赤ちゃんの笑顔を見るのは、親にとって何よりも嬉しい瞬間です。
赤ちゃんがいつから笑い始めるのか、その笑顔の裏にはどんな意味があるのかご存知ですか?
実は、赤ちゃんの笑いには成長のサインが隠されており、時期によってその意味が変わってきます。
もし赤ちゃんが笑わない場合、その原因は何でしょう?単なる個人差なのか、それとも何か別の問題が隠されているのか。赤ちゃんを笑顔にする方法も覚えておくことをおすすめします。
この記事には赤ちゃんの笑顔をより多く見るためのヒントが詰まっていますので、赤ちゃんの笑顔を見たいママやパパはぜひ参考にしてください。
なお、現在妊娠していて、お腹の中にいる赤ちゃんに先天的な疾患がないか不安に感じている人は、出生前診断を受けてみるのも選択肢の一つです。
出生前診断については、「出生前診断にはどんな種類があるの?」でチェックできます。
赤ちゃんが笑うのはいつから?
「赤ちゃんはいつから笑顔になるの?」と疑問に思っている人もいるでしょう。
赤ちゃんが初めて笑うのは、生まれてすぐのため、新生児からです。自分の赤ちゃんの笑顔を見たら、感動するかもしれません。
新生児の赤ちゃんの笑顔は「新生児微笑」と呼ばれ、生後2ヶ月の赤ちゃんの笑顔は「社会的微笑」と呼ばれます。詳しくは次章で解説します。
赤ちゃんが笑う理由は時期によって異なる
赤ちゃんが笑う理由は成長に伴って変化します。
- 新生児は「新生児微笑」
- 生後2ヶ月頃以降は「社会的微笑」
それぞれ解説していきます。
新生児は「新生児微笑」
新生児に見られる新生児微笑とは、起きているときや睡眠中に無意識に見せる微笑みです。「天使のほほえみ」とも呼ばれるほどかわいいものです。
この時期の笑顔は、主に反射的な動作であり、外部からの刺激に対するものではありません。新生児微笑は、赤ちゃんが幸福を感じている証拠ともされ、親にとっては非常に愛らしい瞬間となります。
しかし、この時期の笑顔が社会的な意味を持つことは少なく、主に生理的な反応として起こります。赤ちゃんの神経系がまだ完全には発達していないため、この時期の微笑みは無意識のうちにおこなわれることが多いです。一説には、「たまたま笑っているように見えるだけ」ともいわれています。
なお、新生児微笑が起こる理由は、解明されていません。新生児微笑は生後4週間くらいまでに見られるといわれています。ただし、赤ちゃんによっては、新生児微笑が見られないこともあります。
生後2ヶ月頃以降は「社会的微笑」
生後2ヶ月頃から見られ始める「社会的微笑」は、人の顔や声、さらには親しい人々の表情など、外部からの刺激に対する赤ちゃんの反応として現れます。また、初期の頃は、ママやパパだけでなく、写真や人形に笑いかけることもあります。
この時期から、赤ちゃんは親や周りの人々とのコミュニケーションを通じて、感情を共有するようになります。
社会的微笑は、赤ちゃんが社会的な環境に積極的に反応している証拠であり、親子の絆を強める重要な要素となります。
この時期の笑顔は、人間の感情表現の最初のステップです。言葉を話せない赤ちゃんにとっては、重要なコミュニケーション手段のひとつといえます。
生後3ヶ月頃になると、「キャッキャ」と声を出して笑うようになります。また、4ヶ月頃になると、手を叩きながら笑う赤ちゃんも出てくるでしょう。
生後6ヶ月頃になると、赤ちゃんによっては人見知りをして、初めて会う人の前で笑わなくなる子も出てきます。ただし、人見知りをしていても、成長には問題はないとされているため、心配しすぎないようにしましょう。
赤ちゃんが笑顔になりやすいタイミング
赤ちゃんが笑顔になるタイミングは、安心してリラックスしているときです。
特に、遊びやスキンシップを通して心を通わせているときに、赤ちゃんは幸せを感じ、自然と笑顔を見せます。
また、お腹がいっぱいで、よく眠れているときも、赤ちゃんは笑顔が増える傾向にあります。あやしている最中も、赤ちゃんが笑顔になってくれるかもしれません。
