2022.03.18
出産
妊娠
妊婦さんの中には、「赤ちゃんに会えるのは楽しみだけど、どれくらい費用が必要なのか不安……」という人もいるのではないでしょうか?
妊娠・出産を届け出ると助成金がもらえます。この記事では、妊娠や出産でもらえる助成金や必要な費用、受け取るポイントについて紹介します。
なお、出生前診断については以下の記事で詳しく解説しています。
妊娠がわかると、今後どのくらいの費用がかかるか気になるでしょう。
妊娠・出産は病気ではないので、基本的に費用は自己負担で健康保険は適用されません。
妊娠から出産までにかかる費用は次のとおりです。
それぞれの目安についてみていきます。
妊娠して最初にかかるのが妊婦健診の費用で、妊娠期間中で合計10〜15万円かかります。
妊婦健診は妊娠中の母子の健康チェックをし、異常があった場合に早く対応する目的で行われます。妊娠週数ごとに定期的に受診することが大切です。
妊娠の週数によって、妊婦健診の検査内容や費用が異なります。費用の目安は次のとおりです。
特に異常がみられない妊婦さんでも、必ず10〜14回は検査を受けます。異常があった場合は回数が増えたり、特別な検査を受けたりすることもあります。
出産には、健診費用とは別に平均41〜42万円くらいの費用がかかります。
出産費用の内訳は次のとおりです。
出産方法は自然分娩・帝王切開・無痛分娩がありますが、それぞれ費用が異なります。
妊娠中や出産後には、医療費以外にもママに必要なマタニティー用品代や赤ちゃんのためのベビー用品代がかかります。
例えば、妊娠中はお腹が大きくなるので、マタニティー用の下着や衣類が必要になります。出産後は、ベビー服やベビーベッド、ベビーカーなど、赤ちゃんと暮らすためにさまざまな物品を用意しなければなりません。
「妊娠・出産費用って高い……」とびっくりした人も多いでしょう。
妊娠がわかったら妊娠届を役所に提出することで、さまざまな助成金を受け取れます。誰でももらえる助成金は次のとおりです。
助成金を利用して、安心して赤ちゃんを迎えられるようにしましょう。順に、妊娠・出産にかかわる助成金についてみていきます。
妊婦健診の費用は保険適用になりませんが、自治体では公費による補助を行っています。
内容は自治体によって、10枚つづりの補助券や14枚つづりの受診券など異なります。
妊婦健診の助成を受けるには、妊娠の診断を受けた医療機関の名前を記載して妊娠届を提出することが条件です。
妊娠の可能性が分かったときは、早めに産婦人科を受診しましょう。
また、里帰り出産を考えている人の中には、現在の自治体と帰省先の自治体が異なるケースも多いでしょう。このような場合は、両方の自治体に里帰り出産のことを伝え、必要なサービスを受けられるように調整してもらいましょう。
出産育児一時金は、出産時に健康組合から支給される助成金です。
支給額は、赤ちゃん1人あたり42万円です。双子以上の多胎の場合、人数分だけもらうことができます。「産科医療補償制度」に加入しない医療機関で出産した場合は、40万4千円になります。
受け取れる条件は次のとおりです。
妊娠4カ月以上であれば、万が一死産や流産、中絶になった場合でも、助成金の対象となります。
児童手当は、子どもを育てている世帯がもらえる助成金です。支給金額は子どもの年齢によって異なり、子どもが中学卒業までもらうことができます。
金額は次のとおりです。
3歳未満 | 一律15,000円 |
3歳から小学校卒業まで | 10,000円(第3子以降は15,000円) |
中学生 | 一律10,000円 |
児童手当には所得制限があります。収入が多い世帯の場合、子どもの年齢にかかわらず一律で5,000円の支給になることがあります。
妊娠・出産となると仕事を休まなければならないので、収入が減るのが不安という働くママも多いでしょう。
近年では、出産後しばらくしてから働き続ける女性も増えています。働くママの場合、妊娠・出産でもらえるのは以下の助成金です。
勤務先の社会保険や雇用保険に加入していることが条件になるので、パート勤務の場合は受け取れないこともあります。順に解説します。
傷病手当金は、妊娠中に体調を崩して仕事を休まなければならないとき、勤務先の健康保険組合から支給される助成金です。
