赤ちゃんが生まれると、さまざまなグッズが必要になりますが、その中でも特に役立つアイテムの一つがおくるみです。しかし、「おくるみっていつまで使うの?」と疑問に感じるママやパパも多いでしょう。
おくるみは、赤ちゃんの体を包み込み、安心感を与えるだけでなく、モロー反射の予防や体温のサポートなど、さまざまなメリットがあります。ただ、おくるみの恩恵を十分に受けるには、適切な選び方や使い方が重要です。
この記事では、おくるみの卒業のタイミングや選び方、さらに注意点について詳しく紹介します。
赤ちゃんにとって最適なおくるみライフを送るためのヒントが詰まっていますので、ぜひ最後までお読みください。
なお、現在妊娠していて、お腹の中にいる赤ちゃんに先天的な疾患がないか不安に感じている人は、出生前診断を受けてみるのも選択肢の一つです。
出生前診断については、「出生前診断にはどんな種類があるの?」でチェックできます。
おくるみはいつまで使う?卒業のタイミングは?
おくるみを使う期間は一概には言えませんが、多くの赤ちゃんが生後3〜4ヶ月頃まで利用します。ただし、卒業の時期に関しては赤ちゃんごとに個人差があるため、赤ちゃんの様子をみて判断しましょう。
おくるみを卒業するタイミングが来る前に卒業させると、赤ちゃんがつらい想いをするかもしれません。逆に、おくるみを卒業するタイミングが来ているのに、卒業しないと、赤ちゃんは動きを制限されてストレスを感じるかもしれません。
赤ちゃんがおくるみを卒業するタイミングには、サインがあります。
このサインを見極めることで、赤ちゃんの成長に合わせておくるみを卒業できます。具体的には次の章で解説します。
おくるみ卒業のサインとは?
おくるみを卒業するタイミングを見極めることは、赤ちゃんの成長と安全において非常に重要です。
上でもお伝えしましたが、一般的なサインには、赤ちゃんが自発的に手足を自由に動かそうとすることや、寝返りを打つようになることが含まれます。
また、眠りが浅くなり、おくるみに包まれることに寝苦しさを感じる様子が見られた場合も、おくるみの卒業時期が近いと考えることができます。確かなサインを見逃さないためには、日々の観察がカギとなります。
赤ちゃんにおくるみが必要な理由とは?
赤ちゃんは、ママのお腹の中で過ごしたことから狭い空間に慣れています。そのため、出生後も狭い空間で包まれることで、安心感を得られます。
新生児期は特に外部の刺激に敏感で、環境の変化に戸惑いやすいため、おくるみで守ってあげることが大切です。
その他にも、おくるみにはメリットがあります。詳しくは次の章で解説します。
赤ちゃんがおくるみを使うメリット
赤ちゃんがおくるみを使うメリットは、以下のとおりです。
- モロー反射の予防
- 体温のサポート
- 安心感
- 抱っこしやすさ
それぞれ解説していきます。
モロー反射の予防
モロー反射は生後すぐの赤ちゃんに見られる反射行動で、突然の音や刺激に対して両腕を広げる動作をします。この動作は赤ちゃんにとって無意識のものであるため、起きる際や寝る際に自分の動きに驚いてしまうことがあります。
時には、モロー反射で目を覚ますこともあります。赤ちゃんをおくるみで包むことで、モロー反射を軽減し、安心して眠りにつけます。
モロー反射に関しては、以下の記事で詳しく解説しています。
体温のサポート
新生児は体温調整が未熟なため、外部の環境に影響を受けやすいです。おくるみで包むことで体温を一定に保つ手助けができます。
特に寒い季節や冷房が効いた室内ではおくるみは非常に効果的で、赤ちゃんの体温を適切に保つ役割を果たします。
安心感
先ほどもお伝えしたとおり、赤ちゃんはお母さんのお腹の中の狭い空間に慣れています。
出生後の赤ちゃんにとって、広い世界はとても不安な場所です。おくるみで包まれることによって、赤ちゃんは母親のお腹の中にいたときのように感じられ、安心できます。
これにより、よりリラックスして眠ることができ、泣く回数も減少します。
抱っこしやすさ
おくるみで包まれた赤ちゃんは体が安定しやすく、抱っこもしやすくなります。これにより、親が赤ちゃんを抱っこしながら他の作業をおこないやすくなります。
また、外出時にも赤ちゃんが動き回ることなく、安全に移動させやすくなります。
おくるみの選び方のポイント
