸素や栄養が不足する可能性があるためです。
妊婦さんの中には、出産の兆候である子宮口の熟化が起こりにくく、お産が始まらないケースがあります。過期産では、陣痛誘発剤を投与するなどして、分娩を誘発する必要があります。
妊娠週数が進むにつれて、お腹の中で赤ちゃんは少しずつ成長します。妊婦さんの中には、自分の赤ちゃんがどのくらいの大きさなのか気になっている人もいるでしょう。ここでは、妊娠週数ごとの赤ちゃんの大きさの目安は、次のとおりです。
妊娠週数 | 身長 | 体重 |
---|---|---|
妊娠4~7週 (妊娠2ヶ月) | 2~3㎝ | 約4g (サクランボくらいの重さ) |
妊娠8~11週 (妊娠3ヶ月) | 8~9㎝ | 約30g (イチゴくらいの重さ) |
妊娠12~15週 (妊娠4ヶ月) | 15㎝ | 約120g (オレンジくらいの重さ) |
妊娠16~19週 (妊娠5ヶ月) | 25~26㎝ | 約300g |
妊娠20~23週 (妊娠6ヶ月) | 30㎝ | 約600g (メロンくらいの重さ) |
妊娠24~27週 (妊娠7ヶ月) | 35㎝ | 約1000g (カボチャくらいの重さ) |
妊娠28~31週 (妊娠8ヶ月) | 40㎝ | 約1700g |
妊娠32~35週 (妊娠9ヶ月) | 45㎝ | 約2400g (パイナップルくらいの重さ) |
妊娠36~39週 (妊娠10ヶ月) | 50㎝ | 約3100g (スイカくらいの重さ) |
妊娠週数ごとの赤ちゃんの大きさは、妊婦さんや赤ちゃんの健康状態によっても異なります。健康的な妊娠生活を送り、適切な頻度で妊婦健診を受けて、おなかの中で赤ちゃんが健やかに育つようサポートしましょう。
妊娠中は妊娠の経過とともに、妊婦さんの体も大きく変化します。妊娠週数ごとの母体の変化は次のとおりです。
妊娠週数 | 母体の変化 |
---|---|
妊娠4~7週 (妊娠2ヶ月) | 妊娠初期症状がみられる時期です。お腹が張り、腰の重さを感じるようになります。 |
妊娠8~11週(妊娠3ヶ月) | おりものの増加や乳房の張りがみられる時期です。人によっては、頻尿や便秘になることも。つわりの悪化していき、妊娠13週頃にピークを迎えます。情緒が不安定気味になる妊婦さんもいます。 |
妊娠12~15週(妊娠4ヶ月) | |
妊娠16~19週(妊娠5ヶ月) | 一般的に安定期と言われる時期。おなかと乳房がふっくらし、乳頭の色が濃くなります。早い人では、胎動も感じ始めます。 |
妊娠20~23週(妊娠6か月) | 女性ホルモンの分泌レベルが高くなり、肌にシミやそばかすができやすくなります。 |
妊娠24~27週(妊娠7ヶ月) | 赤ちゃんの成長にともないお腹が大きくなる時期。体重が増えすぎると、皮膚の奥が断裂して妊娠線がみられるようになります。妊婦さんの姿勢も反り気味になり、腰痛を感じることも。 体の血液量も増えるため、むくみが悪化しやすくなります。また大きくなった子宮が周りの臓器を圧迫するので、便秘がちになったり、尿が近くなったりします。 |
妊娠28~31週(妊娠8ヶ月) | 子宮が大きくなり、みぞおち下からお腹が出る時期です。大きくなった子宮が胃を圧迫するため、胃のつかえを感じたり、食事量が少なくなったりします。また、心臓も圧迫されるため、動悸を感じることも。 |
妊娠32~35週(妊娠9ヶ月) | おりものの量が増える時期です。子宮が大きくなることで、膀胱が圧迫され頻尿気味になります。お腹の張りも感じやすくなるため、体に無理をしないことも大切です。 |
妊娠36~39週(妊娠10ヶ月) | 出産に向けて赤ちゃんが下に降りてくるため、胃の圧迫感が取れます。出産準備の最終確認をしましょう。 |
産婦人科の受診のタイミングですが、最後の生理が始まった日から、5週間ほどが経過した時期です。生理周期が安定している人であれば、生理の遅れがみられたときに、一度、市販の妊娠検査薬を使用し、妊娠の可能性をチェックしてみるとよいでしょう。
