「赤ちゃんがなかなか寝てくれない……」
「新生児がどうやったら寝てくれるのか知りたい」
とお悩みではありませんか?
赤ちゃんが寝てくれないと自分も寝られないため、負担に感じるママやパパもいるでしょう。
新生児(生後4週間までの赤ちゃん)はとてもデリケートなため、気をつけたいことがいくつかあります。
そこでこの記事では、新生児が寝ない原因や対処法をお伝えしていきます。
この記事を読めば、新生児の寝かしつけがしやすくなるでしょう。
「新生児がなかなか寝てくれない」と大変な経験をしているママやパパは、ぜひ参考にしてください。
なお、現在妊娠していて、お腹の中にいる赤ちゃんに先天的な疾患がないか不安に感じている人は、出生前診断を受けてみるのも選択肢の一つです。
出生前診断については、「出生前診断にはどんな種類があるの?」でチェックできます。赤ちゃんの健康状態が気になっている人は、ぜひ利用してみてください。
新生児が寝ない原因は?
「生まれたばかりの赤ちゃんはたくさん眠る」というイメージを持っている人も多いかもしれません。実際、新生児は1日15時~20時間、寝て過ごすこともあります。
しかし、その一方でなかなか寝てくれない場合も多いです。
新生児が寝ない場合は、以下の原因が考えられます。
- お腹がすいている
- 不快感がある
- 興奮している
- 寝室が眠りにくい環境になっている
- モロー反射で起きてしまう
- 体調不良で寝つけない
- とくに原因がない
それぞれ解説していきます。
お腹がすいている
新生児は胃が小さく、おっぱいを吸う力が弱いため、たくさん母乳を飲めません。また、産後すぐは母乳が出にくい場合や授乳がうまくできない場合もあるでしょう。
そのため、授乳してから1時間未満でもお腹がすいて、起きてしまう新生児もいます。
なお、生後2~3ヶ月になると、一度にたくさんのミルクを飲めるようになり、長時間眠れる赤ちゃんも増えてきます。
不快感がある
オムツが濡れていたり、ゲップが出なくてお腹が張っていたりするときも新生児は不快感で眠れなくなります。
とくに、新生児の場合は、排泄機能が未熟です。膀胱におしっこが溜まるとすぐにおしっこを出します。そのため、オムツが濡れやすいです。
また、パパやママが不機嫌な顔をしていると、赤ちゃんは敏感に感じ取り、不安になって眠りにくくなります。
寝室が眠りにくい環境になっている
新生児はとても敏感です。
テレビの音がうるさかったり、室温が低すぎたり高すぎたりすると眠れません。新生児は体温調整機能が未熟なため、室温が暑すぎても寒すぎても眠りにくいのです。
眠ることに慣れていない
新生児はまだ眠ることに慣れていないため、ベットに横になっても寝ないことがあります。
また、興奮状態で目が覚めているため、なかなか眠れないこともあります。機嫌がよい場合も、なかなか寝てくれないことが多いようです。
モロー反射で起きてしまう
モロー反射(Moro reflex)とは、新生児が周囲の刺激によって両足を伸ばし、両腕を万歳するように伸ばしてその後、抱きつくような動作をする行動です。
モロー反射は頭部の位置が変わったり、音がしたり、明るさや温度の変化があったりすると起こるとされています。
このモロー反射によって新生児が起きることがあります。
体調不良で寝つけない
新生児がなんらかの体調不良を感じている場合も寝つけないことがあります。
新生児の体調不良には、下痢や便秘などさまざまなものが考えられます。
とくに原因がない
上でもお伝えしたとおり、「赤ちゃんは1日15時間~20時間寝る」と言われています。
しかし、新生児は2時間~3時間おきに起きることが多いです。そのため、とくに原因のない健康な新生児でも、寝てくれないことはあります。
新生児はレム睡眠と呼ばれる浅い睡眠をとることが多いため、軽い刺激でも起きやすい状態です。月齢が進むと、徐々にノンレム睡眠という深い睡眠の割合が増えていきます。
また、新生児は睡眠リズムができあがっておらず、昼夜の概念がないと考えられています。睡眠のリズムができるのは、4ヶ月以降です。
そのため、夜中や早朝に赤ちゃんが起きることも多いです。
新生児が寝ない場合の対処法!
