2024.01.25
出産
妊娠中の女性の中には、里帰り出産を検討している人もいるのではないでしょうか。出産前後の里帰り出産をするにはいくつかのポイントがあります。
そこで、里帰り出産の期間や後悔しないためのポイントについて解説します。里帰り出産を希望している人は、ぜひ参考にしてみてください。
里帰り出産とは、出産前後に妊婦さんが実家に帰省して、家族の支援を受けながら、赤ちゃんを産んだり世話をしたりすることです。里帰り出産は日本独特の風習で、嫁の立場である妊産婦さんが、実家で産前産後に休息を取ることを目的としています。
日本は核家族化が進んでおり、隣近所の人間関係も希薄になりがちであるため、はじめての赤ちゃんの世話に不安を抱く妊婦さんも少なくありません。里帰り出産は体調が万全でない出産後から、最初に受けられる子育てシステムといえるでしょう。
一方で、実家が遠方にある場合では、妊婦健診を受けていた以外の医療機関で出産することになります。里帰り出産により、医療サービスに格差が生じるリスクも懸念されています。
国内では妊婦さんの女性の半数近くが、里帰りをしているといわれています。妊婦さんの中には里帰り出産を検討している人も多いでしょう。実家での滞在期間は個人差があり、いつからいつまでに帰らなければいけないというわけではありません。
一方で、里帰り出産の受け入れ先となる医療機関の多く、妊娠32~34週頃から受診を勧めています。働いている妊婦さんは妊娠34週目から産前休暇が取得できるので、里帰り出産は妊娠34週までに帰省する計画を立てるとよいでしょう。
また、実家から遠方に住んでいる妊婦さんは飛行機に乗る必要がある人もいるかもしれません。妊娠中の飛行機の搭乗に適切な時期は妊娠12~28週です。出産直近(28日以前)の妊婦さんが飛行機に乗るには、医師の診断書が必要になるので、事前に準備が必要です。
里帰り出産でいつまで自宅に帰るかは、妊婦さんや家族によって異なります。多くの場合、里帰り出産先の1ヵ月健診で母子の状態に問題がなければ自宅へ帰る人が多いようです。
産後は出産のために大きくなった子宮が6~8週間かけて、少しずつ元の大きさに戻っていきます(子宮復古)。子宮復古では悪露や後陣痛が生じることが多いので、体調が落ち着いたら自宅へ帰るようにするとよいでしょう。
この時期には、赤ちゃんのあやし方や、授乳やオムツ交換、着替えなどの世話にも慣れてきます。
ただ、実家が遠方で自分の親に赤ちゃんを会わせる機会が少ない人では、里帰り出産で実家に3ヵ月や半年ほどいる人もいらっしゃいます。里帰り出産中は、夫が一人でいる時間が長くなったり、実家の両親に負担がかかったりすることもあります。
実家から帰る時期については、自分の希望だけではなく、自宅と実家の意向も配慮した上で決めるのがおすすめです。
里帰り出産をするときは、事前にきちんと計画を立てることが大切です。ここでは、里帰り出産で後悔しないための注意点についてみていきます。
多くの医療機関では里帰り出産を受け入れていますが、施設によっては妊娠初期に分娩予約が必要なところもあります。里帰り出産をする施設を決めたら、分娩予約の時期について確認し、計画的に行動しましょう。
里帰り出産中は、夫が自宅で過ごすことも多いでしょう。男性の中には、家のことは妻に任せきりの人も多く、トラブルが生じる可能性があります。
里帰り出産前には、家事リストを作ったり、あらかじめ家賃や光熱費の支払いを済ませたりなどしておくとスムーズです。
赤ちゃんの世話には必要な物品があります。ベビーベッド、ベッドバスなど赤ちゃんの世話には必要なグッズはさまざまです。実家でも赤ちゃんの世話を気持ちよくできるように、必要なグッズは事前に手配しておきましょう。
近年では、ベビーグッズを購入しなくても、レンタルによって用意することもできます。
赤ちゃんの戸籍を作るには、出産から14日以内に自治体に出生届を出さなければなりません。届け人となるのは父親か母親で、出生地(里帰り先)・本籍地・届け人の所在地のいずれかの地域で提出できます。
ただ出生届を出すには、医療機関の出生証明書が必要になります。実家が遠方の場合は、里帰り先で妊婦さんが出生届を出すのもよいでしょう。
出生届を出すと、戸籍と一緒に住民票も作られます。里帰り出産から帰った際に、自宅のある地域で児童手当等を受給する場合には、住民票を移す必要があります。
妊婦さんの中には事情があって里帰り出産ができないという人もいるかもしれません。里帰り出産ができない理由には次のとおりです。
里帰り出産をしなくても、産婦さんが休息したり子育てや家事の支援を受けたりすることができます。以降では里帰り出産ができない場合の対策についてみていきましょう。
実家の両親との関係が良好であれば、里帰り出産ではなく親に来てもらうのもよいでしょう。妊婦さんの両親の中には、「早く赤ちゃんの顔が見たい」と言う人もいます。
分娩施設の退院後からしばらくの間、赤ちゃんの世話の仕方を教えてもらったり、身の回りのお手伝いをしてもらったりすることができます。
産後は自分たちの力だけで赤ちゃんの世話をしたい人は、夫に育児休業を取得してもらうのもよいでしょう。育児休業は子どもが満1歳を迎えるまでに取得できます(子どもが保育所に入所できない場合は1歳6ヵ月まで延長可能)。
育児休業は父親も対象で、ママが専業主婦の場合でも取得できます。出産後のママは体調が万全でないので、退院後から育児休業を取るのがおすすめです。
出産前後に親に来てもらったり、夫の育児休業の取得が難しかったりするときは、自治体のサービスを利用する方法があります。地域によって異なりますが、産前産後に以下のサービスを受けられます。
出産後に受けられるサービスやケアは自治体によって異なるので、事前に確認しておきましょう。
里帰り出産は、妊産婦さんが産前産後に帰省し、実家近くの医療機関で出産をすることでいいます。妊産婦さんが里帰り出産をすることで、産後に子育てや家事の支援を得られるため、十分に休息できるメリットがあります。
里帰り出産の期間はそれぞれの家庭によって異なります。事前に準備やお礼の手配もしたうえで、気持ちよく過ごせるようにしましょう。
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