2024.01.24
妊娠
妊娠4ヵ月目にあたる妊娠14週目。妊婦さんの中には、赤ちゃんの成長や自分の体の変化について気になっている人もいるのではないでしょうか。
そこで、妊娠14週の赤ちゃんの状態やママの症状について解説します。この時期に留意したい生活のポイントについても紹介しているので、参考にしてみてください。
妊娠14週目は妊娠4ヵ月に当たる時期です。受精からおよそ3ヵ月経っており、赤ちゃんの胎盤も完成に近づいています。
おなかの赤ちゃんは小さめですが、動きが活発になってきます。多くの妊婦さんはつわりのピークが過ぎるため、吐き気や嘔吐が落ち着いて、食欲の増進を感じるでしょう。
妊娠14週目の赤ちゃんの大きさは分かりやすく例えるとプラムほどの大きさで、ママの手の平に収まるくらいです。この時期の赤ちゃんはまだまだ小さいですが、体と腕の比率が出生時と同じくらいになります。
手足の動きも活発になり、子宮内で回転したり、手を握るような動作もみられたりします。赤ちゃんの臓器は成熟し、脳の神経細胞のつながりもできてきます。
妊娠14週目になると赤ちゃんの首も発達してきます。この時期の赤ちゃんはまだ体表に脂肪がついていますが、皮膚が少しずつ厚くなってきます。赤ちゃんの体の表面には産毛が生えてくるようになる時期でもあります。
妊娠14週目にエコー検査を受けると、赤ちゃんが親指を吸っている動作がみられることがあります(吸啜反射)。赤ちゃんの吸啜反射(きゅうてつはんしゃ)は、出生後にママのおっぱいを吸うためにかかせないものです。
赤ちゃんは生まれてすぐに、乳頭を吸う動作など必要なことができるように、ママの体の中で練習しているのです。
赤ちゃんの性別が確認できるのは妊娠20週頃です。おなかの赤ちゃんの性別判定は、超音波検査(エコー)で男児の性器の有無で判断します。そのため、男の子の赤ちゃんであれば少し早めに性別が判定できることがあります。
また赤ちゃんの胎動については、妊娠14週で感じることはありません。妊婦さんが赤ちゃんの胎動を感じるのは、妊娠18~20週頃で、経産婦では初産婦よりも胎動を早く感じることもあります。
ただ妊娠14週目にお腹でポコポコ感じるのは、腸のガスの可能性が高いでしょう。
妊娠14週目になると、妊婦さんの子宮の大きさは、新生児の頭の大きさと同じくらいになります。妊娠にともなって子宮が大きくなることで、周りの人からもお腹の出方により妊娠に気づかれやすくなります。
この時期になると胎盤が完成しつつあり、胎盤からもホルモン分泌がされるようになります。体のホルモン分泌を安定してくることで、妊娠初期からみられていた熱っぽさやだるさなどの症状は改善していくでしょう。
また妊娠14週目頃には、子宮が骨盤の上側に移動してくるので、膀胱の圧迫がなくなります。頻尿でトイレが近めだった人も、症状が改善していきます。
妊娠14週目になると、妊娠初期にみられている症状が治まってきますが、いくつかの症状が継続してみられます。妊娠14週目の妊婦さんにみられる症状は次のとおりです。
妊娠14週目になると、約半数の妊婦さんがつわりの改善を実感します。つわりの改善の程度は個人差がありますが、人によってはある日、突然に吐き気がなくなる人もいるようです。
一方で、もう半数の妊婦さんはつわりが続きます。妊娠週数がさらに進めば、つわりが改善した妊婦さんの割合も増えてきます。
妊娠14週目になるとお腹が張ったり、痛みを感じたりすることがあります。この時期は子宮が大きくなっており、子宮を支える靭帯に負担がかかるためです。
妊娠中のお腹の張りや痛みは、しばらく安静にすると自然に治ることがあります。お腹を冷やさないようにすることも大切なので、冬場であればマタニティ用の腹巻きを着用するのもよいでしょう。
妊娠14週目になると、貧血がみられることがあります。血液の材料には鉄分がありますが、妊娠中は鉄分の必要量が増えます。また、この時期は血液の水分量が増えるため、血液が薄まることで、検査で貧血となることもあります。
なお、上記に挙げた妊娠中の症状の現れ方や時期は個人差があります。特定の症状がみられなくても心配しすぎないようにしましょう。
妊娠14週目は体調の安定を感じやすい時期です。ここでは妊娠14週目の過ごし方のポイントについてみていきます。
妊娠14週目はつわりや妊娠初期から続いた体の不調が軽くなってくる時期です。食欲がアップしやすいので、急に体重が増えないように注意しましょう。
この時期には、適度な運動を取り入れるのもおすすめです。ウォーキングなら自分の好きな時間に手軽に取り組めます。妊娠中は他者とぶつかる可能性のある競技スポーツや、転ぶ可能性のあるスキーなどは避けるようにしましょう。
妊娠中は鉄分の必要量が増えるため、鉄欠乏性貧血を起こしやすくなります。妊婦さんが貧血になると、赤ちゃんが小さく生まれたり、おなかの中で亡くなったりしてしまうリスクが高まります。
もともと女性は、鉄分の摂取量は基準量を満たしにくく、鉄分が不足しやすい傾向があります。妊娠中の貧血は、妊娠中期からみられやすくなるので、積極的に鉄分を摂取するようにしましょう。
鉄分の摂取が難しい人はサプリメントで補うこともできます。
妊娠14週目はお腹がふっくらしてくる時期です。つわりが治まってくるため、食欲が増進して体重が増えてくる人もいるかもしれません。
妊娠中はお腹やバスト以外にも太ももに脂肪がつきやすくなります。特に、急激に体重が増えると、皮下組織が皮膚の伸びについていけずに、断裂を起こすことがあります(妊娠線)。
妊娠線のでき始めは赤色や紫色をしていますが、時間の経過とともに白色になっていきます。しかし、妊娠線による傷は皮膚の真皮層にまで及ぶため、肌のターンオーバーで治ることはありません。
妊娠線を完全に予防するには、適切な体重増加がポイントになります。また肌の保湿をすると皮膚の柔軟性が高まるため、妊娠線ができにくくなるメリットがあります。
妊娠14週目の赤ちゃんは体を活発に動かす様子が確認できます。おなかの赤ちゃんが男の子であれば、超音波検査(エコー)で性別を告げられることもあるでしょう。
また、この時期には、妊婦さんの半数がつわりの改善を実感し、体調が安定してくる時期です。食欲がアップしやすい時期でもあるので、体重管理や妊娠線の予防に努めていきましょう。
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