「100日祝いにはどんなことをするの?」
「お食い初めの儀式の流れとは?」
「男の子と女の子で何か違いはある?」
そんな疑問を持っている人も多いのではないでしょうか。
今回は100日祝いの概要や準備方法、お食い初めの料理の内容、儀式の流れなど、初めての人にもわかりやすいようにお伝えしていきます。
また、「100日祝いの時期はずらしてもいい?」「お宮参りと一緒にしてもいい?」といった、よくある質問にも答えていくので、ぜひ参考にしてください。
なお、現在妊娠していて、お腹の中にいる赤ちゃんに先天的な疾患がないか不安に思っている人は、出生前診断を受けてみるのも1つの方法です。
出生前診断については「出生前診断にはどんな種類があるの?」でチェックできます。
100日祝い(百日祝い・お食い初め)とは?
「100日祝い」とは、赤ちゃんの生後100日前後に行われる伝統的なお祝いの儀式で、日本では平安時代頃から行われてきました。
「一生涯、食べものに困らないように」という願いを込めて、お祝いの料理を赤ちゃんの口元に運び、食べるまねをさせるのが習わしです。
100日祝いは、以下のような名称で呼ばれることもあります。
- 百日祝い(ももかいわい)
- お食い初め(おくいぞめ)
- 真魚始め(まなはじめ)
- 箸初め(はしぞめ)
- 箸そろえ
- 歯がため
地域によって、呼び方や儀式のやり方が異なる場合がありますが、子どもの幸せを願う気持ちに違いはありません。
100日祝いはいつ行う?
100日祝いを行うタイミングは、赤ちゃんの乳歯が生え始める生後100日前後が一般的です。
地域によっては、生後110日や120日を目安に行うこともあります。
しかし、これはあくまで目安であり、必ずしも生後100日前後や110日、120日に行わなければいけないわけではありません。
赤ちゃんの体調や家族の予定などに合わせて、柔軟に日程を決めましょう。
100日祝いの日程を計算する方法
赤ちゃんの生後日数(日齢)を計算する場合、通常は母子手帳にも載っているように、赤ちゃんが生まれた当日を「0日」として、その翌日を「1日」とします。
しかし、お宮参りや100日祝いなどの昔からある行事に関しては、赤ちゃんが生まれた当日を「1日」と数えて計算するのが一般的です。
つまり、100日祝いを100日目ぴったりに行う場合は、生まれた日を1日目と数えて、その後99日経った日となります。
日数の計算がややこしいと感じる場合は、Web上で「100日祝い 計算」と検索すると、赤ちゃんの生年月日から行事の日程を算出できるサイトが出てくるので、利用してみてください。
100日祝いは何をする?
100日祝いでは、赤ちゃんの家族や親族が集まり、みんなでお祝い膳を囲んで「お食い初めの儀式」や「歯がための儀式」を行うのが通例です。
そのほか、自宅やフォトスタジオで記念写真の撮影を行うこともあります。
100日祝いはどこで行う?
100日祝いは、自宅や祖父母の家、料亭、レストランなどで行うことが多いです。
これから100日祝いを計画している人の中には「家でやるべき?お店でやるべき?」と迷っている人もいるのではないでしょうか。
この章では、自宅などで行う場合と、お店で行う場合のメリット・デメリットについて、それぞれ紹介します。
自宅で行うメリット・デメリット
自宅で100日祝いを行う場合は、お店よりも費用が安く済むのが大きなメリットです。
また、外出する必要がないため、赤ちゃんへの負担が少なく、リラックスした状態で当日を迎えられるという利点もあります。
しかし、儀式に使う道具の準備や買い出し、料理などに時間や手間がかかる点は覚悟が必要です。
お店で行うメリット・デメリット
レストランや料亭などのお店で100日祝いを行う場合は、儀式に使う道具や料理を自分で用意しなくていい点が大きな魅力です。
さらに、お食い初めの儀式のやり方をサポートしてくれるお店もあるので、手順を調べる手間も省けます。
ただし、自宅で行うよりも費用が高くなりやすい点や、慣れない環境で赤ちゃんがぐずってしまう可能性がある点などがデメリットです。
100日祝いの準備方法
100日祝いを行う際の、準備方法を紹介します。
- 参加者を決める
- 日程や場所を決める
- 記念写真の撮影方法を決める
- 儀式に必要なものを用意する
それぞれの項目について、詳しく見ていきましょう。
参加者を決める
100日祝いをすることが決まったら、まずは誰が参加するのか家族で話し合いましょう。
100日祝いは、赤ちゃんの両親と祖父母が参加するのが習わしです。ただ、祖父母が遠方で来られない場合や、そのほかの親族を招待する場合などもあり、参加者は家庭によってさまざまです。
日程や場所を決める
100日祝いの参加者を決めたら、具体的な日程や場所を検討します。
参加者と予定をすり合わせていつにするか決め、自宅で行うのか、お店で行うのか話し合いましょう。お店で行う場合は、事前に予約が必要です。
記念写真の撮影方法を決める
100日祝いの記念写真を残したい場合は、撮影方法も決めておきましょう。
フォトスタジオや出張撮影など、プロに撮影をお願いする場合は、前もって予約しておく必要があります。
儀式に必要なものを用意する
自宅で100日祝いを行う場合は、儀式に必要なものを事前に用意しておきましょう。
