2025.08.29
妊娠

妊婦検診で必ず行われる経腹エコー(超音波検査)。妊娠中の赤ちゃんの成長や異常の可能性をみるのに欠かせない検査です。妊娠が判明した妊婦さんのなかには、経腹エコー検査について詳しく知りたい人もいるのではないでしょうか。経腹エコーはいつから受けられるのか、服装や注意点についても気になりますよね。
この記事では、妊婦さんが受ける経腹エコーについて詳しく解説します。まだ経腹エコーを受けたことのない妊婦さんは、ぜひ参考にしてみてください。
経腹エコーとはお腹に超音波を当てて、内部の様子を画像化する検査です。妊婦健診でも行われる検査で、赤ちゃんの成長や発達の様子を確認したり、異常の発見をしたりするのに役立ちます。
妊婦健診で行われるエコー(超音波)検査には、経腹エコーと経腟エコーの2つがあります。経腹エコーがお腹の外側からプローブを当てるのに対し、経腟エコーでは膣内にプローブを挿入し、内部から超音波を当てます。
経腹エコーは、超音波の周波数が少ないため、深い内部の様子を観察するのに適しています。妊婦さんのお腹が大きくなり始める妊娠中期以降の検査に優れています。一方、骨盤に近い部分や皮下脂肪が厚い部分は観察しづらい特徴があります。
経腟エコーは、超音波の周波数が高いため、近い部分を見えやすくする特徴があります。妊娠初期や経腹エコーで確認しづらい場合に、併用されることもあります。
はじめての妊婦健診では、エコー(超音波)検査にて胎嚢(赤ちゃんが入っている袋)や胎児心拍の確認が行われます。ただ妊娠初期の場合、おなかの赤ちゃんが非常に小さいので、子宮の近くで観察が行える経腟エコーが行われることもあります。
妊娠12週以降になると、経腹エコー検査に移行することがあります。ただ医療機関によっては、妊娠初期は経腟エコー、妊娠中期から経腹エコーで検査するところもあります。

経腹エコーを受ける際の服装や注意点について気になっている人もいるでしょう。経腹エコーは次の流れで検査が行われます。
経腹エコー中は、その他の検査と比べると負担が少ない検査です。検査をするにあたって、お腹にジェルを塗ります。これはプローブと観察部分の皮膚のあいだに空気が入らないようにするためです。
検査ではお腹を露出する必要があるため、上下に分かれた服装にするのがおすすめです。ワンピースやサロペットのようなひとつながりの服装は着脱しにくく、露出範囲が広くなるため避けるようにしましょう。
またズボンやスカートを腰骨近くまで降ろすため、ウエストがきつすぎない服を着用するのがよいでしょう。スキニージーンズやタイツなどは、上げ下げしにくいため避けるのが無難です。

経腹エコーは、検査中に確認した映像を写真として受け取ることができます。妊婦さんのなかには、「赤ちゃんの様子をみたい」「パートナーに説明したい」という人もいるかもしれません。
エコー(超音波)検査で写っているのは赤ちゃんの断面図です。位置や角度など超音波の当て方、赤ちゃんの姿勢によっても写り方が変化します。
画像はモノクロで、白・グレー・黒の3色からなります。組織によっても超音波の跳ね返しが異なるため、反射が強い固い組織は白、そうでない組織は黒っぽく写ります。
また、エコー(超音波)画像には、検査を受けた日時や以下のアルファベットが数字ととともに記載されていることがあります。

妊婦さんのなかには、妊娠中の赤ちゃんの成長記録として、経腹エコーの写真を取っておきたいと考えている人もいるのではないでしょうか。エコー写真を上手く保存できれば、赤ちゃんが成長したときに一緒に見返すこともできます。ここでは、経腹エコーの写真の保存アイデアについてみていきます。
エコー(超音波)検査の画像は、感熱紙に印刷されることも多く、時間の経過とともに色が薄くなることがあります。経腹エコーの写真をあとから見返したい人は、コンビニなどでコピーを取っておくと安心です。
経腹エコーの画像をデータ保存したい人は、スキャナーを利用するのもおすすめです。データ画像でもアルバム作成や画像管理できるソフトができ、自分なりに工夫することもできます。

これから経腹エコー検査を受ける予定の妊婦さんのなかには、疑問や不安がある人もいるでしょう。ここでは、経腹エコー検査を受けるにあたってよくみられる疑問にお答えします。
経腹エコー検査前に、ムダ毛の処理をした方が良いのか気になっている人もいるでしょう。お腹の内部をみる検査であり、ズボンを下まで降ろすわけではないため、アンダーヘアの処理をしなくても問題ありません。
ただ、アンダーヘアがお腹の一部にも生えていて、恥ずかしいと感じる人は処理してもよいでしょう。ムダ毛処理時にカミソリで肌を傷つけてしまうと、検査時にジェルを塗る際にしみてしまうことがあります。経腹エコー検査前にアンダーヘアを整えるときは、シェーバーを使うようにしましょう。
経腹エコーは太っていると、画像の見え方に影響を与えることがあります。標準体重以上の人、妊娠で体重増加した人のなかには、検査で良い画像が得られるか気になる人もいるかもしれません。
経腹エコーは超音波の反響を画像化する検査であるため、脂肪組織を通過するときに見えにくくなることがあります。しかし、最新機器の使用や焦点の変更、プローブを適度に圧迫することで調整することができます。
経腹エコーは妊婦健診の際に行われる超音波検査です。お腹の外側から超音波を当てることで、その反響を画像化し、子宮や赤ちゃんの成長・発達を観察するのに役立ちます。
妊婦健診で経腹エコーが行われるのは、妊娠12週頃からです。妊娠初期は赤ちゃんのサイズが非常に小さいため、経腟エコーを使う医療機関が多くなるためです。
経腹エコー検査は、侵襲がなく心身に負担が少ない検査です。また検査中に妊婦さん自身が画像を確認することもできるので、リラックスして検査に臨みましょう。
参考:
2.どちらかアプローチ?
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