2021.12.17

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妊婦健診の費用や内容・スケジュール!新型出生前診断(NIPT)との関係

妊婦健診とは?費用や内容・スケジュール・新型出生前診断( NIPT )との関係について

妊娠中は普段よりも意識して健康に気を付ける必要があります。

すこやかな妊娠生活を送る上で大きなサポートとなるのが妊婦健診です。妊婦健診でどのようなことが行われるのか、いつ頃から行けばいいのか気になりますよね。この記事では、妊婦健診の内容やスケジュール、費用について解説します。

また、新型出生前診断(NIPT)との関係についてもお伝えします。

ぜひ参考にしてください。

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そもそも妊婦健診とは?

妊婦健診は、妊婦さんやお腹の赤ちゃんの健康状態を確認するものです。また、妊婦さんやお腹の赤ちゃんに病気がないかどうかを調べるだけではなく、妊婦さんが妊娠や出産、育児について専門家に相談することもできます。

このように妊婦健診は、すこやかな妊娠生活を送るために必要なものです。妊婦さんの心身の健康のサポートをしてくれるものといえるでしょう。

「妊婦検診」は間違い

妊婦健診は「妊婦検診」と間違われることもありますが、正確には「妊婦健康診査」を略した「妊婦健診」になります。「検診」が特定の病気を調べるのに対して、「健診」では健康状態を確認するために検査を行います。妊娠は病気ではないので、妊婦健診が正しい表現となります。

妊婦健診の際に疑問点を聞いてみましょう

妊婦健診の際は、医師や助産師が対応します。「経過は順調ですか?」「貧血気味だけど大丈夫ですか?」など、妊娠中の疑問や不安を医師や助産師に確認しておきましょう。

疑問や不安がなくなれば、安心して妊娠生活を送りやすくなります。

妊婦健診で行われること

妊婦健診で行われること

妊婦健診では、妊婦さんやお腹の赤ちゃんの健康状態を知るために、さまざまな検査が行われます。妊娠時期ごとに行われる妊婦健診の検査内容は以下になります。

  • 妊娠初期(妊娠15週前)の検査内容
  • 妊娠中期(妊娠16~27週まで)の検査内容
  • 妊娠後期(妊娠28~40週)の検査内容

それぞれ解説していきます。

妊娠初期(妊娠15週前)の検査内容

妊娠初期の妊婦健診では以下の検査が行われます。

  • 超音波検査(エコー検査)
    お腹に超音波を当てて、反響を映像化する検査です。赤ちゃんの成長や発達の様子を調べます。
  • 血液検査
    採血により、妊婦さんの健康状態や特定の感染症について調べます。妊娠初期の主な検査項目は以下になります。

    【血液一般、梅毒血清反応、HBs抗原、風疹抗体、不規則抗体、甲状腺機能、HIV、血液型、HCV、トキソプラズマ、血糖検査】
  • 子宮頸がん検診
    専用の内診台に乗り、子宮の入り口の細胞を綿棒などでこすり取る検査です。

妊娠中期(妊娠16~27週まで)の検査内容

妊娠中期でも血液検査や超音波検査が行われますが、その他にも以下の検査が行われます。

  • クラミジア検査
    専用の綿棒で子宮の入り口の細胞をこすり取る検査です。クラミジアは性感染症の1つです。クラミジアに感染している場合、経腟分娩の際に赤ちゃんが産道から感染する恐れがあるので、出産前に治療が必要です。

妊娠後期(妊娠28~40週)の検査内容

妊娠後期でも、血液検査や超音波検査が行われますが、妊娠36週以降になると以下の検査が行われます。

  • 膣分泌物検査
    専用の綿棒で帯下を採取する検査です。妊娠中は膣炎になりやすく、経腟分娩の際に赤ちゃんが産道から感染するリスクがあるためです。

NST(ノンストレステスト)検査
お腹に専用のバンドを付けて、胎児心拍や子宮の収縮を調べる検査です。胎児が元気かどうか、お腹に張りがないか知ることができます。

妊婦健診はいつ行う?スケジュールを紹介

妊婦健診のスケジュール

妊娠中は赤ちゃんの成長はもちろん、週数が進むにつれて妊婦さんの健康状態にも大きな影響が出ます。安心して妊娠生活を過ごすためには、定期的に妊婦健診を受けることが大切です。

妊婦健診をいつから受けるかは、妊娠が判明したときです。妊娠が分かったときや、妊娠が疑われるときは、まずは医療機関の産婦人科を受診しましょう。

妊婦健診の受診回数や頻度は?

