2025.01.21

妊娠

妊娠中にみられる喉つわりとは?おすすめの食べ物や対処法について解説

妊娠中にみられる喉つわりとは?おすすめの食べ物や対処法について解説

妊娠してから、のどのつかえや締め付けで悩まされている人もいるのではないでしょうか?もしかしたら「喉つまり」による症状かもしれません。

この記事では、妊婦さんにみられる喉つわりについて解説します。喉つわりの対処法やおすすめの食べ物も紹介しているので、参考にしてみてください。

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喉つわりとは?みられる症状

喉つわりは、妊娠中にみられるつわりのひとつです。つわりは吐き気や嗜好の変化、眠気などがみられる症状で、妊婦さんの半数から8割にみられます。個人差がありますが、つわりは妊娠5~6週に始まり、13週頃につわりのピークを迎えます。

喉つわりは医学用語ではありませんが、一般的には妊娠中にみられる食道の炎症や喉のつかえといった喉まわりの症状を指します。その他の症状として、喉の締め付け、胸やけ、げっぷなどがあります。また胃酸の逆流が粘膜を刺激し、咳が出ることもあります。

喉つわりがみられる原因

喉つわりになる原因はいくつかあります。ひとつは妊娠によるホルモンバランスの変化やストレスを起因とする消化機能の低下です。妊娠による消化不良が起こりやすくなることで、吐き気や胸やけを主体とした症状がみられるようになります。

また長く続くつわりや妊娠中の循環血液量の増加により、喉つわりがみられることもあります。つわりで嘔吐が続くと食道や胃の入り口部分の粘膜が荒れ、胃酸が上がりやすくなるためです。また、妊娠により体の水分量が増えると、のどの粘膜もむくみやすくなり、のどに詰まりを感じることもあります。

妊娠が進み、おなかの赤ちゃんの成長とともに子宮が大きくなることで、喉つわりがみられることがあります。大きくなった子宮により胃が圧迫されて、胃酸が逆流するためです。妊娠後期にみられる喉つわりでは、胸やけやゲップ、食事時のつかえなどの症状がみられます。

喉つわりはいつからいつまでみられる?

喉つわりは個人差がありますが、原因により妊娠初期から妊娠後期にみられます。妊娠初期はホルモンバランスによる消化機能の低下やストレスにより、胸やけなどの症状がみられやすくなります。

妊娠中期は循環血液量の増加によりのどの粘膜がむくみ、のどにつかえ感がみられやすくなる時期です。人によっては、のどの引き締めを感じることもあります。

妊娠後期になると、赤ちゃんの成長とともに子宮が圧迫されるため、胃酸の逆流や食事時のつかえがみられるようになります。ただ臨月になり、出産予定日が近づくと、赤ちゃんが骨盤の方へ降りて、お腹が下がってきます。そのため、物理的な原因による喉つわりが改善することがほとんどです。

このように原因によって喉つわりの起こるメカニズムや症状も異なります。妊婦さんによっては、妊娠初期の喉つわりが治まっても、妊娠後期に別の原因により再び喉つわりがみられることもあるでしょう。

喉つわりが治らない!楽になるための対処法

喉つわりを抱えている妊婦さんのなかには、「症状がなかなか治らない」と悩んでいる人もいるかもしれません。喉つわりの症状を抑える方法には次のものがあります。

1回の食事量を少なくして食事回数を増やす

胃酸の逆流による喉つわりのみられる妊婦さんは、1回の食事量を少なくして、こまめに食べるようにしましょう。胃酸の逆流による喉つわりは、胸やけや喉がしみるような症状がみられます。一度に多くの食事を取ると、胃の内容物や胃酸が上がりやすくなります。

食後すぐに横にならない

食道の炎症や胃酸の逆流による喉つわりがみられているときは、食事後2~3時間は横にならないようにしましょう。夕食の時間が遅くなり、すぐに寝る必要があるときは、上半身を挙上した体勢で就寝すると、喉つわりが起こりにくくなります。

どうしても横になる必要があるときは、胃が下になるように、体の右側部分を下にするのもおすすめです。

つわり対策をする

喉つわりの改善には、その他のつわり対策をしっかり行うことも大切です。「吐きづわりなど他のつわりの後に喉つわりになった」という人もいるでしょう。

喉つわりでなくても、他のつわりが原因で嘔吐が長く続くと、食道や胃の入り口の粘膜が荒れやすくなります。その結果、胃の入り口部分や食道の粘膜に炎症が起こり、喉つわりを引き起こす要因となることがあります。

妊婦さんにとって、つわりによる嘔吐は本当に苦しいものです。自身が食べやすい食べ物を食べたり、少量の食事量を回数に分けて食べたりするなど、自分に合ったつわり対策をして嘔吐を予防しましょう。

喉つわりでおすすめの食べ物

喉つわりの症状がひどいときは、消化吸収の良い胃に優しい食べ物を取るのがおすすめです。パンやうどん、豆腐や納豆といった柔らかい食べ物は、胃での消化に負担をかけません。

また鶏のささ身や白身魚など脂肪分が少ない食品は、胃酸の過剰な分泌を抑えることができます。食物繊維の多い食品は消化に時間がかかるため、野菜を取るときはカボチャやジャガイモなどを選ぶとよいでしょう。

喉のつかえがあるときは、牛乳やヨーグルトなど飲み込みやすい食べ物を取るのもおすすめです。アイスやゼリー、ジュースも飲み込みやすく、口にしやすい食べ物ですが、栄養価はそれほど高くありません。妊娠中は栄養バランスにも配慮したうえで、喉つわりでも食べやすい食べ物を選ぶようにしましょう。

喉つわりが治らないときは医療機関へ

喉つわりの症状により、日常生活に支障が出ているときは、医療機関を受診することが大切です。喉つわりの症状が続くときは、他の病気の可能性もあります。喉つわりとよく似た症状を持つ病気は次のものがあります。

  • 逆流性食道炎:胃の入り口部分がゆるんで、胃酸が食道へ逆流する病気です。喉つわりと同じように、胸やけやげっぷなどの症状がみられます。
  • 甲状腺の病気:甲状腺の病気により、のどの全面が腫れることがあります。
  • かぜ:風邪の引き始めは、喉がしみたり喉のつかえを感じます。

喉つわりで赤ちゃんの性別は分かる?

喉つわりの有無によりおなかの赤ちゃんの性別が分かることはありません。つわりの明確なメカニズムははっきりしていないものの、ホルモンバランスの変化によるものとされています。つわりの症状ごとに種類分けされていることもありますが、喉つわりの症状は個人差が大きい特徴があります。

まとめ

喉つわりは、喉のつかえや締め付け、胸やけやゲップ、胃酸の逆流などによる症状です。喉つわりの原因は多様であることから、妊娠時期によっても異なる症状がみられ、喉つわりがおさまらないこともあります。

妊娠中に喉つわりがみられているときは、消化に良い食べ物を食べ、他のつわり対策をすることが大切です。症状が長く続いているときは、逆流性食道炎など他の病気の可能性もあります。セルフケアで改善しないときは、かかりつけの産科や内科を受診するようにしましょう。

参考:
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ABOUT ME

原明子
国立大学で看護学を学び資格を取得し、卒業後は都内の総合病院に勤務。 海外医療ボランティアの経験もあり。 現在は結婚・子育てのため、医療や健康分野を中心にライター・編集者として活動中。 学歴:2005年 国立大学看護学部卒業。取得資格:看護師、保健師。

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