2023.12.13
妊娠
妊娠3ヵ月の半ばを過ぎた時期に相当する妊娠10週目。これから妊娠10週目を迎える妊婦さんの中には、赤ちゃんの状態や自分の体調の変化について気になっている人も多いのではないでしょうか?
そこで、妊娠10週目の特徴や赤ちゃんの状態や、妊婦さんにみられる症状について解説します。妊娠10週目に気を付けるべき生活の過ごし方についても紹介しているので、参考にしてみてください。
妊娠10週目は妊娠3ヵ月3週目に該当する時期です。この時期の赤ちゃんは、胎児として成長が始まっており、主要な器官の形成を完了しています。
つわりがほぼピークを迎えている時期で、妊婦さんによっては食事が食べられず辛い思いをしている人もいるでしょう。妊娠中期に入るとつわりが治まる人も多いので、うまく乗り越えていきましょう。
妊娠10週目の赤ちゃんは、頭からお尻の長さはおよそ3cm、体重は10gで、イチゴほどの大きさになります。この時期は、体の基本的な器官が完成し、顔立ちもより人間らしくなってきます。
超音波検査(エコー検査)では、頭・胴体・手足の区別も分かりやすくなります。タイミングが良ければ、超音波の検査中に、おなかの赤ちゃんが手足を動かしている状態を見ることができるでしょう。
妊娠10週頃までは自然流産の頻度も高いので、超音波検査の際に心音も確認します。「ドッドッドッ」という音が聞こえて赤ちゃんの存在を確認できると、安心される妊婦さんも多いようです。
妊娠10週目になると、妊婦さんの子宮の大きさは握りこぶし大の大きさになります。外から見ると、妊婦さんのお腹のサイズに大きな変化はありませんが、手で触ってみるとふくらした感触が感じられます。
個人差がありますが、妊娠10週目には、以下のような症状がみられます。
妊娠10週目はつわりがピークに近づくため、妊婦さんの中には吐き気や嘔吐を強く感じる人もいます。ピークを迎えればつわりが治まってくるので、自分が食べられる物を少しずつ摂取するようにしましょう。
妊娠10週目には子宮が大きくなるのにともなって、子宮の筋肉や周囲にある靭帯が引っ張られるようになります。人によっては、お腹にチクチクした痛みを感じたり、重たく感じたりすることがあります。
妊娠10週目には、子宮が一回り大きくなるため、膀胱が圧迫されてトイレが近くなることがあります。
妊娠10週目は、ホルモンバランスの変化や大きくなった子宮が腸を圧迫することで便秘になりやすくなります。また、つわりのある妊婦さんであれば、食事や水分の摂取量が少なることで、腸内のカサが減少するため、便秘を引き起こしやすくなります。
妊娠10週目は女性ホルモンの影響で、おりものの増加がみられやすくなります。この時期は、胎盤の元となる絨毛が子宮に根を張っているので、おりものに出血が混じることがあります。
おりものに血が混じると、おりものの色がピンク色になったり、茶色になったりします。いずれも、少量の出血や古い出血を意味するので、それほど大きな心配することはありません。
妊娠10週目は、女性ホルモンの分泌レベルが高いため、乳房の張りを感じることがあります。妊婦さんによっては、ブラジャーで乳頭がこすれることにより、痛みを感じることもあります。
妊娠初期にみられる乳房の張りは、体がホルモンの変化に慣れると治まることが多くなります。
妊娠10週目は胎盤の完成に近づいていますが、自然流産がみられる時期でもあります。この時期は以下のことに気を付けながら過ごしましょう。
妊娠の診断を受けたら、おなかの赤ちゃんや妊婦さんの健康状態をフォローするために、定期的に妊婦健診を受ける必要があります。妊娠10週目は妊娠初期に当たるため、4週間に1回のペースで妊婦健診を受けます。
一方、医療機関によっては、安定期までは2週間おきの健診を勧めているところもあります。
妊娠は病気でないため、妊婦健診は自費診療になります。多くの自治体では妊婦健診の助成をおこなっているので、受診を怠らないようにすることが大切です。また、妊婦健診を済ませたあとでも、継続的な出血や強い腹痛など、いつもと違う症状がみられたら、すみやかに医療機関を受診するようにしてください。
妊娠10週目は、つわりや便秘など妊娠によるマイナートラブルを感じやすい時期です。この時期は、以下のことに気を付けた生活を送りましょう。
妊娠初期は便秘がみられるやすい時期です。便秘は日常生活の中で改善を図れます。便秘を改善するには、食物繊維の豊富な食品や十分な水分摂取に努めましょう。果物は食物繊維と水分が豊富で、つわり中でも比較的食べやすい食材です。
毎日適度な運動を取り入れると、腸の動きを促せるため、便秘解消に役立ちます。
妊娠10週はまだ胎盤が完成していないため、流産が起こりやすい時期です。妊娠初期の流産は、妊婦さんの10~15%にみられるといわれています。この時期の流産は、おなかの赤ちゃん側の原因が多くなります。
しかし、赤ちゃんの誕生を楽しみにしていた妊婦さんや家族にとって、妊娠初期の流産は大きなショックを与える出来事です。妊娠10週までは、おなかの赤ちゃんや自分の体に無理のかかる行動は控えるようにしましょう。
強いお腹の痛みや出血が続く場合は、早めに医療機関を受診することが大切です。
妊娠10週頃には、妊娠初期検査で感染症検査がおこなわれます。妊娠中は妊婦さんとおなかの赤ちゃんがつながっている状態です。妊婦さんが感染症にかかると、おなかの赤ちゃんが胎内感染を引き起こす原因になります。
妊婦さんが感染症にかかる経路にはいくつかあり、空気感染・飛沫感染・摂食感染以外にも、血液や性行為を介した感染、汚染された食品を食べることで起こる経口感染があります。
妊娠中に感染症を防ぐには、手洗い・うがいの基本の感染予防行動に加えて、人ゴミを避けたり、汚染された食品を口にしたりしないように注意しましょう。
妊娠中のセックスは体調に問題なければ控える必要はありません。しかし、感染症の予防のためには、パートナーとのセックスもコンドームを使った方が良いでしょう。
妊娠10週目は、妊娠初期の終盤に差し掛かる時期です。赤ちゃんの体の基本的な構造や器官が完成し、超音波検査では赤ちゃんが動いている様子がみられることもあるでしょう。
一方、妊婦さんはつわりがピークに近づく時期であるため、辛さを感じる人もいるかもしれません。妊娠10週目までは、妊娠初期の自然流産がみられやすい時期なので、体に無理のかかる行動は控えるようにしましょう。
つわりで水分が取れなかったり、持続的な出血がみられたりするときは、早めに医療機関を受診してください。
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