赤ちゃんにとってのおくるみは、安心感を与え、快適な眠りをサポートしてくれる大切なアイテムです。おくるみを選ぶ際には、以下のことを意識するといいでしょう。
- 素材の選び方
- サイズの選び方
- デザインの選び方
- シーズンごとの選び方
- お手入れの方法
なお、おくるみは何枚も必要はなく、1枚から2枚があれば十分とされます。ここでは、それぞれの選び方のポイントについて詳しく解説します。
素材の選び方
赤ちゃんの肌に直接触れるため、おくるみの素材は肌に優しいものを選ぶことが重要です。一般的には、コットン素材が最もおすすめです。コットンは吸湿性と通気性が良く、赤ちゃんの肌にやさしいです。
特に、オーガニックコットンは、化学薬品を使用していないため、敏感肌の赤ちゃんにも安心して使えます。また、夏には薄手のガーゼ素材、冬にはフリースやウールなどの保温性のある素材を選ぶとよいでしょう。
サイズの選び方
おくるみのサイズ選びも重要です。小さすぎるおくるみでは赤ちゃんが窮屈に感じ、大きすぎると逆に使いづらい場合があります。
新生児用のおくるみとしては、70cm×70cm程度のものが一般的ですが、成長に合わせて大きめのサイズも用意しておくと便利です。また、赤ちゃんの体重や身長にもよりますので、購入前には必ずサイズを確認しましょう。
デザインの選び方
おくるみのデザインも、シンプルな無地のものからカラフルな柄物まで多種多様です。赤ちゃんの性別やご家庭のスタイルに合わせて選びましょう。重要なのは、赤ちゃんが安心して使えるデザインであること。
可愛いデザインのものは、写真撮影など特別なシーンでも活躍します。また、赤ちゃんが落ち着けるような柔らかい色合いや優しい柄を選ぶとよいでしょう。
シーズンごとの選び方
おくるみの選び方は季節によっても変わります。夏場には通気性の高い薄手のおくるみが適しています。ガーゼやメッシュ素材だと、汗をかいても蒸れにくいです。
一方、冬場には保温性のあるフリースやウール素材を選ぶと赤ちゃんが暖かく過ごせます。シーズンごとに使い分けることで、快適な環境を提供できます。
お手入れの方法
おくるみは頻繁に洗濯することが多いアイテムですので、お手入れの方法もしっかりと確認しておきましょう。素材によっては洗濯機で簡単に洗えるものもあれば、手洗いが必要なものもあります。
また、乾燥が必要な場合もあるため、取り扱い表示をよく確認してメンテナンスすることが大切です。早く乾く素材を選ぶと、時間の節約になり便利です。
引き続き、おくるみについて詳しく解説します。
おくるみの巻き方3種類
おくるみには、さまざまな巻き方が存在しますが、今回は代表的な3種類の巻き方について紹介します。
- 基本巻き
- 半ぐるみ巻き
- おひな巻
どの巻き方も簡単に実践できるので、ぜひ試してみてください。
基本巻き
基本巻きは最もオーソドックスなおくるみの巻き方で、新生児から使える便利な方法です。
まず、おくるみをダイヤ型に広げ、上の角を少し折り曲げます。赤ちゃんの頭を置き、片方の手をまっすぐにしてから、おくるみの端を赤ちゃんの胸の下に巻き込みます。
次に、反対側の端を同様に赤ちゃんの体に巻きつけることで、赤ちゃんをしっかりと包めます。
半ぐるみ巻き
半ぐるみ巻きは、赤ちゃんの手足を自由に動かすことができ、成長期の赤ちゃんに適している巻き方です。
まず、おくるみを横長に広げ、赤ちゃんを中央に置きます。
次に、おくるみの上半分を赤ちゃんの胸の上にかけ、片方の端を赤ちゃんの横腹に巻き込みます。反対側も同様に包み、おくるみの下端を赤ちゃんの足元に持ってくることがポイントです。
この方法では、赤ちゃんの動きが制限されずに自由に手足を動かせますが、同時に安心感も提供します。
おひな巻
おひな巻は、伝統的な日本のおくるみの巻き方で、赤ちゃんをしっかりと包み、安全に寝かせる方法です。
おくるみを三角形に折り、赤ちゃんを中央に置きます。次に、片方の端を赤ちゃんの肩の上から巻き込み、反対側も同様に肩の上から巻きます。最後に、おくるみの下端を赤ちゃんのお腹に巻きあげることで、おひなさまのような形になります。
この巻き方は、赤ちゃんをしっかりと固定し、安心感を与える効果がありますが、少しコツが必要なので、何度か練習してみるといいでしょう。
おくるみから卒業させる方法