は、次回の生理予定日の1週間後から使用することができます。妊娠検査薬で陽性になったときは、妊娠している可能性があるため、医療機関を受診しましょう。 妊娠検査薬を使うタイミングは、生理が止まっている・遅れていると感じたときです。
その他、何となく体がだるい、熱っぽい、肌が荒れる、便秘になるといった妊娠の初期症状のサインをきっかけに妊娠検査薬を使う人もいます。
妊娠検査薬は、尿中に妊娠などで分泌されるヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)というホルモンが含まれているかどうかを調べます。
受精卵が着床すると、胎盤のもとになる絨毛が作られ、絨毛からヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)が分泌されます。妊娠検査薬は、この尿中のヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)に反応しています。
絨毛が分泌される時期になると妊娠判定ができるため、妊娠反応検査薬は、月経予定日以降から使用可能となります。
妊娠検査薬で陽性になっても、正常な妊娠かどうかの判断はできません。子宮以外に着床している可能性や、胞状奇胎という、正常な妊娠と区別のつかない可能性もありますので、妊娠検査薬で陽性となった後には産婦人科を受診しましょう。
妊娠5週目(最後の月経から5週間)になると超音波画像には、胎嚢(たいのう)という赤ちゃんと成長する細胞を覆う袋のようなものが、丸い影で確認できます。胎嚢が確認できる前に産婦人科を受診してしまうと、もう一度受診することになります。
妊娠を希望している女性の中には、早く病院で妊娠の確認をしたいという気持ちもある人もいるかもしれません。妊娠5週頃を目安に受診するようにしましょう。
妊娠が確認できたら、妊婦健診を受けます。妊婦健診では、赤ちゃんが順調な経過をたどっているかを確認するとともに、お母さんの体の変化もチェックします。
妊娠から出産までの10ヶ月間、お母さんの体は赤ちゃんの成長にともない大きく変化します。お母さんと赤ちゃんに問題がないか定期的に確認してもらえるので、上記のサイクルで妊婦健診を受けるようにしましょう。
妊娠中に赤ちゃんの先天異常の可能性を調べる検査に、新型出生前診断(NIPT)があります。新型出生前診断(NIPT)は妊娠10週から可能となります。
こちらから、最終月経日、もしくは出産予定日から新型出生前診断(NIPT)の予約可能日を計算することができます。予約可能な日を簡単にチェックしてみてください。
出生前診断とは、赤ちゃんが産まれる前の妊娠中に、胎児の遺伝病や染色体異常、先天性代謝異常等の可能性を調べたり、診断したりするものです。
新型出生前診断(NIPT)はダウン症候群などの染色体異常の検査ができ、陰性的中率も99.99%と高い精度でわかります。この検査は妊娠10週からという早い時期から採血だけで検査ができ、流産・死産のリスクがないというメリットがあります。
新型出生前診断(NIPT)のメカニズムは、妊婦の血液中にある胎児DNAから、染色体の数的異常を検出します。妊婦さんへの採血量もわずか10mlだけなので母体に負担がありません。
生まれてくる赤ちゃんに異常がないか知りたいという方は、新型出生前診断(NIPT)をご検討されてみてはいかがでしょうか。
新型出生前診断(NIPT)を受ける際は、母子手帳を持参する、もしくは妊娠週数を把握して検査を受けるようにしましょう。弊社のNIPTは、年齢制限なく、夫婦同伴でないと受けられないなどの制限もございませんので、安心して受診してください。
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