新生児が寝ない場合の対処法は、次のとおりです。
- 授乳する
- 不快感の原因に対応する
- 寝室の環境を整える
- 抱っこしてあげる
- モロー反射を抑える
- 体調を確認する
- 「今のうちだけ」と考える
順番に解説していきます。
授乳する
お腹がすいている場合は、授乳をしましょう。なお、授乳の際に明るいと新生児の目が覚めるため、手元が見えるくらいのできるだけ薄暗い状態で授乳するとよいでしょう。
授乳の後にゲップをさせておくと、ゲップが原因で赤ちゃんが起きるのを避けられます。
また、事前に搾乳して、パパがママの代わりに授乳をすれば、ママは睡眠時間を確保しやすくなります。ただし、搾乳する場合は、容器を清潔に保って、搾乳したミルクは早めに使いましょう。
授乳した時間を記録しておくことで、お腹がすいているのか他の原因なのかを判断しやすくなったり、空腹のタイミングを予測しやすくなったりします。
不快感の原因に対応する
新生児の不快感の原因に対応しましょう。
オムツが濡れている場合は、オムツを交換しましょう。新生児のおしっこの量は少ないです。布オムツは少量のおしっこでも不快感を抱きやすいですが、紙オムツなら少量のおしっこなら不快と感じにくいため、便利です。
また、オムツが濡れていなくても付け方が違うだけでも眠れなくなるため、オムツをつけ直してあげるのもいいでしょう。
なお、新生児を不安にさせないために、「早く眠りたい」と思うかもしれませんが、不機嫌な顔を見せないようにしましょう。
寝室の環境を整える
赤ちゃんが眠りやすくなるように寝室の環境を整えましょう。
新生児がテレビの音を気にしないように音量を下げるのが大切です。
エアコンや加湿器や除湿器を使って、室温は夏期は25~28℃、冬期は20~25℃にしましょう。湿度は50~60%が目安です。
ただし、エアコンの風が直接赤ちゃんに当たると、赤ちゃんに負担をかけてしまうため、風の向きに注意しましょう。
室温や湿度については、以下の記事で解説しています。
なお、ホワイトノイズを流すと赤ちゃんがリラックスして眠りやすくなるため、試してみてもよいでしょう。
赤ちゃんはママのお腹の中で、血液の流れる音を聞いて育っているため、無音よりもホワイトノイズの音が流れているほうがリラックスしやすいと考えられています。
クッションやぬいぐるみは、赤ちゃんの顔が埋まってしまって窒息の原因になるため、置かないようにしましょう。
抱っこしてあげる
眠ることに慣れていない赤ちゃんでも抱っこしてあげると、ママやパパの体温を感じて、眠りやすくなります。興奮状態や機嫌がよい状態でも、新生児は体力がないため、40分もすれば寝てくれるでしょう。
赤ちゃんをベッドに寝かせた瞬間に起きるかもしれませんが、抱っこした状態で寝かしつけて、ゆっくりとベッドに下ろしてあげましょう。
なお、寝ている赤ちゃんをベットに寝かせた瞬間起きてしまう現象を「背中スイッチ」と呼びます。
背中スイッチを防ぐためには、背中よりも頭やお尻からベッドに下ろすのが効果的とされています。これは、背中から下ろした場合に比べて、姿勢の変化を赤ちゃんが感じにくくなるためです。
モロー反射を抑える
モロー反射が起きると赤ちゃんが起きる場合があります。モロー反射が激しい場合は、次の方法でモロー反射を抑えましょう。
- おくるみを使う
- 外部の刺激を減らす
- 抱き方を工夫する
なお、モロー反射は生後4~6ヶ月くらいで自然に消失します。
モロー反射については、以下の記事で詳しく解説しています。
体調を確認する
体調(顔色、体温や鼻詰まり)を確認して様子がおかしい場合は、早めに小児科を受診しましょう。
なお、新生児の体温は大人より高いため、普段から体温を測っておくと、熱があるかどうか判断しやすいです。
「今のうちだけ」と考える
「自分は眠たいのに、赤ちゃんが寝てくれない」という経験をすると強いストレスを感じるかもしれません。
しかし、「今のうちだけ」と考えれば気持ちを切り替えやすくなります。実際、4ヶ月を過ぎれば、一度の睡眠で長時間眠ってくれることも増えてきます。
深呼吸したり、お茶を飲んだりして気持ちを落ちつけてから、「成長している証拠」と考えてみましょう。
焦らずに、「今のうちだけ」と気持ちを切り替えられると、心の余裕が生まれて赤ちゃんを寝かしつけやすくなります。
寝かしつけるコツ
新生児を寝かしつけるコツは、主に次の2つです。
- 生活のリズムを決める
- パートナーと分担する
それぞれ解説していきます。