ママやパパの愛情を感じられた場合も赤ちゃんは笑顔になるため、笑顔は親子の絆の証ともいえます。
赤ちゃんの笑いが嬉しい理由
赤ちゃんの笑顔は、見る人の心を明るくし、幸せな気持ちにさせてくれます。
特に、ママやパパにとって赤ちゃんの笑顔は、毎日の育児の大変さを忘れさせ、努力が報われる瞬間ともいえます。
「赤ちゃんの笑顔を見ていると癒される」と感じる人もいるでしょう。
赤ちゃんが笑うことで、親子の絆が強くなり、愛情が深まるのです。また、赤ちゃんの笑顔は、周りの人々にもポジティブな影響を与え、家庭内の雰囲気を和やかにします。
赤ちゃんが笑わない原因
「赤ちゃんが笑ってくれなくて心配……」という人もいるでしょう。
赤ちゃんが期待される時期に笑わない場合、原因は主に以下が考えられます。
- 個人差
- 不快な状態になっている
- 病気
順番に解説していきます。
個人差
赤ちゃんが笑うタイミングには個人差が大きいとされています。生後数週間で社会的笑顔を見せる赤ちゃんもいれば、もう少し時間がかかる場合もあります。笑う頻度も赤ちゃんによって異なります。
よく笑う赤ちゃんもいれば、ほとんど笑わない赤ちゃんもいます。「うちの子はあまり笑わない子なのかもしれない」と気持ちに余裕を持って接するといいでしょう。
赤ちゃんによっては、月例を重ねるうちに笑うようになるかもしれませんし、逆にあまり笑わなくなるかもしれません。
不快な状態になっている
オムツが濡れていたり、お腹が空いていたりすると赤ちゃんは不快に感じるため、笑顔になりません。
赤ちゃんが不快な状態になっていないか確認してみましょう。なお、意外と見落としがちなのはお部屋の気温です。
赤ちゃんは大人に比べてデリケートなため、気温にも気を配る必要があります。もしかしたら、暑すぎたり寒すぎたりしている恐れがあります。
赤ちゃんが快適に生活できる気温については、以下の記事で詳しくまとめています。
病気
一部のケースでは、赤ちゃんが笑わないのは健康上の問題が原因であることが考えられます。
例えば、自閉症スペクトラム障害(ASD)やその他の発達障害が影響している場合、社会的に反応する能力が影響を受ける可能性があります。
また、聴覚障害や視覚障害のような感覚的な問題も、赤ちゃんが周囲の刺激に通常の方法で反応できない原因となることがあります。
「なかなか笑わなくて不安……」という場合は、一度小児科の先生に相談をしてみてもいいでしょう。
赤ちゃんを笑顔にする方法
赤ちゃんの笑顔は、周りの大人たちにも大きな喜びをもたらします。しかし、どうやってその可愛らしい笑顔を引き出すことができるのでしょうか。
実は、赤ちゃんを笑顔にする方法はいくつかあります。ここでは、その中からいくつかの効果的な方法を紹介します。
- アイコンタクト
- スキンシップ・マッサージ
- 遊ぶ
- 歌を唄う
- 笑顔で話しかける
すべておこなう必要はないため、取り組みやすそうな方法から試してみましょう。それぞれ解説していきます。
アイコンタクト
人間にとって、アイコンタクトはコミュニケーションの重要な手段です。赤ちゃんも例外ではありません。赤ちゃんと目を合わせて話しかけることで、安心感を与え、信頼関係を築くことができます。
アイコンタクトは赤ちゃんが世界を認識する上での基礎となり、心を通わせることで笑顔を引き出すことにつながります。一見すると単純な行動かもしれませんが、赤ちゃんへの深い愛情表現となり、笑顔へとつながるのです。
スキンシップ・マッサージ
肌と肌のふれあいは、赤ちゃんにとって最も心地よい経験の一つです。抱っこしたり、頬に軽くキスをしたり、赤ちゃんとスキンシップをしましょう。
赤ちゃんの柔らかい肌に優しく触れたり、軽くマッサージしたりすることで、赤ちゃんを安心させ笑顔を引き出します。
特にお風呂上がりのマッサージは、赤ちゃんがリラックスしやすいタイミングであり、親子の絆を深める絶好の機会となります。このとき、赤ちゃんの好きな部分を優しくマッサージすることを心がけるとよいでしょう。
