2025.04.10

妊娠

産婦人科の初診はいつ行く?何をするの?妊婦さんの疑問を徹底解説

妊娠の可能性があると分かったら、早めに足を運びたいのが産婦人科です。病院やクリニックへ行く時期や費用、初診で何を行うのか気になっている妊婦さんもいるのではないでしょうか。

この記事では、妊娠で産婦人科を初めて受診するときのポイントや診察内容について解説します。妊娠の可能性がある女性で、まだ産婦人科へ行ってない人、妊活中の女性も参考にしてみてください。

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妊娠で産婦人科の初診―いつ行くべき?タイミングについて

妊娠の可能性がある場合、いつ産婦人科に行くべきか迷う人も多いでしょう。生理周期が規則的な女性であれば、生理が遅れて1~2週間経ったときに、産婦人科を受診します。この時期は妊娠5~6週目に当たります。

それ以前では、超音波検査(エコー)で胎嚢(たいのう:赤ちゃんが入っている袋のこと)が確認できないことが多く、妊娠の確定診断を受けられません。

妊娠の確信を得たうえで産婦人科を受診したい人は、事前に市販の妊娠検査薬を確認してみるのもおすすめです。

また、すでに妊娠検査薬で陽性が出た人のなかには、産婦人科の受診を急いでいない人もいるかもしれません。妊娠の診断をきちんと受けるには、産婦人科医の診察が必要です。妊娠の状態が正常であるかどうかを確認し、妊娠中の健康診査を受けるためにも、早めに産婦人科を受診するようにしましょう。

産婦人科クリニックのなかには、予約制の施設もあります。事前に診察予約をした方が、当日の待ち時間が少なく、スムーズに診察を受けられます。

産婦人科の初診では何をする?

妊娠で産婦人科をはじめて受診する場合、何を行うのか気になる人もいるでしょう。産婦人科の初診では次のことを行います。

受付

産婦人科の医療機関に着いたら、妊娠の可能性について伝えましょう。「生理が遅れている」「妊娠検査薬で陽性になった」という内容を伝えるとスムーズです。

問診票の記入と尿検査

妊娠のための初診では、受付で尿検査のカップと問診票が渡されます。院内のトイレで採尿を済ませ、待合室で問診票を記入しましょう。妊娠に関する問診票では、主に次の項目について記載します。

  • 月経周期と最終月経日
  • 妊娠や出産の経験
  • 持病やアレルギーの有無

質問項目のなかには、すぐに思い出せない事項もあるかもしれません。事前にメモをしたり、情報を整理しておいたりすると、記入の際に便利です。

内診

医師が膣内に手指や器械を挿入して、膣内の状態を触診や視診を行います。内診をすることで、子宮や卵巣の形や大きさ、子宮がんや子宮筋腫の有無、膣粘膜の状態を観察できます。

診察にあたって、妊婦さんは内診台に乗る必要があるため、抵抗を感じる人も多いでしょう。内診時は下腹部にタオルをかける等、プライバシーに配慮したうえで行われます。

超音波(エコー)検査

お腹や膣内に超音波の出る機器を当てて、子宮内の様子を観察します。超音波(エコー)検査で、胎嚢や心拍が確認すると、妊娠の確定診断を行います。

妊娠初期に胎嚢が確認できない場合は子宮外妊娠の可能性があります。ただ、生理周期が不規則な人やたまたま排卵が遅れた場合は、胎嚢が確認できないことがあるものです。その場合は、1~2週間後に来院して再度検査を受ける必要があります。

妊娠時の産婦人科の初診にかかる費用

妊娠は病気ではないため、診察や検査に健康保険は適用されません。そのため、妊娠検査でかかる費用は全額自己負担になります(妊娠高血圧症候群など妊娠にともなう合併症の診療は保険適用あり)。