生活のリズムを決める
新生児に昼夜の概念はありませんが、できるだけ規則正しい生活を送るようにしましょう。
朝にはカーテンを開けて日光を部屋に取り入れます。逆に、夜はカーテンを閉めて、できるだけ暗くしましょう。
また、日中にできるだけスキンシップをとると、赤ちゃんが「昼間は活動する時間なんだ」と認識しやすくなります。
また、眠る前に同じ行動をする「入眠儀式(入眠ルーティン)」をすると、赤ちゃんがより眠りやすくなります。具体的には、絵本を読む、寝室の照明を落とす、ホワイトノイズを流すなどをおこなうといいでしょう。
睡眠リズムができあがってくる4ヶ月を過ぎたころから、夜にまとまって寝るようになってくれます。
パートナーと分担する
一人だけで寝かしつけ間でおこなうと、ママやパパは自分の睡眠時間を確保しにくいです。
そのため、家族と相談して「今日はパパが寝かしつけをして、明日はママが寝かしつけをする」と分担すると余裕が生まれます。
とくにママは出産の直後で体が回復途中のため、パパの協力をできるだけ得ましょう。
新生児が寝ないときの注意点
新生児が寝ないときの注意点には、以下のものがあります。
- 添い寝は避ける
- 生活音を気にしすぎない
- 周りに相談する
順番にお伝えしていきます。
添い寝は避ける
「頻繁に起きるから添い寝しよう」と思う人もいるかもしれません。
しかし、新生児のうちは、ベビーベッドで一人で寝かせたほうが安心です。
大人が添い寝すると、体の一部が新生児に当たって窒息の原因になるためです。また、ベッドから新生児が落下するリスクもあります。
実際、消費者庁の発表では、2010年から2014年で0歳児の不慮の事故全体は502件、うち160件が窒息して死亡事故になったという結果が出ています。まだ首が据わっていない新生児は自分の頭を支えられないため、窒息にはとくに注意が必要です。
他にも、消費者庁は2010年12月から2017年6月までで564件の転落事故が発生しており、457件が0歳児だったという発表もしています。
新生児は体が小さいため、添い寝や大人用ベッドの利用は避けて、一人用のベビーベッドに仰向けに寝かせたほうが安心です。うつ伏せにすると、赤ちゃんが突然亡くなってしまう「乳幼児突然死症候群(SIDS)」という病気になるため、注意しましょう。
生活音を気にしすぎない
「赤ちゃんが起きないように静かにしよう」と気を配るのも大切ですが、やり過ぎはママやパパのストレスの原因になります。
歩く音や夫婦の会話など、生活音が多少あっても赤ちゃんは慣れるため、生活音を過度に気にしないようにするとよいでしょう。
「赤ちゃんがいるからテレビの音量を少し下げよう」「赤ちゃんが寝ているときは掃除機をかけないようにしよう」など、パパやママの負担にならない程度にしておくことをおすすめします。
周りに相談する
「赤ちゃんが寝てくれないので困っている」と一人で抱え込むと、精神的にも肉体的にも疲れやすくなります。
赤ちゃんが寝てくれなくて困っているときは、次の所に相談してみましょう。
- 産婦人科
- 小児科
- 保健センター
- 児童家庭支援センター
- 日本助産師会「全国の相談窓口」
「新生児が寝ない」以外の悩みや疑問の相談にのってくれるため、ぜひ活用しましょう。
まとめ:新生児を寝かしつけましょう
新生児は1日の大半を寝て過ごします。
しかし、寝てくれない場合は、以下のような原因が考えられます。
- お腹がすいている
- 不快感がある
- 興奮している
- 寝室が眠りにくい環境になっている
- モロー反射で起きてしまう
- 体調不良で寝つけない
- とくに原因がない
新生児が寝てくれないと本人も大変ですし、ママやパパも睡眠不足になるかもしれません。とくにママは出産の直後で体が回復していない状態のため、睡眠を確保したいところです。
「眠たいのに、新生児が寝てくれない」となると、焦ったり、ストレスを感じたりするかもしれません。
しかし、新生児の期間を乗り越えれば、少しずつ一度に長時間眠ることも増えてくるため、今だけの辛抱です。家族の協力も得ながら乗り越えていきましょう。
なお、現在妊娠していて、「赤ちゃんが先天的な病気を持っていないか心配」という人もいるでしょう。DNA先端医療株式会社では、妊婦さんの血液から赤ちゃんの先天的な疾患がわかる新型出生前診断(NIPT)の予約を受け付けています。
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