対象期間:仕事を3日以上連続で休んだ場合、4日目から支給 |
3日以上連続で休むことを「待機期間」といい、待機期間が完了すれば、4日目に出勤し5日目から再び休んでも支給されます。ただし、休職中も給与が支払われている場合は支給されません。
一日当たりの支給額の計算式は、次のとおりです。
一日当たりの金額 = 標準報酬月額 ÷ 30日 × 2/3 ※標準報酬月額:支給開始日以前の継続した12カ月間の各月の平均額 |
支給額は、給料のおよそ3分の2に当たる金額になります。
出産手当金は、働いているママが産休期間中に勤務先の健康保険組合から支給される助成金です。
対象期間:出産した日の42日前〜産後8週間(出産翌日から56日目)までの範囲内 ※出産予定日後に出産した場合は、出産予定日の42日前から ※双子以上の多胎妊娠の場合は、出産予定日の98日前から |
一日当たりの金額の計算式は、次のとおりです。
一日当たりの金額 = 標準報酬月額 ÷ 30日 × 2/3 ※標準報酬月額:支給開始日以前の継続した12カ月間の各月の平均額 |
出産手当金でもらえる金額は、傷病手当金と同じで給料のおよそ3分の2に当たる額が支給されます。
育児休業給付金は、育児休業により給料が発生しない期間に勤務先の雇用保険から給付金がもらえる制度です。
対象期間:産後休業期間(出産翌日から8週間)終了の翌日から子どもが1歳の誕生日を迎える前日まで ※保育園の申し込みをしたのに入れなかった、子どもの養育者が病気になったなど、仕事に復帰できない場合は、最大2年間延長可 |
育児休業給付金でもらえる金額は、以下の計算式になります。
休業開始時賃金日額×支給日数×67%(育休開始から6カ月以上は50%) ※休業開始時賃金日額:育休開始前6カ月の総支給額÷180日 |
月給20万円であれば、育休開始から6カ月は毎月13.4万円、以降は毎月10万円になります。
育児給付金を受け取るには、育休を開始する前の2年間のうち、12カ月以上の雇用保険の加入がなければなりません。ただし、この条件を満たしていなくても、期間中に1人目の子どもの育児中である場合は対象となることがあります。
もう1つの条件となるのが、休業が完了した後に職場へ復帰することです。育休後に退職予定の人は、給付金の対象となりません。
妊娠・出産は多額の費用がかかりますし、仕事を休まなければならないので、助成金がいつもらえるのか気になるでしょう。
妊婦健診費用の補助は、役所に妊娠届を提出したとき、支給される母子手帳と一緒に補助券や受給券がもらえます。
出産育児一時金は、一旦全額支払って産後に申請する場合と、医療機関に直接助成金が支払われて差額のみ支払う場合があります。手続きの仕方が違うので、出産する医療機関に確認しましょう。
児童手当は、出産後に役所に申請することで支給されます。
出産手当金は申請から約1カ月〜2カ月で支給され、育児休業給付金は育児休業が開始してから2カ月に1回支給されます。
助成金は申請しなければもらい損ねてしまうこともあり、複雑でよくわからないと思うことも多いでしょう。
もらえるはずの助成金をしっかり受け取るためのポイントは、次のとおりです。
申請しなければもらえない助成金は、期限があることが多いです。体を気遣いながら手続きをするのは大変ですが、「期限切れでもらえなかった」ということがないように、先延ばししないで早めに申請しましょう。
「何をどうすればいいのかわからない」という場合は、妊娠を届け出た自治体や、勤務先に相談するのが一番です。
助成金の制度について詳しく教えてもらえますし、勤務先で申請してくれることもあります。気軽に連絡してみましょう。
妊娠や出産は、妊婦さんやその家族の経済的なサポートのために、いくつかの助成金があります。もらえる助成金の中には条件もあります。自治体や勤務先によく確認して、早めに申請することが大切です。
【妊娠・出産で誰でももらえる助成金】
【妊娠・出産で働くママがもらえるお金】
【助成金を受け取るポイント】
記事内で紹介した内容を参考にしながらよく確認し、もれずに受け取れるようにしましょう。
なお、DNA先端株式会社ではお腹の赤ちゃんの新型出生前診断(NIPT)を行っています。費用と同様に少しでも出産の不安を減らしたい方は、お気軽にご相談ください。
ABOUT ME