妊婦さんはライブに行ってもいい?注意点や持っていくべき物を解説 | DNA先端医療

2025.06.11

妊娠

妊婦さんはライブに行ってもいい?注意点や持っていくべき物を解説

妊婦さんのなかには、妊娠前からライブやコンサートによく行っていた人もいるのではないではないでしょうか?妊娠中は普段より生活の過ごし方に気を付ける必要があるため、好きなアーティストのライブに行っても大丈夫なのか気になりますよね。

この記事では、妊婦さんがライブへ行けるかどうかや赤ちゃんへの影響の有無、ライブに行く際に持っていく物について解説します。ライブ参加を検討している妊婦さんは参考にしてみてください。

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妊婦さんはライブ参加を控えた方がいい?

妊娠中にライブに行けるかどうかは、妊娠時期によって異なります。妊娠初期でつわりや体調不良を感じる場合は、ライブへの参加を控えた方が良いでしょう。一方、妊娠中期になり、自身の体調が落ち着いてきた妊婦さんは、ライブ参加自体に問題はありません。

ただ、ライブ中は気分が盛り上がって、飛んだり跳ねたり、大きな声を出したりすることが多く、体に負担がかかります。ライブ中は、スタンディングではなく、座席に座った状態で音楽を鑑賞するようにしましょう。

一方、出産が間近に迫っている臨月のライブ参加は控えるのがおすすめです。臨月はいつどこで出産になるか分からない状況であるためです。万が一産気づけば、出産予定の医療機関とは異なるところへ緊急搬送されることもあるでしょう。体調によってはライブの進行を妨げたり、他の観客に迷惑をかけたりすることもあります。

なおアーティストのライブではなく、クラシック音楽など落ち着いて聞けるものであれば、妊娠後期でも鑑賞できます。

妊婦さんがライブで聞く音―赤ちゃんへの影響は?

妊娠中に大きな音を聞いても、赤ちゃんの健康状態に大きな問題はありません。ライブ会場では、耳を塞ぎたくなるほどの大きな音が鳴り響いていることもしばしばです。妊婦さん自身が大きい音に対してストレスを感じれば、体の自律神経が乱れ、赤ちゃんにも影響が及ぶが可能性があります。

ただ、ライブ参加で心配すべきなのは、大きい音よりも妊婦さん自身の行動です。妊婦さんがジャンプしたり、大きな声を出したりすることで、体調を崩す原因になることがあります。

ジャンプは妊婦さんにとって激しい運動であり、転倒の危険もあるため、とくに注意が必要です。またライブ中に飛んだり跳ねたりしなくても、終始スタンディングをしていれば、妊婦さんの体に負担がかかり、お腹が張ってしまうこともあります。

妊婦さんがライブに行くときのポイント

妊娠初期や妊娠中期は、とくに体調が問題なければ、ライブ観戦をすることができます。妊婦さんがライブに参加するときは次のことに気をつけましょう。

スタンド席を選ぶ

妊婦さんがライブ観戦するときは、アリーナ席ではなく、座席のあるスタンド席のチケットを取りましょう。

アリーナ席はステージの近くにあり、立ち見が基本です。アーティストとの距離も近く、より高い臨場感を感じられますが、妊娠中はおすすめできません。アーティストに少しでも近づこうと、観客と押し合いになることもあり、妊婦さんのお腹が圧迫されるリスクもあるため注意が必要です。

ライブ中は座って鑑賞する

妊娠中にライブへ参加するときは、座席に座ったままでいましょう。ライブ中はオールスタンディングで過ごす人も多いですが、妊婦さんが立ちっぱなしでいると、心身に負担がかかりお腹が張る原因になります。

ただ、シート席でも会場が盛り上がって周りの観客が立ち始めると、妊婦さん自身はアーティストの姿が見えないかもしれません。ライブ中にずっと座っていることで、周りの観客から冷たい視線を浴びる可能性もあります。

激しい音楽より穏やかな音楽がおすすめ

妊娠中にライブやコンサートに行く場合は、ロックのような激しい音楽よりも、クラシックのような穏やかな音楽のものがおすすめです。激しい音楽のライブは、会場全体に大きい音が鳴り響き、妊婦さん自身がストレスを感じることもあります。

大きな音自体は赤ちゃんに直接の影響はありませんが、妊婦さんがストレスを感じると、自律神経が乱れて、赤ちゃんにも影響を与える可能性があります。妊娠中に臨場感のある音楽を楽しみたい人は、穏やかな音楽が流れるコンサートを楽しんでみるのもよいでしょう。

妊婦さんがライブへ行くときの注意点

妊娠中にライブへ参加するときは、体調に配慮するために、次のことを守るようにしましょう。

一人で行かない

妊婦さんがライブへ行くときは、どんなに体調の良いときでも一人きりで行かないようにしましょう。妊娠中は急に体調が変化することもあるため、付き添いで誰かいると心強いものです。

とはいえ、ライブ中に妊婦さんが体調を崩して、同行者に看病で付きっきりにさせてしまうことに、抵抗を感じる人は多いでしょう。

ライブの同行者は、親しい友人ではなく、パートナーや兄弟姉妹といった、より近しい間柄の人を選ぶのがおすすめです。

体に負担をかけない

妊婦さんがライブに参加するときは、自身の体に負担がかからないようにしましょう。飛ぶ・跳ねる、大きな声で叫ぶといった行動は、妊婦さんの体に負担をかけます。

またライブ会場は観客で混み合うことも多くなります。妊婦さんが転びそうになったり、お腹を圧迫されたりしないように注意して行動しましょう。ライブ中に体調や気分が悪くなったら、早めに切り上げて会場を後にすることも大切です。

万が一に備える

妊娠中にライブやコンサートへ行くときは、事前にトイレや救護室の場所をチェックしておきましょう。また、万が一に備えて近くの医療機関について確認することも大切です。

とくに妊娠後期にライブへ行く場合、突然産気づく可能性もあるかもしれません。万が一に備えて慌てず行動できるよう、ライブやコンサート会場近くの産科のある医療機関へ行けるようにしておきましょう。

妊婦さんがライブに行くときに持参物と便利なグッズ

妊娠中にライブやコンサートに行くときは、念のために持参した方がよいものがあります。また、ライブ中を快適に過ごすために、便利なグッズを持参するのもよいでしょう。妊婦さんがライブに行く際に持っていくと役立つアイテムは、次のとおりです。

  • 母子手帳と健康保険証
  • マタニティマーク(バッグや目立つ場所につける)
  • 飲み物
  • タオル・エチケット袋

まとめ

妊娠初期や妊娠中期は、体調が落ち着いていれば、妊婦さんもライブ観戦をすることができます。一方で、つわり中や臨月などは、ライブやコンサートへ行くのは控えた方がよいでしょう。

妊婦さんがライブに参加するときは、周りの観客につられて飛んだり跳ねたり、オールスタンディングをしたりしないようにしましょう。これらの行動は、妊娠中の体に負担をかけるのでおすすめできません。妊婦さんがライブ観戦するときは、スタンド席のように座席のあるチケットを購入し、座って音楽を楽しむことが大切です。

また、ライブやコンサートへ行くときは、なるべく近くの開催場所を選び、万が一のための医療機関の確認をしておきましょう。

参考:
妊娠初期から気をつけたい6つのこと

ABOUT ME

原明子
国立大学で看護学を学び資格を取得し、卒業後は都内の総合病院に勤務。 海外医療ボランティアの経験もあり。 現在は結婚・子育てのため、医療や健康分野を中心にライター・編集者として活動中。 学歴:2005年 国立大学看護学部卒業。取得資格:看護師、保健師。

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