儀式には、次のようなものが必要です。
- 料理を盛り付ける食器
- お祝いの料理(お祝い膳)
- 祝箸
- 歯がため石(儀式用の小石)
なお、料理を盛り付ける食器は漆のものを使用するのが習わしで、男女で色が異なるのが特徴です。男の子は内側と外側が赤いもの、女の子は内側が赤、外側が黒いものを用意しましょう。
ただ、100日祝い用の食器はその後の使い道が少ないため、自宅にある食器で代用するケースも少なくありません。
お食い初めの料理(お祝い膳)の内容と意味
お食い初めの儀式のために用意する料理(お祝い膳)の基本的なメニューは、以下の6つです。
- 赤飯
- 尾頭付きの鯛
- はまぐりのお吸い物
- 煮物
- 酢の物
- ケーキ
それぞれの料理にはどのような意味が込められているのか、1つずつ確認していきましょう。
赤飯
日本では古くから「赤い食べ物には邪気を払う力がある」と考えられてきました。
そのため、魔除けの意味で100日祝いや初節句、七五三など、さまざまなお祝いの席で振る舞われるようになりました。
もともとは神様へのお供え物でしたが、今では「おめでたいときに食べる物」として定着しています。
尾頭付きの鯛
鯛は、昔から「目出鯛(めでたい)」という語呂合わせや、紅白の色味から、縁起がよいものとされてきました。
また、尾頭付きの鯛は見た目が豪華なだけでなく、「首尾一貫」を意味し、「人生を最初から最後までまっとうして長生きするように」という願いも込められています。
はまぐりのお吸い物
お食い初めのお吸い物は、「吸う力が強くなり、たくさん乳を吸って健やかに育ちますように」という願いを込めて用意します。
また、はまぐりは良縁を意味しており、「将来、二枚貝のようにぴったり合う伴侶に出会えますように」という願いが込められています。
煮物
お食い初めの煮物の具材は、地域によって異なりますが、お祝いの席で食べられることの多い「筑前煮」を用意するのが一般的です。
筑前煮は、さまざまな具材が1つの鍋で合わさることから、「家族が仲良く、末永く繁栄しますように」という意味が込められています。
また、縁起物として「先が見通せるように」という意味を込めたレンコンや、「子宝に恵まれますように」という願いを込めた里芋などを入れることもあります。
酢の物
酢の物は「寿の物」とも書く縁起物で、お食い初めでは、おめでたい色合いの「紅白なます」を用意することが多いです。
そのほか、「多幸」の語呂合わせでタコの酢の物や、「しわしわになるまで長生きするように」という意味で梅干しを用意する場合もあります。
ケーキ
昔ながらのお食い初めのお祝い膳には含まれないことがあるものの、100日祝い用に可愛くデコレーションされたケーキを追加で用意する家庭も少なくありません。
100日祝い用のケーキトッパーやアイシングクッキーを使えば、簡単に普通のケーキを100日祝い仕様にアレンジすることも可能です。
お食い初めの儀式の流れ
お食い初めの儀式は、地域によって流れが異なる場合がありますが、まず「養い親」を決めるのがしきたりです。
「養い親」とは、赤ちゃんに料理を食べさせるまねをする人のことで、長寿にあやかる意味合いから、通常は参加者(近親者)の中で最年長の人物が担当します。
赤ちゃんが男の子の場合は男性、女の子の場合は女性が養い親となります。
ただ、「せっかくの機会だから」と、みんなで交代しながら赤ちゃんに食べさせるまねをすることも多いので、正式なやり方にこだわりすぎる必要はありません。
食べさせるまねをするときは「赤飯→お吸い物→赤飯→鯛→赤飯→お吸い物」の順に、祝箸を使って赤ちゃんの口元に料理を運びます。
この手順を3回繰り返し、最後に歯がための儀式に移ります。
用意した歯がため石に祝箸を軽くあて、「丈夫な歯が生えますように」と願いつつ、その箸を赤ちゃんの歯茎にちょんちょんと優しくあてましょう。
儀式が終わったあとの料理は、集まった大人たちで食べるのが一般的です。
100日祝いの服装
100日祝いでは和服が正装で、色付きの小袖を着せるのがしきたりです。しかし、現代では昔のしきたりにこだわらない家庭も増えてきました。
ここでは、主役の赤ちゃん(男の子・女の子)と両親やゲスト、それぞれの服装について解説していきます。
赤ちゃん(男の子)
100日祝いで男の子が着る服装は、次のようなものがあります。
- 色付きの小袖
- 袴風ロンパース
- タキシード風ロンパース
- セレモニードレス
- 甚平 など
赤ちゃん(女の子)
100日祝いで女の子が着る服装は、次のようなものがあります。
- 色付きの小袖
- 袴風ロンパース
- セレモニードレス
- ワンピース など
両親やゲスト
赤ちゃんが和装の場合、ママも和装で合わせることがあります。その場合、フォーマルな訪問着を選ぶのが一般的です。
ただし、授乳や赤ちゃんのお世話がしづらいこともあるため、フォーマルなワンピースやスーツ、きれいめな普段着などでもよいでしょう。
パパはスーツが基本ですが、格式の高いお店などでなければ、シャツにチノパンといったカジュアルなスタイルでも構いません。
参加者全体の統一感を出すために、祖父母の服装はママやパパと合わせるのが基本です。
100日祝いの費用は誰が出す?金額の目安は?