遊ぶ
赤ちゃんは遊びを通じてさまざまなことを学びます。顔を近づけたり、音が出るおもちゃ、カラフルなおもちゃを使って遊んだりすることで、赤ちゃんの興味を引き、笑顔を誘います。
また、親が楽しそうに遊ぶ姿を見せると、赤ちゃんも笑顔になりやすくなります。遊びの中での体験は、赤ちゃんの心身の成長にも役立ちます。
他にも絵本を読んであげたり、「いないいないばあ」をして遊んであげたりすると赤ちゃんは笑顔になりやすいです。いないいないばあに反応するのは、記憶の機能が成長してくる生後2ヶ月頃以降といわれています。いないいないばあは、脳の発達にもいい影響を与えるとされているため、試してみることをおすすめします。
歌を唄う
音楽は赤ちゃんを笑顔にする強力なツールです。特に、親が優しく歌を歌う声は、赤ちゃんにとって非常に心地よく感じられるものです。歌には赤ちゃんを落ち着かせる効果や、言語能力の発達を助ける効果があるとされています。
また、リズミカルなメロディは、赤ちゃんを自然と微笑ませます。親子で一緒に歌を楽しむ時間は、赤ちゃんにとってもいいプレゼントとなるでしょう。
笑顔で話しかける
赤ちゃんにとって、ママやパパの笑顔は最も安心できる光景の一つです。常に笑顔で話しかけることで、赤ちゃんは安心し、穏やかな気持ちになります。この安心感は赤ちゃんをリラックスさせ、自然と笑顔が生まれる環境を作り出します。
人間の脳には、相手の行動を見て記録する「ミラーニューロン」という神経細胞があります。そのため、ママやパパが笑っていると、赤ちゃんもまねして笑う可能性が高まるでしょう。
ママやパパが楽しく積極的に赤ちゃんとコミュニケーションを取ることが、笑顔あふれる幸せな親子関係を築く秘訣です。
赤ちゃんがまだうまく話せなくても、笑顔で明るくしゃべりかけてみましょう。
赤ちゃんが笑わないときの注意点
赤ちゃんがなかなか笑わないと、親としては不安になるものです。しかし、必ずしも心配する必要はありません。赤ちゃんには個人差があるため、笑うまでに時間がかかる子もいます。
もしも小児科に相談しても「異常がない」と言われた場合、赤ちゃんを温かく見守ってあげましょう。
ママやパパが怖い顔をしていると、赤ちゃんも笑顔になりにくいです。赤ちゃんが笑いやすくなるように、先ほどお伝えした方法を試してみましょう。方法を試しても赤ちゃんがすぐに笑わない場合も「こんなときもある」と余裕を持っておくといいでしょう。
赤ちゃんが成長して一度笑うようになると、その後は笑ってくれるようになることが多いです。心配かもしれませんが、焦らずに待ってみましょう。
どうしても心配な場合は、ひとりで抱え込まずにパートナーに「赤ちゃんがなかなか笑ってくれないから不安」と気持ちを伝えて、話を聞いてもらうといいでしょう。赤ちゃんが大切な気持ちはわかりますが、ママやパパが悩みすぎないように心がけましょう。
まとめ:赤ちゃんが笑うのはいつからか覚えておきましょう
赤ちゃんが笑うのは生まれたばかりの時期からで、いくつかの理由で笑顔を見せます。新生児微笑は生まれてすぐの赤ちゃんでも見られる反射的な笑顔で、社会的微笑は生後2ヶ月頃から親や周りの人に対する反応として現れます。
赤ちゃんが笑わない場合には、個人差や健康状態が影響することを理解することが大切です。
赤ちゃんを笑顔にするには以下の方法が効果的です。
- アイコンタクト
- スキンシップ・マッサージ
- 遊ぶ
- 歌を歌う
- 笑顔で話しかける
しかし、赤ちゃんがあまり笑わない場合でも焦りは禁物です。
赤ちゃんが自然と笑顔を見せる時期やその方法を覚えておくことで、より充実した育児生活を送ることができるでしょう。
なお、DNA先端医療株式会社では、妊婦さんの血液から赤ちゃんの先天的な疾患がわかる新型出生前診断(NIPT)の予約を受け付けています。
従来の出生前診断のような年齢制限がなく、妊娠10週目以降の妊婦さんなら誰でも検査を受けられるのも魅力です。