おくるみから卒業させるには、段階的なアプローチが効果的です。まず、昼寝の時間におくるみを使わないようにし、赤ちゃんが自由に動ける環境を提供してみることから始めます。
その後、夜の寝かしつけの際にも徐々におくるみの使用を減らしていく方法が一般的です。
赤ちゃんが安全に、かつ快適に眠ることができるように、緩やかに移行を進めることを心がけましょう。
なお、赤ちゃんがおくるみを卒業しても、おくるみはブランケットとして再利用できます。
おくるみに関する注意点やリスク
おくるみに関する注意点やリスクもあります。以下の項目についてお伝えします。
- 安全性の確認方法
- 使いすぎに注意
- アレルギーについての注意
- 乳幼児突然死症候群(SIDS)に注意
- 乳児股関節脱臼に注意
順番に解説していきます。
安全性の確認方法
おくるみを使用する際には、適切な安全性を確認することが必要です。まず、素材が通気性のいいものであることを確認し、赤ちゃんの肌に優しいガーゼ素材を選びましょう。
また、赤ちゃんが誤って顔にかけたりしないように、サイズや形状に注意が必要です。
使用前にはおくるみにほつれや破れがないかを必ずチェックし、安全に使用できる状態であるか確認するのも大切です。
使いすぎに注意
おくるみを使いすぎることは、赤ちゃんの自由な動きを制限し、発育に影響を与える恐れがあります。長時間のおくるみの使用は避け、適度な時間を心がけましょう。
特に、日中は赤ちゃんが自由に動ける時間を確保することが大切です。おくるみの使用はあくまで一時的なものであることを理解し、適切なタイミングで卒業するように計画を立てましょう。
アレルギーについての注意
おくるみの素材によっては赤ちゃんがアレルギー反応を示すことがあります。特に、化学繊維や染料が使われているものは注意が必要です。初めて使用する素材の場合、事前にパッチテストをおこなって赤ちゃんの肌に異常が現れないか確認しましょう。
異常を感じた場合はすぐに使用を中止し、医師に相談することを推奨します。アレルギーのリスクを最小限にするためには、自然素材を選ぶことが一つの方法です。
乳幼児突然死症候群(SIDS)に注意
おくるみを使用する際には、乳幼児突然死症候群(SIDS)のリスクにも注意が必要です。おくるみが赤ちゃんの顔にかかって呼吸を妨げる恐れがあるため、適切な方法でしっかりと包むことが求められます。
また、赤ちゃんの寝る環境を確認し、安全性を確保することが重要です。寝返りを打つようになった時点で、おくるみの使用を見直すことを検討しましょう。
乳児股関節脱臼に注意
おくるみを使用する際に、赤ちゃんの股関節に無理な力がかからないようにすることが重要です。特に、きつく巻きすぎると股関節脱臼のリスクが高まるため、ゆったりとした巻き方を心がけましょう。
おくるみの使用中に赤ちゃんの様子をよく観察し、異常を感じた場合にはすぐに使用を中止し、医師に相談することをおすすめします。適切な使い方を守り、赤ちゃんの健康を第一に考えましょう。
まとめ:おくるみを上手に活用しましょう
おくるみは赤ちゃんの快適さと安心感を提供する重要なアイテムです。その使用期間や卒業のタイミングについて理解していることが、赤ちゃんの健康と安全に寄与します。
おくるみには、以下のメリットがあります。
- モロー反射の予防
- 体温のサポート
- 安心感
- 抱っこしやすさ
常に赤ちゃんの成長に合わせて適切なタイミングで使用を見直すことが必要です。
おくるみを選ぶ際には、素材やサイズ、デザイン、シーズンごとの適切な選び方に注意しましょう。
おくるみには、注意点やリスクもあります。
- 安全性の確認方法
- 使いすぎに注意
- アレルギーについての注意
- 乳幼児突然死症候群(SIDS)に注意
- 乳児股関節脱臼に注意
赤ちゃんがおくるみを卒業する際のサインを見逃さず、適切な方法で卒業させることも大切です。この記事を参考にして、おくるみを上手に活用しながら赤ちゃんの成長と健康をサポートしてください。
常に赤ちゃんの様子を観察し、その成長とともにおくるみの使い方を調整していくことで、より安心して育児を楽しめるでしょう。
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