100日祝いにかかる費用は、赤ちゃんの両親が負担するケースが多いです。
料亭やレストランで100日祝いを行う場合、お食い初めの儀式に使うお祝い膳は3,000円から1万円ほどで用意できます。
加えて、赤ちゃん以外の参加者の食事代が1人あたり3,000円から1万円ほどかかります。
つまり、赤ちゃん+両親と両家の祖父母の計7名で100日祝いをする場合の費用は、21,000円から7万円が目安です。
なるべく費用を抑えたい場合は、自分で料理を用意して、自宅などで行うともう少し安く済むことがあります。
100日祝いに関するよくある質問4つ
ここからは、100日祝いに関する以下のような質問に答えていきます。
- 100日祝いの時期はずらしてもいい?
- 100日祝いとお宮参りを一緒にしてもいい?
- 100日祝いに招かれたら祝い金やプレゼントは必要?
- 100日祝いの飾り付けはどうすればいい?
それぞれの回答を確認し、疑問の解消に役立ててください。
100日祝いの時期はずらしてもいい?
100日祝いは生後100日前後、または生後110日、120日に行うのが基本とされていますが、時期をずらしても問題ありません。
「100日祝いは生後100日前後にやるものだから」という考えに縛られすぎず、赤ちゃんの体調や家族の予定などに合わせて、柔軟に日程を決めましょう。
ただし、お食い初めの儀式では、料理を食べる「まね」をさせるため、できれば離乳食が始まる前に行うのがおすすめです。
100日祝いとお宮参りを一緒にしてもいい?
100日祝いとお宮参りは、同日にまとめて行っても大丈夫です。
通常、お宮参りは生後1ヶ月頃に行いますが、育児や体調にもう少し余裕が出てくる生後3ヶ月頃まで待って、100日祝いと一緒に行う家庭も少なくありません。
ただし、100日祝いとお宮参りをまとめて行う場合は、そのぶん時間や体力も必要になります。
そのため、どちらの行事もじっくりと時間をかけて行いたい場合は、それぞれ別の日に行ったほうが無難です。
100日祝いに招かれたらお祝い金やプレゼントは必要?
100日祝いに招待された場合、参加者はお祝い金を用意するのが一般的です。
お祝い金の相場は、赤ちゃんの祖父母は1万円前後、祖父母以外の親族は5,000円から1万円前後と言われています。
お祝い金を入れるのし袋の表書きは「御祝」や「祝御食初」とし、水引は「何度あってもよいお祝い事」に使う花結び(蝶結び)を選びましょう。
また、プレゼントは必須ではないものの、お祝い金と一緒に贈ると記念になるため、とても喜ばれます。
「お食い初め」にちなんで、赤ちゃん用のお食事エプロンや、お名前入りの食器など、食に関する物をプレゼントするのもおすすめです。
100日祝いの飾り付けはどうすればいい?
100日祝いでは、お祝い膳の鯛に飾り付けを施して、より豪華な雰囲気を演出することが多いです。
鯛の飾り付けとしては、鯛の下に敷く「紅白の敷き紙」や「敷き葉」、鯛の尾ひれや胴体に添える「水引」「のし」「扇」などの「鯛飾り」を使うとよいでしょう。
お食い初め用の祝い鯛をお取り寄せする場合は、飾り付けも一緒に添付されてくることがほとんどなので、別途用意する手間が省けます。
まとめ:100日祝いの基礎知識を覚えておきましょう
100日祝いは、赤ちゃんに乳歯が生えてきた頃に行う儀式で、「生涯、食べものに困らないように」という願いを込めて実施します。
「料理に自信がない」「準備する時間がない」という人は、お店のお食い初めプランや、お祝い膳のお取り寄せを利用するのも一つの手です。
ぜひ、家族や親族みんなで集まって、楽しくお祝いしてあげましょう。
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