妊婦健診の受診回数は、妊娠週数が進むにつれて多くなります。具体的な受診の目安は以下になります。

≪妊婦健診の受診の目安≫

妊娠満23週まで4週間に1回
妊娠満24週から35週まで2週間に1回
妊娠満36週から出産まで1週間に1回
参考:妊婦健診 – 厚生労働省

妊婦健診の費用について

妊婦健診は自費診療で、当日の検査内容によっても金額が異なります。ここでは妊婦健診の費用の目安についてみていきます。

  • 毎回の健診費用 5,000~6,000円
  • 妊娠初期の検査 35,000~45,000円
  • 妊娠中期の検査 10,000~20,000円
  • 妊娠後期の検査 20,000~25,000円

妊婦健診の受診券や補助券を活用しよう

妊婦健診は妊娠中に何回も受ける必要があるため、費用がかさむことを心配している人もいるかもしれません。妊婦健診は公費補助が行われています。公費補助の内容は自治体によって異なり、自己負担が発生する場合もあります。

多くの場合、役所に妊娠届を提出すると、母子手帳と一緒に妊婦健診の受診券や補助券を配布してもらえるので、費用を抑えることが可能です。多くは14回分、多胎児の場合は、19回分の費用を公費助成してくれる自治体もあります。

医療機関によっては、住んでいる自治体の受診券だけでなく、周辺の都道府県の受診券を利用できる場合もあります。

なお、都道府県を越えて引っ越しをした場合、引っ越し前の受診券や補助券が使えなくなる恐れがあります。しかし、引っ越し先の都道府県で手続きをすれば、受診券や補助券を再度もらえる可能性があります。

妊婦健診は必ず受けならければならないのか

妊婦健診は必ず受けならければならないのか

ケースとしては少ないですが、妊娠中の女性の中には、妊婦健診を一切受けずに駆け込みで出産をする方もいます。さまざまな事情により妊婦健診を受けられない人もいるかもしれません。

妊娠により女性の心身には大きな変化が生じるので、健康な女性でも病気になることがあります。自分でも気づかないうちに感染症にかかっていれば、お腹の赤ちゃんの健康状態にも影響を及ぼすことがあります。

女性の妊娠・出産にはさまざまなリスクがともないます。健康に妊娠期間を過ごして、より安全な出産を迎えるためにも、妊婦健診は欠かさず受けるようにしましょう。

妊婦健診では、医師や助産師から保健指導を受けることも可能です。妊娠生活や出産後の育児で不安や悩みを解決するのにも役立つでしょう。

新型出生前診断(NIPT)と妊婦健診の関係

新型出生前診断(NIPT)と妊婦健診の関係

妊婦健診を予定している方の中には、新型出生前診断(NIPT)について気になっている人もいるかもしれません。新型出生前診断(NIPT)は出生前診断の遺伝子検査のひとつで、お腹の赤ちゃんの遺伝子を調べる検査です。

遺伝子検査というと何か大がかりな検査なのではないか……というイメージがありますが、実際には、採血により妊婦さんの血液中に含まれている胎児のDNAのかけらを調べる簡単な検査です。

新型出生前診断(NIPT)は染色体異常の可能性を調べる非確定検査の中で1番精度の高い検査です。陰性の場合は的中率99.99%以上(弊社の場合)と安心いただけますが、検査で陽性が出た場合は羊水検査などの確定検査が必要です。

しかし確定検査は流産のリスクがあるため、確定検査を受ける前に新型出生前診断(NIPT)で検査をされる方が非常に増えています。

弊社では、検査後万が一陽性だった場合、羊水検査(確定検査)の費用を全額負担しています。確定検査をお考えの方も、妊娠10週からリスクの低い高精度の新型出生前診断(NIPT)から始められる体制を整えています。

DNA先端株式会社では新型出生前診断(NIPT)を提供

弊社では、提携の医療機関を通して、新型出生前診断(NIPT)を行っています。遺伝的な視点からお腹の赤ちゃんの健康状態が気になる方は、新型出生前診断(NIPT)の受検を検討してみるのもよいかもしれません。

まとめ

妊婦健診は妊婦さんやお腹の赤ちゃんの健康状態を調べるための検査です。元気な赤ちゃんを産むためには、妊娠中から健康管理に気を配る必要があります。妊娠中の方は、定期的に妊婦健診を受けて、すこやかな妊娠生活を目指していきましょう。

参考:
妊婦健診Q&A
妊婦健診の公費負担事務の流れ

新型出生前診断(NIPT)については、以下の記事で詳しく解説しています。

https://dna-am.co.jp/media/926/

ABOUT ME

原明子
国立大学で看護学を学び資格を取得し、卒業後は都内の総合病院に勤務。 海外医療ボランティアの経験もあり。 現在は結婚・子育てのため、医療や健康分野を中心にライター・編集者として活動中。 学歴:2005年 国立大学看護学部卒業。取得資格:看護師、保健師。

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