更新日:2026.08.20
出生前診断

出生前診断を検討するなかで、どこでカウンセリングを受ければよいのか迷う方は少なくありません。
出生前診断のカウンセリングは、医師や認定遺伝カウンセラー、遺伝看護専門看護師といった専門職が連携して行います。誰がどのように関わるのかを知っておくと、限られた時間でも必要な話にたどり着けます。
この記事では、出生前診断のカウンセリングに関わる3つの資格、専門家の関わり方、カウンセリングが必須かどうか、受けるまでの流れ、パートナーと受けるときのポイントを解説します。

出生前診断のカウンセリングは、遺伝医療の知識を持つ専門家が担当します。NIPTの認証施設には、出生前検査に詳しい医師や認定遺伝カウンセラー、遺伝看護専門看護師などがおり、遺伝カウンセリングを行っています。
この記事では次の3つの資格を取り上げます。
在籍する専門家は施設によって異なります。それぞれ見ていきます。
臨床遺伝専門医は、遺伝医療を専門とする医師の資格です。日本専門医機構が定める基本領域の専門医などを取得した医師が、研修と試験を経て、日本人類遺伝学会と日本遺伝カウンセリング学会から共同で認定を受けます。
医師の資格であるため、検査の適応や精度、結果の医学的な解釈について診療として説明します。
認定遺伝カウンセラーは、臨床遺伝専門医と連携し、遺伝に関する問題に悩むクライエントを援助するとともに、その権利を守る専門家です。日本遺伝カウンセリング学会と日本人類遺伝学会が共同で認定しています。
認定養成課程を置く大学院を修了すると認定試験の受験資格が得られ、合格して認定されます。遺伝や検査の情報提供、家族歴の評価、心理社会的な支援を一体で担います。
遺伝看護専門看護師は、日本看護協会が認定する専門看護師のうち、遺伝看護分野の資格を持つ看護師です。
診断・予防・治療にともなう意思決定を支え、生涯にわたる療養生活を支援します。NIPTの認証施設では、検査前後の遺伝カウンセリングにも関わります。

相談する専門家を自分で選び分ける必要はありません。施設のなかで複数の専門職が連携し、相談内容に応じて必要な専門家につながります。
関わり方の目安は次の3つです。
それぞれ見ていきます。
検査の適応や結果の医学的な意味は、医師が説明します。検査を受けるかどうかを決めるのは妊婦さん本人であり、医師が決めるものではありません。
たとえば次のような内容を確認できます。
認定遺伝カウンセラーは、遺伝や検査の情報提供、家族歴の評価、心理社会的な支援を一体で行います。心理カウンセリングや夫婦間の調停とは異なり、本人と家族の自律的な意思決定を支えることが目的です。
たとえば次のような内容を相談できます。
遺伝看護専門看護師は、意思決定の支援に加えて、生涯にわたる療養生活を支えます。
たとえば次のような内容を相談できます。

NIPTの認証施設では、検査の前後に遺伝カウンセリングを行う体制を整えることが施設の要件と定められています。認証施設で、カウンセリングを受けずに検査だけを済ませることはできません。
認証外の施設では、体制が施設ごとに異なります。十分な説明のないまま検査を受けられる場合もあり、結果が出たあとに相談先が見つからないことがあります。違いは新型出生前診断における認証施設と認証外施設の違いで解説しています。
遺伝カウンセリングが重視されるのは、検査の限界や結果の意味を正しく理解したうえで、本人が納得できる選択をするためです。出生前診断は、可能性を調べる非確定検査と、診断を確定する検査に分かれます。非確定検査の結果だけで判断せず、確定検査の必要性まで含めて理解する必要があります。
相談できるのは、妊娠を続けるかどうかだけではありません。出産や育児の準備、利用できる医療や福祉につなぐことも目的に含まれます。
出典:
出生前検査認証制度等運営委員会(認証施設の要件に関する資料)
日本人類遺伝学会|遺伝カウンセリング実施ガイダンス(2025年)

NIPTの認証施設を例に、カウンセリングを含む流れを整理します。
進め方は施設によって異なります。それぞれ見ていきます。
受診する施設を決めて予約します。施設によっては、かかりつけ医の紹介状が必要な場合があります。遺伝カウンセリングに対応する施設は限られるため、検査の予定に間に合うよう早めに動くと安心です。
当日は家族の病歴を確認します。血縁者の病気や生まれつきの病気の有無を、わかる範囲で整理しておくと相談が進めやすくなります。
検査を受ける前に、専門家から説明を受けます。家族歴の聞き取りや家系図の作成を行い、状況に合う検査を一緒に確認します。
説明されるのは次のような内容です。
初回は1時間程度かけて話す施設が多くなっています。
説明を受けて納得したうえで、文書で同意して検査に進みます。NIPTは妊婦さんの採血で行うため、母体と胎児への負担は羊水検査などに比べて少なく済みます。
結果が出たあとにも説明の場が設けられます。陽性、陰性、判定保留のいずれであっても、その結果が何を意味するのかを確認します。
陰性であっても対象外の病気については判断できません。何がわかり、何がわからなかったのかを整理します。
陽性や判定保留の場合は、診断を確定するための検査について説明を受けます。羊水検査と絨毛検査があり、妊娠週数や状況に応じて選ばれます。
NIPTの結果だけで妊娠の継続を判断することはありません。確定検査を受けるかどうかも含めて、本人と家族が決めます。詳しくはNIPTが陽性になったら受けるべき確定検査(染色体検査)で解説しています。

カウンセリングに同伴が必要かどうかは施設によって異なります。原則として二人での受診を求める施設もあれば、任意としている施設もあります。押さえておきたいのは次の3点です。
それぞれ見ていきます。
検査を受ける前に、二人の考えを言葉にしておきます。すり合わせておきたいのは次のような点です。
考えが一致していなくても構いません。違いがあると知っておくだけでも、結果が出たあとの話し合いが進めやすくなります。
可能であれば、パートナーと一緒にカウンセリングを受けます。検査の結果は二人で受け止めて向き合っていく情報だからです。
同じ説明を同じ場で聞くことで、理解にずれが生まれにくくなります。ただし、検査を受けるかどうかの最終的な判断は妊婦さん本人にあります。都合が合わないときは、説明された内容を書き留めて持ち帰り、共有します。
検査を受ける前の不安も、遺伝カウンセリングで相談できます。その場で受けるかどうかを決める必要はありません。
検査を受けない選択も尊重されます。病気のある子どもがどのように育っていくのか、どのような支援があるのかを聞いたうえで、改めて考えることもできます。
出生前診断のカウンセリングは、医師、認定遺伝カウンセラー、遺伝看護専門看護師などが連携して行います。相談者が資格を選び分けるのではなく、必要な専門職につながれる施設を選ぶことが大切です。
施設を選ぶときは、次の3点を確認しておくと安心です。
DNA先端医療では、認定遺伝カウンセラーへの電話相談を用意しています。当社で検査を受けた方は無料で回数の制限がなく、他院で検査を受けた方は45分8,400円(税込)です。内容はアフターサポートサービス、検査プランと料金はNIPTの検査料金で確認できます。
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