2025.06.11
妊娠
肩こりや腰痛など、妊娠中のマイナートラブルを避けるために、マッサージを受けようと考えていませんか?妊娠中にマッサージを受けて、自身の健康や赤ちゃんの状態に影響がないか気になる人もいるでしょう。
この記事では妊婦さんに起こりうるマッサージの影響、やり方や注意点について解説します。妊娠中でマッサージをしようと考えている人は参考にしてみてください。
妊娠中は自分で体をほぐす程度のマッサージであれば、とくに問題ありません。マッサージには、筋肉をもみほぐして血液の流れを良くする効果があり、肩こりや腰痛の改善が期待できるものです。
一方で、妊娠中のマッサージについては、時期ややり方によっては、妊婦さんやおなかの赤ちゃんに影響を与える可能性があるため、注意が必要です。とくにマッサージ専門店で施術を受ける、マッサージ専用の器具を使うときは注意しましょう。
妊婦さんがマッサージをする・受けるときの注意点は、次のとおりです。
妊娠中のマッサージは、妊婦さんが自分でほぐす程度なら問題ありません。しかし、マッサージ専門店などで施術を受けるときは、安定期を過ぎてから受けるようにしましょう。
マッサージ店のなかには、妊婦さんへの施術経験が豊富なところもあります。妊娠中の健康ケアの一環としてマッサージを受けたい人は、相談してみるのもおすすめです。
妊婦さんがマッサージを受けるときは、腹ばいの姿勢にならないように注意が必要です。妊婦さんのなかには、パートナーや家族のマッサージを受ける機会もあるでしょう。妊娠が進むと、赤ちゃんの成長にともない、妊婦さんのお腹も大きくなります。
妊娠中期から後期にかけて腹ばいの姿勢でいると、妊婦さんの血圧が下がり、おなかの赤ちゃんが酸素不足に陥るリスクがあります。お腹が大きくなった妊婦さんは、椅子に座った状態や横向きの状態でマッサージを受けるようにしましょう。
妊婦さんのなかには、自分でマッサージをするよりも、専門家による施術を受けたいと考えている方もいるでしょう。
近年では、妊婦さんに特化したマタニティ向けのマッサージを行っている店舗も多くあります。マッサージ店を選ぶときのポイントは次のとおりです。
妊婦さんが足つぼマッサージを受けるときは、専門店を選ぶようにしましょう。ツボは東洋医学に基づくもので、体のエネルギーの通り道である経穴(けいけつ)を指します。ツボのなかには、合谷(ごうこく)をはじめ、刺激により子宮収縮を促されるものもあります。
とくに足には体の各部位と関連のあるツボが多くあり、多くの店舗があります。足つぼのマッサージを受けるときは、東洋医学やツボに詳しい専門家のいるお店で受けるのがおすすめです。
妊婦さんが整体マッサージを受けるときは、マタニティ整体など妊婦さんへの施術経験が豊富な院を選びましょう。足つぼマッサージと同様に、体調を整えるために整体でマッサージを受ける女性が増えていますが、施術のなかには、子宮や卵巣への刺激につながるものもあります。
また施設のなかには、無資格で施術を行っている例も少なからずあり、信頼できる施設で専門家の施術を受けることが大切です。整体マッサージ中に、体調の悪化を感じたときは、速やかに施術を止めてもらうようにしましょう。
妊婦さんがマッサージを行ったり受けたりすると、妊娠中の体調不良の軽減にも役立ちます。ここでは、妊婦さんにみられやすいマイナートラブルに効果的なマッサージのやり方を説明します。
妊娠中はホルモンバランスの変化や血行不良、ストレスなどにより、肩回りの筋肉が緊張して、肩こりがみられることがあります。妊婦さんが肩こりを改善するために、以下のマッサージを行いましょう。
妊娠すると、ホルモンの影響で腰回りの靭帯が緩みます。
また、妊娠の経過とともに体重が増加することで、腰に負担がかかりやすくなります。妊婦さんの腰痛を改善するためには、以下のマッサージを行いましょう。
妊娠中の足のむくみには、マッサージが効果的です。妊娠が進むにつれて、子宮が大きくなると、下半身から心臓に戻る血管が圧迫され、血行が悪くなるため、足のむくみが生じやすくなります。妊婦さんの足のむくみに効果的なマッサージのやり方は以下です。
マッサージをするときは、力を強く入れすぎないようにしましょう。妊婦さんが気持ちいいと感じる程度の強さで、摩ったりもんだりするのが効果的です。マッサージをするのに、妊婦さんの手が届かないときは、パートナーや家族にしてもらうのがおすすめです。
妊娠中のマッサージについて、機器の使用などさらに詳しく知りたい人もいるでしょう。ここでは、妊婦さんのマッサージに関してよくみられる質問の回答を紹介します。
精油タイプのアロマオイルのなかには、妊娠中に使用できないものがあります。例えば、ラベンダー、レモングラス、ジャスミンは子宮収縮作用があるといわれています。アロマオイルを使うときは、専門家に相談して妊娠中でも使用できるものを選びましょう。
通常の使い方であれば、妊娠中にマッサージ器を使用することができます。強い力を加えるのではなく、「気持ちいい」と感じる程度の強さに調節して使用しましょう。
全身に振動を引き起こすようなマッサージチェアは、妊娠中の使用を避ける必要があります。メカニズムは明らかになっていないものの、全身振動は妊娠中の流産リスクと関連があるためです。メーカーの説明書でも妊婦さんの使用は禁忌となっていることがほとんどです。
妊娠が進むと体型の変化により、肩こりや腰痛など身体に不調を感じる人が多くなります。妊婦さんへのマッサージにより、筋肉をほぐして血行を促すことで、妊娠中のマイナートラブルを軽減する効果が期待できます。
妊娠中は、妊婦さんが体をもみほぐす分には問題ないので、体調管理の一環として取り入れるのもよいでしょう。一方で、専門店で本格的なマッサージを受ける場合は、妊婦さんの扱いに慣れている施設を選ぶことをおすすめします。
記事内で紹介した内容を参考に、妊娠中の健康管理のためにマッサージを取り入れてみてください。
参考:
子どもと女性の健康相談室 足のむくみ
案ずるより産むがやすし
妊婦を対象としたフットケアの検討と効果の検証
妊婦さん・産後ママ向け 柔道整復師によるマッサージ
ABOUT ME