妊娠で産婦人科をはじめて受診したときの費用の目安は以下です。

初診料3,000~7,000円
検査費用4,000円
紹介状なしで大学病院等を受診した際に係る費用11,000円

妊娠の初診に関する公的補助

住民税非課税世帯または所得が同じくらいの水準の人は、妊娠の診断のための初診費用の助成を受けられます。助成費用は妊娠1回につき1万円です。申請には、自治体の保健サービス課または健康支援センターにて申請しましょう。

産婦人科の初診で必要なもの

妊娠検査で産婦人科を受診するときは、何を持っていけばいいのでしょうか。初診時に必要なものは次のとおりです。

健康保険証妊娠判定の診察は、保険適用外がですが、医療機関の受付で健康保険証の提示を求められることがあります。保険内の診療をすることもあるので、持参しましょう。
基礎体温表妊活中の女性で普段から基礎体温表に記録している人は、グラフを持っていくのもおすすめです。基礎体温をつけていない人は、最終月経日や最近の体調に関する情報をメモに書き留めておきましょう。
お薬手帳持病があり、薬を服用している人は、お薬手帳を持参します。飲んでいる薬の内容から、病歴を知ることができます。
現金妊娠判定で産婦人科を受診するときは、現金を持参します。妊娠検査には1~2万円ほどかかります。医療機関によっては、カード払いができるところもあります。
生理ナプキン妊娠検査で経膣エコーや内診を受けた後に、下着が汚れることがあるため、生理用品があると便利です。出血がダラダラ続くときは、すぐに医療機関を受診しましょう。

産婦人科の初診に関してよくある質問

妊娠の見込みで産婦人科を受診するときに、疑問や不安がある人もいるかもしれません。ここでは、よく聞かれる質問の回答についてまとめました。

妊娠で産婦科を受診するときは夫を連れて行ってもいい?

妊娠判定の検査で、夫の付き添いができるかどうかは医療機関によっても異なります。なかには、妊娠確定後に始まる妊婦健診から付き添い可としている施設もあります。

また付き添いができるクリニックでも、内診時は夫が待合室で待機ということもあります。

保険証を忘れたときはどうする?

健康保険証を忘れた場合は、代わりの身分証明書を提示することで、産婦人科の初診を受けることができます。基本的に妊娠検査は保険適用となりません。保険診療が発生したときは、当月内に診療を受けた医療機関に健康保険証を提示する必要があります。

2人目の妊娠は初診扱いになる?

妊婦さんのなかには、2人目の子どもの妊娠検査を受ける人もいるでしょう。1人目と2人目の受診先が同じ医療機関でも、前回の受診から3ヵ月空くと初診扱いになります。

ただ、以前に受診したことがある医療機関では、再初診の扱いになります。初診料を払うものの、院内に患者情報が残っているため、問診等がスムーズです。

まとめ

生理が遅れや市販の妊娠検査薬で妊娠の可能性が分かったときは、産婦人科を受診しましょう。産婦人科の初診では、尿検査と超音波(エコー)検査から、妊娠の確定診断を行います。

医療機関で受ける妊娠判定は、早すぎても遅すぎてもいけません。正常な妊娠かどうかを確認するためにも、生理の遅れが1~2週間ほどみられたときは、産婦人科を受診しましょう。

なお妊娠は病気の診療ではないため、健康保険が適用にならず、費用はすべて自己負担になります。当日にスムーズに診察を受けるために、記事内で紹介した必要物品を忘れずに持参してください。

参考:
妊娠したと思ったら病院へ行くタイミングはいつ?検査の流れなどを解説
妊婦健診の費用と流れをスケジュール表で解説
妊娠中の方へ(初回産科受診料助成金)

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原明子
国立大学で看護学を学び資格を取得し、卒業後は都内の総合病院に勤務。 海外医療ボランティアの経験もあり。 現在は結婚・子育てのため、医療や健康分野を中心にライター・編集者として活動中。 学歴:2005年 国立大学看護学部卒業。取得資格:看護師、保健師。

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